三都主 アレサンドロ選手
サッカー選手 浦和レッドダイヤモンズ所属
三都主 アレサンドロ選手
サッカー選手 浦和レッドダイヤモンズ所属PROFILE
1977年7月20日生まれ。ブラジルのパナマ州マリンガ出身。ブラジル、そして父がプロサッカー選手というバックグランドで少年時代をおくり、3歳頃からサッカーボールを追いかけていた。86年にグレミオマリンガ少年チームに入って、93年にはトップチームに昇格。同年、明徳義塾高校のサッカー部コーチをしていたカルロスコーチにスカウトされ、94年に明徳義塾高校へ入学する。その後、97年に清水エスパルスに加入しJリーグデビューを果たす。99年にはJリーグMVPをはじめベストイレブン賞など数々の賞に輝いた。01年には日本国籍を取得、日本名を三都主アレサンドロに改名し、02年の日韓W杯では日本代表として出場。04年より浦和レッドダイヤモンズに移籍し、チームの主要選手として活躍中。三都主選手の学生時代は・・・
ブラジル、そして父から受け継いだ、サッカーのDNA
物心がついた時からボールを蹴っていたので、日常の遊びがサッカーでしたね。ブラジルという国はサッカーが大人気なので、ブラジルの少年にとってサッカーは最初に憧れるモノじゃないかな。特に僕は、お父
さんがプロの一部リーグでプレーしている選手だったので、サッカーを人一倍身近に感じていたのかも。お父さんの試合はもちろん、一緒にもよく見に行きましたね。だから、グレミオマリンガ少年チームに入るのも、どこか自然の成り行きだったんじゃないかな。子ども時代に憧れた選手は、やはりジーコやレオナルド、そしてマラドーナだったかな。でも、一番の憧れはお父さんだね(笑)。
そして僕が、グレミオマリンガのトップチームに昇格した年に、日本ではJリーグが開幕したんだ。当時は、ブラジルでも毎週テレビでJリーグの試合が放送されていて、僕も興味を持ってみてましたね。そしてJリーグの熱狂やプレーのレベルの高さには「スゴイ!」と思ってました。きっと、その頃から日本という国とJリーグに憧れていたんじゃないかな。だから、日本の明徳義塾高校のコーチをされていたカルロスコーチにスカウトされたときは嬉しかったね(笑)。何より「大好きなサッカーができる!」というチャンスが嬉しかった。それに「自分を誘ってくれた環境の中で、もっと上を目指したい!」という気持ちもあったし、何より、Jリーグへのチャンスもどこか感じていたんじゃないかな。でも、実際にはまだ子どもだし、僕だけで決められる事じゃなかったしね。両親とクラブのコーチと話し合ったんだ。お母さんは、きっと心配が大きかったと思うよ。でも、お父さんは「この歳でチャンスを手にすることも大事なことだし、今、チャンスを逃がしたらきっと後悔するだろう」と言ってくれたんだ。きっとサッカー選手のお父さんには、誰よりも僕の気持ちが理解できたんじゃないかな。嬉しかったよ、今でも両親にはすごく感謝しているんだ。
そして僕が、グレミオマリンガのトップチームに昇格した年に、日本ではJリーグが開幕したんだ。当時は、ブラジルでも毎週テレビでJリーグの試合が放送されていて、僕も興味を持ってみてましたね。そしてJリーグの熱狂やプレーのレベルの高さには「スゴイ!」と思ってました。きっと、その頃から日本という国とJリーグに憧れていたんじゃないかな。だから、日本の明徳義塾高校のコーチをされていたカルロスコーチにスカウトされたときは嬉しかったね(笑)。何より「大好きなサッカーができる!」というチャンスが嬉しかった。それに「自分を誘ってくれた環境の中で、もっと上を目指したい!」という気持ちもあったし、何より、Jリーグへのチャンスもどこか感じていたんじゃないかな。でも、実際にはまだ子どもだし、僕だけで決められる事じゃなかったしね。両親とクラブのコーチと話し合ったんだ。お母さんは、きっと心配が大きかったと思うよ。でも、お父さんは「この歳でチャンスを手にすることも大事なことだし、今、チャンスを逃がしたらきっと後悔するだろう」と言ってくれたんだ。きっとサッカー選手のお父さんには、誰よりも僕の気持ちが理解できたんじゃないかな。嬉しかったよ、今でも両親にはすごく感謝しているんだ。
厳しさを知り、そして夢とチャンスを掴むことができた
日本に来て、最初は何もかもが珍しくて楽しかったですね。言葉や食べ物、生活習慣などの違いの問題もあったし、何より寮生活に慣れるには時間がかかったけど、ホームシックや淋しいと感じたことはなかったですね。高校生でも、まだ気持ちは子どもだったので、ブラジルとの違いがかえって面白かったんでしょうね。
高校生活では朝は朝礼から始まって授業、終わったらクラブで練習、寮に帰って食事やらしているとあっという間に時間が過ぎてしまって、1日に30分ほどのプライベート時間しかなかったね。この時間が貴重でね、友だちの部屋でしゃべったり、同じブラジル人の仲間と故郷の話をしたりしてたんだ。高校時代は、楽しいことも多かったけど、厳しいこともいっぱいあったね。
高校時代の一番の目標は、全国高校サッカー選手権で活躍して結果を残すことだった。そうすれば、Jリーグへの扉も開くと思っていたから。やはり、プロサッカー選手が当時の夢でしたね。それに、僕にとってというか、ブラジルでも日本でもサッカー選手の夢のゴールはワールドカップでしょうね。いつ頃からワールドカップを意識したのかは分からないけど、プロの選手になれば、ワールドカップへの夢に確実に近づくと信じていたからね。
高校卒業後、清水エスパルスに加入して、Jリーガーとしての人生がスタートしたんだ。その頃になって、やっと日本での生活にも慣れて、本当の楽しさを実感していたと思うよ。当時はチームメイトとよく一緒に食事に行ったりして、生活に気分的なゆとりが持てたんだと思う。そして、日本という国が段々好きになっていったんだ。
日本国籍を取ったのは、日本がすごく好きだったし、この国でサッカー選手として自分を高めたかったからなんだ。それだけに、2002年のワールドカップで日本代表に選ばれたときは本当に嬉しかったよ。でも、その反面、緊張と不安も大きかったことは確かだけど。日本に来て、なかなか馴染めなかったり、考え方が違ったりで苦しいこと、厳しいことが多かったけど、大きな夢とチャンスを掴むことができた日本が、僕にとってはもうひとつの母国なんだ。
高校生活では朝は朝礼から始まって授業、終わったらクラブで練習、寮に帰って食事やらしているとあっという間に時間が過ぎてしまって、1日に30分ほどのプライベート時間しかなかったね。この時間が貴重でね、友だちの部屋でしゃべったり、同じブラジル人の仲間と故郷の話をしたりしてたんだ。高校時代は、楽しいことも多かったけど、厳しいこともいっぱいあったね。
高校時代の一番の目標は、全国高校サッカー選手権で活躍して結果を残すことだった。そうすれば、Jリーグへの扉も開くと思っていたから。やはり、プロサッカー選手が当時の夢でしたね。それに、僕にとってというか、ブラジルでも日本でもサッカー選手の夢のゴールはワールドカップでしょうね。いつ頃からワールドカップを意識したのかは分からないけど、プロの選手になれば、ワールドカップへの夢に確実に近づくと信じていたからね。
高校卒業後、清水エスパルスに加入して、Jリーガーとしての人生がスタートしたんだ。その頃になって、やっと日本での生活にも慣れて、本当の楽しさを実感していたと思うよ。当時はチームメイトとよく一緒に食事に行ったりして、生活に気分的なゆとりが持てたんだと思う。そして、日本という国が段々好きになっていったんだ。
日本国籍を取ったのは、日本がすごく好きだったし、この国でサッカー選手として自分を高めたかったからなんだ。それだけに、2002年のワールドカップで日本代表に選ばれたときは本当に嬉しかったよ。でも、その反面、緊張と不安も大きかったことは確かだけど。日本に来て、なかなか馴染めなかったり、考え方が違ったりで苦しいこと、厳しいことが多かったけど、大きな夢とチャンスを掴むことができた日本が、僕にとってはもうひとつの母国なんだ。
三都主選手からのワンポイントアドバイス
自分のマイナスをプラスに変えるトレーニング
スポーツには体力や技術がもちろん大切ですが、選手にとってはコンディションを保ちモチベーションを高めるメンタル面のトレーニングも必要だと思います。特に僕のように慣れない環境のなかで練習やプレーを重ねるには、気持ちの部分も大切だと思います。
基本練習としては、当たり前のことですが脚を鍛えること。まずサッカーは前後半90分を、広いピッチで走り回るスポーツです。速さや持久力を備えた上で、技術が活かされていきます。
(1)ランニング
例えば4000メートルを20分で走る。この時、チームで走っていても、「一番になるぞ!」という気持ちが大切だと思います。ただ走るだけではなく、モチベーションを高める意識を持つということです。
(2) ジャンプ
サッカーにとっては大切です。跳躍力と共に足腰の筋肉を鍛えることにもなります。
(3)パス、シュート練習
ウォーミングアップやランニングで充分に筋肉を温めてからパスやシュート練習で、リズムや動き、タイミング、蹴るときの脚の使い方を意識しながら練習してください。
(4)リフティング、ヘディング
どんな時でも、どんな場所でもできる練習です。ボールを身体に馴染ませることが大切だと思います。僕の場合は、毎日欠かさずやっていますね。
(5)ゲーム
みんなが一番楽しみながらできる練習だと思います。特にゲームでは、ポジションでの動きやチームワークを意識しながら、楽しんでプレーしてみましょう。
練習で大切なことは、自分の弱い部分(マイナス)を、いかにプラスにするかです。特にジャンプやランニングなどはキツイ練習ですが、確実に自分の身体にはプラスになっているはずです。「キツイ、嫌だ、という気持ちを、練習後や試合後の達成感に変えるんだ!」という気持ちを持って頑張ってください。
基本練習としては、当たり前のことですが脚を鍛えること。まずサッカーは前後半90分を、広いピッチで走り回るスポーツです。速さや持久力を備えた上で、技術が活かされていきます。
(1)ランニング
例えば4000メートルを20分で走る。この時、チームで走っていても、「一番になるぞ!」という気持ちが大切だと思います。ただ走るだけではなく、モチベーションを高める意識を持つということです。
(2) ジャンプ
サッカーにとっては大切です。跳躍力と共に足腰の筋肉を鍛えることにもなります。
(3)パス、シュート練習
ウォーミングアップやランニングで充分に筋肉を温めてからパスやシュート練習で、リズムや動き、タイミング、蹴るときの脚の使い方を意識しながら練習してください。
(4)リフティング、ヘディング
どんな時でも、どんな場所でもできる練習です。ボールを身体に馴染ませることが大切だと思います。僕の場合は、毎日欠かさずやっていますね。
(5)ゲーム
みんなが一番楽しみながらできる練習だと思います。特にゲームでは、ポジションでの動きやチームワークを意識しながら、楽しんでプレーしてみましょう。
練習で大切なことは、自分の弱い部分(マイナス)を、いかにプラスにするかです。特にジャンプやランニングなどはキツイ練習ですが、確実に自分の身体にはプラスになっているはずです。「キツイ、嫌だ、という気持ちを、練習後や試合後の達成感に変えるんだ!」という気持ちを持って頑張ってください。
※この記事は2005年6月に取材したものです。プロフィール等は取材時点のものですので、ご了承ください。
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