宮崎 大輔選手
ハンドボール選手(ハンドボール日本代表/大崎電気所属)
宮崎 大輔選手
ハンドボール選手(ハンドボール日本代表/大崎電気所属)PROFILE
1981年6月6日生まれ。大分県出身。小学校時代からハンドボールをはじめ、中学からハンドボール部へ。高校はハンドボールの有名校、大分国際情報高校に進学。高校2年時のインターハイ、3年時の高校選抜、インターハイと3大会連続得点王に輝く。日本体育大学に進学後もインターカレッジの最優秀選手賞(MVP)を獲得、そしてポルトガル世界学生選手権ではベストセブン&得点ランキング2位に輝いた。その後、ハンドボールの強豪スペインに2年間留学。帰国後、2003年に大崎電気に入部し第29回日本リーグ大会最優秀殊勲賞、ベスト7、MVP、新人王を。また、全日本のメンバーとしても、2003年アテネオリンピックアジア予選参加や2005年の世界選手権出場をはじめチームのエースとして活躍、数々の優秀選手賞やベスト7を獲得している。宮崎 大輔選手の学生時代は・・・
中学時代の先生がいなければ、今の僕はなかった
ハンドボールを始めたのは小学校3年生のときでした。一つ上の姉が小学校1年のときからハンドボールを始めていて、暇そうにしている僕を誘ってくれたんです。最初は遊び半分だったんですが、シュートを決めたりして得点が入れられるようになるとみんなの応援もあって楽しくなってきましたね。もともと注目されるのが好きな性格だったから(笑)。他にもバスケットボールが好きでよくやっていたんですが、ハンドボールを真剣にするようになったのは中学からです。バスケットボール部に入りたかったんです。ところがバスケット以外の部にも全て入部できなかったんです。後になって聞いたことなんですが、当時のハンドボール部顧問の先生が「宮崎大輔にはハンドボールしかないから、他の部には入部させないで欲しい」と他の先生に頭を下げてお願いしてくれたそうです。いま思えば、その先生がいなければ今日の宮崎大輔はいなかったんだろうなと思いますね。ひょっとしたら、誰よりも早く僕の可能性を見つけて応援してくれていたんでしょうね。すごく厳しい先生で、よく走らされていたことを思い出します。
高校はハンドボールの名門校でもある大分国際情報高校に進みましたが、本当に大変な高校時代でした。練習の厳しさはおそらく日本一じゃないかなっていうぐらいすごかったです。毎日、朝練から始まって授業が終われば3時半ぐらいから夜の11時ぐらいまで練習っていうのも当たり前でしたね。そのうえ休みは年に1、2日。それぐらい毎日ハンドボール漬けですから、休みの日にも遊び方を知らない高校生でした。同じ年頃の仲間が、彼女と自転車の二人乗りで登下校していたりすると「羨ましいなぁ」と思ったりしました(笑)。そういうこともあって、一時期はハンドボールをやめたいと思いました。普通の高校生の生活に憧れていましたから。でも、僕は特待生で高校に入学していたし、母が僕たち兄弟を育ててくれていたので辞めるわけにはいかないと思っていました。
高校はハンドボールの名門校でもある大分国際情報高校に進みましたが、本当に大変な高校時代でした。練習の厳しさはおそらく日本一じゃないかなっていうぐらいすごかったです。毎日、朝練から始まって授業が終われば3時半ぐらいから夜の11時ぐらいまで練習っていうのも当たり前でしたね。そのうえ休みは年に1、2日。それぐらい毎日ハンドボール漬けですから、休みの日にも遊び方を知らない高校生でした。同じ年頃の仲間が、彼女と自転車の二人乗りで登下校していたりすると「羨ましいなぁ」と思ったりしました(笑)。そういうこともあって、一時期はハンドボールをやめたいと思いました。普通の高校生の生活に憧れていましたから。でも、僕は特待生で高校に入学していたし、母が僕たち兄弟を育ててくれていたので辞めるわけにはいかないと思っていました。
人生を大きく変えた大学時代、そしてスペイン留学
その後の僕の人生を大きく変えてくれたのもハンドボールです。日本体育大学にも進学でき、インターカレッジや世界学生選手権にも出場できました。このことがハンドボールへの執着というかやる気に火をつけたんだと思います。そして手に入れたスペイン留学の切符は大きかった。やはりハンドボールと言えばヨーロッパが本場というか、レベルも高いしメジャーなスポーツなんです。だから日体大の先生に自分からアピールしにいき選考会を受けさせてもらいました。そして選考会に受かってスペイン留学が実現したんです。
実際にスペインでは、ハンドボールの人気は高くゲーム性もすごいので試合のチケットもすぐに完売するし、観客の反応も激しい。それだけに選手のプレッシャーも半端じゃないと思いました。初めて経験するスペインのハンドボール界で僕なんかがやっていけるのかという不安はすごくありました。言葉の壁もありますし。僕は中学時代から英語はできませんでしたし(笑)。でも話さなければ、気持ちや意思も伝わらないし、一緒にチームプレーもできないですよね。そのうえスペインでは日本選手なんて知名度は低いし、信用度もないから、ボールだってパスしてくれないんですよ。だから自分からボールを取りにいくようになりました。スペイン留学で一番学んだことは、ボールへの執着心とプレーの勢いですね。そして何より、この2年間がなければ僕は全日本のレギュラーにはなれなかったと思います。
実際にスペインでは、ハンドボールの人気は高くゲーム性もすごいので試合のチケットもすぐに完売するし、観客の反応も激しい。それだけに選手のプレッシャーも半端じゃないと思いました。初めて経験するスペインのハンドボール界で僕なんかがやっていけるのかという不安はすごくありました。言葉の壁もありますし。僕は中学時代から英語はできませんでしたし(笑)。でも話さなければ、気持ちや意思も伝わらないし、一緒にチームプレーもできないですよね。そのうえスペインでは日本選手なんて知名度は低いし、信用度もないから、ボールだってパスしてくれないんですよ。だから自分からボールを取りにいくようになりました。スペイン留学で一番学んだことは、ボールへの執着心とプレーの勢いですね。そして何より、この2年間がなければ僕は全日本のレギュラーにはなれなかったと思います。
宮崎 大輔選手からのワンポイントアドバイス
走る、跳ぶ、投げるといった基本運動を鍛えよう
ハンドボールは走る、跳ぶ、投げるといった基本運動を総合的に発揮するハードなスポーツです。それだけに練習ではスポーツの基本ともいえる「走る」を中心に、フットワーク、筋肉トレーニング、ボールまわしなど基本運動をバランスよく身につけることが大切です。僕の高校時代の練習メニューもかなりハードでしたが、基本を身につけるための参考にしてください。
(1)タイムレース
基本の走り込みですが、僕の場合は毎日4、5キロを20分以内で走っていました。特にハンドボールはコートの中を走り回るスポーツですから、走る瞬発力や持久力は欠かせません。
(2)フットワーク
サイド・クロス・バックステップと、ダッシュして左右に切り返すなど、ハンドボールのゲームに必要な動きを身につけます。コートの中では素早く縦横無尽に動き回らなければいけません。そのためには大事なフットワークを鍛えてください。
(3)筋肉トレーニング
よく若いうちから筋トレをしすぎると身長が伸びないと言いますが、ハンドボールの場合はプレーでかなり激しい相手との接触などや、空中でボールをパス・キャッチすることが多いので強い筋肉が必要です。基本的にはバランスのよい筋トレが有効的ですが、中でも特に腹筋は大切です。激しい動きにバランスよく対応し怪我をしないためにも、鍛えておく必要があります。
(4)パス&キャッチ
基本のショルダーパス、横手投げのサイドスローパス、下手投げのアンダーパス、走りながらのランニングパス、ジャンプしながらのジャンピングパスなど。何人かで組んでプレーに必要なあらゆるパスと確実なキャッチを身につけてください。
(5)シュート
ステップ、ジャンプなどたくさんのシュートがありますが、タイミングとコースとスピードが重要です。まずは基本のステップシュートで確実なシュート技術を身につけてください。
以上が基本練習ですが、プラス、ゲーム形式で速攻の練習などもやっていました。
(1)タイムレース
基本の走り込みですが、僕の場合は毎日4、5キロを20分以内で走っていました。特にハンドボールはコートの中を走り回るスポーツですから、走る瞬発力や持久力は欠かせません。
(2)フットワーク
サイド・クロス・バックステップと、ダッシュして左右に切り返すなど、ハンドボールのゲームに必要な動きを身につけます。コートの中では素早く縦横無尽に動き回らなければいけません。そのためには大事なフットワークを鍛えてください。
(3)筋肉トレーニング
よく若いうちから筋トレをしすぎると身長が伸びないと言いますが、ハンドボールの場合はプレーでかなり激しい相手との接触などや、空中でボールをパス・キャッチすることが多いので強い筋肉が必要です。基本的にはバランスのよい筋トレが有効的ですが、中でも特に腹筋は大切です。激しい動きにバランスよく対応し怪我をしないためにも、鍛えておく必要があります。
(4)パス&キャッチ
基本のショルダーパス、横手投げのサイドスローパス、下手投げのアンダーパス、走りながらのランニングパス、ジャンプしながらのジャンピングパスなど。何人かで組んでプレーに必要なあらゆるパスと確実なキャッチを身につけてください。
(5)シュート
ステップ、ジャンプなどたくさんのシュートがありますが、タイミングとコースとスピードが重要です。まずは基本のステップシュートで確実なシュート技術を身につけてください。
以上が基本練習ですが、プラス、ゲーム形式で速攻の練習などもやっていました。
※この記事は2007年1月に取材したものです。プロフィール等は取材時点のものですので、ご了承ください。
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