朝日 健太郎選手
ビーチバレー選手 北京オリンピック出場
朝日 健太郎選手
ビーチバレー選手 北京オリンピック出場PROFILE
1975年9月19日生まれ。熊本県出身。フォーバル所属。中学からバレーボールを始め、2000年から2002年にかけVリーグでのチーム3連覇に貢献した。2002年、インドア全日本代表からビーチバレーに転向、プロビーチバレーチーム「ビーチ・ウインズ」を結成。2004年にはTOKYOオープンで初優勝。2005年にはジャパンツアー年間優勝、国内大会9連覇、2007年の国内ツアーでは史上初の5大会完全制覇を遂げるなど、数々の記録を達成。そして2008年、北京オリンピックに日本ビーチバレー男子として12年ぶりに出場し、史上初の勝利を挙げ、予選ラウンドを2位で通過、決勝は9位に輝く。その後も、2009年国内全大会での完全優勝、2010年広州アジア大会での銅メダル獲得など、国内外で数多くの成績を残す。ファンへのサービスも含め、さまざまな場面でビーチバレーの楽しさ、素晴らしさを表現し続けている。朝日 健太郎選手の学生時代は・・・
自分の長所を生かしたバレーボールと共に成長していった
僕は小学生の時、身長が170数センチで大きかったのですが、実は体育がとても苦手でした。小学生の頃はサッカー部に入っていましたが、走ったり、人とぶつかったり、擦り傷作ったりするのが非常に苦手でした。でも、どこかでやはりスポーツをやりたいなという気持ちがあり、身長を生かせて髪型も自由にできるという理由から、中学ではバレーボール部に入りました。チームメイトも優秀な選手が多かったせいか、練習が厳しかったというより、楽しくやりながら試合に勝ち進んでいきました。高校受験の時期には、身長が190センチを超えてきたので、スカウトの目にも止まるようになりました。進学先は熊本でも一番の強豪高校で、バランスのとれた選手に比べると本当に不器用で、厳しい練習についていけないんです。それでも背が高いおかげでなんとかコートに立っていられたっていう感じでした。でも勉強も結構好きでした。面白いことに、テストでずっと校内で1番でした(笑)。バレーボールは実業団スポーツなので、最終的には就職という形になります。高校卒業後は、先のことはあまりわからないにしても、バレーボールという競技を辞めた後も人生はあるわけで『大学を出て就職』っていう自分の人生設計が良いかなと思い大学進学を選びました。
スポーツを通して世界がひとつになれる
挑戦する価値のある舞台を見つけた!
就職してすぐ代表チームに選出されて、それなりの責任を負いながら、楽しく華やかな舞台で6人制バレーの試合をしていたのですが、自分の中には、その次のビジョンがなかったんです。順調に歩んできたものが、初めて壁にぶつかり途絶えた時期っていうんですか。そんな時にビーチバレーという競技に出会ったんです。世界的に見ればオリンピック種目なのに、日本でやっている人が少なかった。『これはまだ手つかずのフィールドだな』ということをこのタイミングで知ることができたのは『挑戦してみる価値のある舞台』なのかなと思ったんです。周囲の反対や説得もありましたけど、自分が成長できる競技をやりたいって考えたら、その時ビーチバレーがベストだなと。北京オリンピックはスポーツの祭典と呼ばれるだけあって、その切符を獲得した先はお祭りみたいでした。オリンピック出場が決まってから本大会が始まるまで実は1~2週間しかなくて、オリンピック期間中は熱い勢いが切れることなく、そのおかげで本当に良い試合ができました。皆がオリンピックを目指すという気持ちがよく分かりました。人を惹きつけるというか、魅力というか、いろんなものがそこには凝縮されていました。中国の人たちと接する機会も多かったですし、見方も変わりました。中国はこのオリンピックですごく頑張ってるなと思ったし、スポーツを通して世界がひとつになれるんだと、改めて思えるような場所でした。
朝日 健太郎選手からのワンポイントアドバイス
最初は下手でも、どれだけ楽しむかが大事
ビーチバレーは、海に遊びに行くとか、砂まみれになれるとか、裸足になる機会を与えてくれる競技です。裸足で立つと不安定になりますが、足の裏から得られる砂の感触は人間のいろんな感覚を刺激してくれます。そこで僕たちは尚かつ、飛んだり跳ねたり飛び込んだりしてますから、そういった要素がこの体に与える影響は大きいと思います。僕がビーチバレーに転向して一番大きく変わったのは、自然の中で一生懸命プレーをすることによって心が開放される、とにかく性格が明るくなったことです。アドバイスするとすれば…
(1) ビーチバレーはやはりどうしても風にボールが流されてしまうので、いかに風を感じられるかが重要です。風の向き、風の強さが肌で感じられるようになると、ある時から『風』が見えるようになるんです。そうなってくると、非常にビーチバレーが楽しくなります。
(2) 最初の頃は上手くいかないかもしれないですけど、常に仲間と和気あいあい、ボールを使って、とにかく楽しむことです。そうすると「あ、こんなことするとボールがこんな動きになるんだ、こんなアタックが打てるんだ」っていうのが見えてきますから。それでさらに、ビーチバレーが面白くなるはずですね。
(3) 競技以外の生活もしっかり自分でコントロールできることも大事です。身体能力や感覚が鋭い選手だったとしても、肝心な部分がおろそかな人は、長続きしないし、壁もすぐやってきます。例えば食事の時間が大体いつも決まってるとか、服装もマナーやルールをちゃんと守った上でオシャレができているということが大事です。
(1) ビーチバレーはやはりどうしても風にボールが流されてしまうので、いかに風を感じられるかが重要です。風の向き、風の強さが肌で感じられるようになると、ある時から『風』が見えるようになるんです。そうなってくると、非常にビーチバレーが楽しくなります。
(2) 最初の頃は上手くいかないかもしれないですけど、常に仲間と和気あいあい、ボールを使って、とにかく楽しむことです。そうすると「あ、こんなことするとボールがこんな動きになるんだ、こんなアタックが打てるんだ」っていうのが見えてきますから。それでさらに、ビーチバレーが面白くなるはずですね。
(3) 競技以外の生活もしっかり自分でコントロールできることも大事です。身体能力や感覚が鋭い選手だったとしても、肝心な部分がおろそかな人は、長続きしないし、壁もすぐやってきます。例えば食事の時間が大体いつも決まってるとか、服装もマナーやルールをちゃんと守った上でオシャレができているということが大事です。
※プロフィール等は2011年9月時点のものです。
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