留学物語(シドニー大学・交換留学)-日本の学校
留学物語
【交換留学】
シドニー大学(オーストラリア)
THE UNIVERSITY OF SYDNEY
山下 夏実 さん
日本の大学名 関西学院大学 日本の在籍学部 国際学部3年生(取材時)
留学開始時期 2015年2月(1年生の2月) 留学期間 11ヶ月間
学校の種類 正規大学
Sydney University Village
留学の目的
留学に参加した目的
英語力を向上し、興味のある学問の専門知識を深めるためです。また、一人の人間として成長し、自分の力を世界で試してみたいとも思っていました。
留学したいと思ったきっかけ・時期
高校2年生の夏に参加した、フィリピンでの国際交流がきっかけです。貧困やストリートチルドレン、家族のあり方等について考え、自身の世界観の狭さを実感したため、大学での留学を決意しました。
留学先の学校を選んだ理由
幼い頃に母とオーストラリアを訪れ、自然豊かでフレンドリーな雰囲気に惹かれていました。学部に縛られず自由に履修でき、興味のあった人文・社会科学の分野を世界レベルで学べるため、シドニー大学を選びました。
事前準備
留学前に準備しておいたこと
履修予定の社会学は、出来る限り日本で予習したため、留学先でも理解が早かったように思います。また、関西学院大学での日本語パートナー経験を通し、留学生から日本に抱く疑問を聞くことで、現地で予想される質問に備えました。
留学先で履修したアジア学では、戦争や安保法案、歴史認識について「日本人としての意見」を問われることも多くありました。留学前から、時事問題に関して複数のメディアで情報収集することをお勧めします。
留学先の大学について
キャンパスの雰囲気
まさに「自由」。芝生で日向ぼっこしたり、スケボーで登校したりする学生もいます。日本人に出会うことは稀で、アジアからの留学生が多くいました。
授業中は、皆が意欲的に学ぼうとする雰囲気で、真剣そのものでした。キャンパス内には24時間オープンの図書館があり、深夜まで学生同士で議論しているのを見て圧倒されました。どの学生も、オンとオフの切り替えが上手く、勉強する時はする、遊ぶ時は思いっきり遊ぶという感じでした。
留学生へのサポート
100ヶ国を超える留学生を受け入れているオーストラリアということもあり、留学生向きのオリエンテーションも充実していました。履修科目の変更をはじめ、電話やメール等で柔軟に対応してくれました。
履修した授業について
授授業は週に3日で、基本的に2時間の講義と、20人程のグループでディスカッションしながら講義内容を更に深く掘り下げる1時間のチュートリアルで構成されています。
履修した授業はModernity in Asia(6単位、アジアの歴史・文化・社会的分析) Introduction to Sociology 1(6単位、社会学の理論) Anthropology and the Global(6単位、文化人類学とグローバライゼーション) Learning in Outdoor Education (6単位、フィールドトリップを通した自然と人間の関係性の考察)等、1年間で6科目を受講しました。
1日の流れ
05:00 起床。朝食・昼食の準備、入浴、洗濯、掃除。当日の授業にむけた予習。
10:00~17:00 授業、友人と昼食、課題。
17:00~0:00 夕食、寮のイベント参加、寮の共有スペースで復習・予習。就寝
単位について
中間試験や期末試験、毎週のリーディングやプレゼンテーションがありました。試験はエッセイ方式が多く、質問に対し具体例を交えながら自分の考えを論じるというものです。現地で年間36単位(日本では授業時間を換算し15単位に認定)を取得しました。
  • Outdoor Education
  • Sydney University
得たこと
留学で得たこと
多民族国家のオーストラリアは多様性に寛容で、国籍に関わらず、のびのびと留学生活を送ることができました。かけがえのない友人に出会い、受け入れられる難しさと、その喜びを実感しました。外面や思い込みにとらわれず、相手と向き合おうとする姿勢は、「世界市民」となるために大変重要なので、これからも心がけていきたいと思います。
語学力はどれくらい上がったか
TOEIC760点→900点
留学を将来どのように活かしたいか
更に世界観が広がり、新たな環境に飛び込みたい、変化に富んだ仕事がしたいと思うようになりました。さらに英語力を磨きつつ、日本人として世界で誇りを持って働けるよう、残りの学生生活も実りあるものにしたいです。
一番苦労したこと、それをどう乗り越えたか
語学力不足のため、最初は授業についていくのも必死で、自由時間もありませんでした。自分を奮い立たせ、何度も教授のオフィスへ質問に通い、現地の友人にエッセイを添削してもらいました。録画された授業を何度も聞いて耳を慣らすのも有効でした。学びへの熱意が伝わると、必ず相手も応えてくれると分かりました。
現地での生活
休日の過ごし方
友人と郊外へドライブに行ったり、多国籍料理を楽しんだりしました。留学生活にも慣れてきた秋学期は、できるだけアクティブに過ごすように心がけ、オーストラリア中を旅行、一人旅にもチャレンジしました。
寮・ホームステイ先の雰囲気
シドニー大学周辺には、食事付の寮やシェアハウスなどが多くあり、自分に合ったスタイルを選ぶことができます。滞在先のSydney University Villageはアクセスも良く、一人部屋でリラックスできました。
学校の授業以外の課外活動
ロックンロールのダンスレッスンに週2回通いました。幅広い世代の人と交流できる貴重な機会となりました。クリスマスパーティでは主役に抜擢され、緊張の中、多くの観客の前で披露したのは忘れられない思い出です。
留学先の町について
シドニーは世界各国の文化を楽しめる、緑豊かな都会です。フェスティバルやスポーツ観戦が盛んで、観光名所も数多くありました。
カルチャーショックを受けたこと/ホームシックになったか
入寮するまでの最初の2週間はホームステイをしました。とても温かく接してくれましたが、初めての海外滞在ということもあり、日本の家族を思い出して寂しくなりました。
  • dance
  • Opera House
留学を考えている方へのメッセージ
ぜひ勇気をもって挑戦されることをお勧めします。苦しい時期もありますが、それを乗り越えた時に見えてくるものがきっとあると思います。留学経験は今後の人生においても大きな自信に繋がります。「なりたい自分」を胸に、頑張ってくださいね。

株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一