
「善きことをした高校生達」では、勇気を出して誰かのために行動した高校生たちのエピソードを紹介している。彼らの活躍を読めば、キミの心にもきっと感動が広がるはずだ。
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2008/06
■ 笑顔がおいしい即席みそ汁を考案 子どもたちから大好評 (宮城県 明成高校 調理科のみなさん)
■ みんなの善意を集めてミャンマーと中国に義援金を贈る (長崎県 平戸高校 生徒会のみなさん)
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京都府 紫野高校 放送局のみなさん
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京都観光に役立ててほしいと、京都市北区の市立紫野(むらさきの)高校放送局の生徒が、携帯音楽プレーヤー用に使われる音声案内を作成した。
これは、市観光協会などが音声観光案内を配信する事業「京都フリーウォーク」に、携帯型オーディオプレーヤー「iPod(アイポッド)」の教育利用に積極的に取り組む同校が、協力を申し出たことで実現した。 「京都フリーウォーク」は、「iPod」などを使い、6つの観光コースの音声案内をインターネットで無料配信するというもの。京都の顔とも言える服飾家の市田ひろみさん(三条散策・伝統産業体験コース)や、大蔵流狂言師の茂山宗彦さん・逸平さん兄弟もガイド役(源氏物語「葵祭」コース)を務めている。 紫野高校放送局が担当したのは「修学旅行満足コース」で、初めて京都を訪れる修学旅行生や観光客にも、京都の魅力が堪能できる構成になっている。観光客がJR京都駅に着いたという想定からスタートし、まず市バスで北大路通堀川まで行くことを説明。その後、堀川通の建物の一角に静かにたたずむ紫式部の墓所から、平安時代の歴史物語「大鏡」の舞台、雲林院、鎌倉時代に宗峰妙超が開山した大徳寺、疫病を鎮めるために造営された今宮神社、平安時代の貴族の遊行の地、船岡山、世界遺産の金閣寺の順に、北区にある6カ所の歴史や、伝承、見どころなどを各2、3分で紹介。また、京都らしさを出すため、和風の音楽をバックに流し、目標物や所要時間なども盛り込むなど、高校生ならではの感性が生きたコースガイドに仕上がっている。 放送局員の生徒は、1月から構想を練り始め、現地調査を行い、パソコンを駆使して3月中旬に完成させた。音声を担当した生徒は、「学校近くの名刹や隠れた観光スポットを、幼いころから京都が大好きという気持ちを声に乗せて案内した」と出来上がりに満足そう。また、案内場所を実際に歩いて取材、調査した生徒は「修学旅行生や観光客が歩いて疲れないコースを選んで紹介した。京都巡りに役立ててもらえればうれしい」と、笑顔で話していた。 実際にそこに住んで、その魅力を十分に知っている地元の生徒が自信を持ってすすめる京都観光ガイドは、 現在、インターネット上でpodcast配信されている。なお、「京都フリーウォーク」のURLは、http://kyoto-free-walks.com/course/index.html#03 |
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福島県 あさか開成高校 読み聞かせボランティア部「オイガ」のみなさん
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福島県郡山市の県立あさか開成高校は、同県で唯一「国際科学科」を有する単科単位制の高校として知られている。校訓も「グローバル・クリエイティブ・ヒューマン」の3つの精神を掲げ、国際社会で活躍できる人材の育成につとめている。生徒も日頃の学習などを通じて、国際的視野に立った社会貢献活動を積極的に実践している。
その代表が、2001年に活動を開始した“読み聞かせボランティア部”「オイガ」だ。「オイガ」とは、スペイン語で“耳を傾けてネ!”という意味で、同部の部員は、学校の近くの保育所や小学校の児童クラブ、地域公民館などで、読み聞かせ活動を行ってきた。演目は、大型絵本の読み聞かせの他、胸当て式のエプロンをステージとし、ポケットから次々と人形を取り出してお話を進めるエプロンシアター、布を巻いた板(パネルボード)に専用の紙(不織布)で作った人形や絵を貼り、お話を進めていくパネルシアターなどで、昨年10月に通算100回目のお話会を開催した。市立大島小学校児童クラブでの同会では、地域で児童書の書店経営者でライアー(竪琴)の演奏家でもある千葉義行氏さんを特別ゲストに迎え、千葉さんの奏でるライアーの響きに耳を傾けた。 また、今年5月31日、桃見台地域公民館で開いた111回目のお話会では、キャスターでエッセイストの浜尾朱美さんと共に読み聞かせを行った。「オイガ」の部員は、大型絵本「おまえうまそうだな」の読み聞かせと「おおかみと7ひきの子やぎ」のエプロンシアターを、浜尾さんは「となりのせきのますだくん」と「吾輩は猫である」の読み聞かせを行い、来場した30人ほどの親子は、部員と浜尾さんが語る言葉の世界を楽しんでいた。 「オイガ」では、こうした読み聞かせ活動の他に、もう一つ大きな貢献活動を推進している。アジアの子どもたちに絵本を贈る活動だ。 5年前から実施しているもので、これまでにフィリピンの子どもたちに、自分たちで英訳した絵本を78冊、福島県アジア友好協会を通して、ベトナムの子どもたちに67冊、そして、今年の4月には、韓国の木浦共生園の子どもたちに18冊を贈呈。これで贈った絵本は163冊になった。 昨年の1月には、顧問の教師と部員2名がフィリピンを訪問。マニラのフォートボニファシオ小学校、ケソン市のアウロア小学校、ケソン市郊外のスラム街カシガラハンヴィレッジなどを訪れ、フィリピンの子どもたちに直接絵本を届けるとともに、読み聞かせ活動を通して文化交流を行った。部員のひとりは「毎日が新鮮で、感動の連続でした」と話し、フィリピンに再訪し、子どもたちと読み聞かせで交流することが、現在の部員の願いだという。 こうした「オイガ」の活動は、地域だけでなく、ボランティア・スピリット賞4年連続受賞、いきいき活動奨励賞の他、国際ソロプチミスト日本北リジョン「ヴァイオレット・リチャードソン賞」といった国際的な賞を受賞するなど、各方面で高い評価を得ている。 |
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兵庫県 舞子高校 生徒会・環境防災科のみなさん
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1995年1月に起きた阪神・淡路大震災や、能登半島地震、スマトラ沖地震による津波や台風など、日本でも世界でも数多くの自然災害が毎年のように起きている。今年に入っても、5月2日から3日にかけて大型サイクロンがミャンマーを襲った。そして10日後の5月12日には中国・四川省で大地震が発生し、死者は両国とも8万人を超えるといわれている。
日本で唯一環境防災科のある兵庫県立舞子高校では、生徒有志が被災地に赴いてボランティア活動や被災者との交流を行っている。 募金活動にも生徒が進んで取り組んでおり、5月24・25日には、ミャンマーと四川省の被災者を支援するための募金活動を実施した。 24日はJR垂水駅前に、25日は三宮駅前とJR垂水駅前に、生徒会役員と環境防災科の生徒が立ち、乗降客や買い物客などに募金を呼びかけた。 環境防災科の生徒は、「テレビなどで、崩れ落ちた学校など防災対策ができていない悲惨な状況を見て、一人でも多くの命が助かることを願って参加した」と話し、募金を呼びかける声にも力がこもる。 道行く市民も協力的で、生徒に温かな言葉をかけ、義援金を募金箱に入れていた。 舞子高校生徒による募金活動は、5月31日・6月1日にも行われた。生徒会役員は「多くの市民に協力していただき、多くの義援金が寄せられました。ありがとうございました」と感謝していた。また、生徒を見守った教諭は「生徒は幼いころの震災の記憶が薄れつつあるが、支援してもらったことを思い出し、できることは実行していきたい」と話していた。 生徒が、ミャンマー・四川省の被災者のための募金活動を行った2週間後、岩手・宮城内陸地震が発生した。まだ、生存が確認できない人々もおり、同校生徒会や環境防災科の生徒らは、自分たちができる支援活動を実施する考えという。 |
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宮城県 明成高校 調理科のみなさん
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宮城県で一番歴史のある私立高校と知られる明成高校(仙台市青葉区)の調理科では、以前から生徒らによりユニークな取り組みが行われてきた。同科の生徒有志が考案した即席みそ汁「MISO de SMILE(ミソ・デ・スマイル)」もその一つだ。
これは、長さ約10cmの木製スプーンに地元特産の仙台みそをのせ、その上に三陸のワカメやとろろ昆布、麩などの具材を並べ、笑顔をかたどった即席味噌汁の素。そのままマグカップやおわんに入れて、お湯を注げば1杯分のみそ汁が出来上がる。若者を中心にみそ汁離れが進むなかで、何とか歯止めをかけようと考えだしたもので、見た目の楽しさと、簡単にできて、仙台みそ特有のこくのある味わいが、好評だ。うまみ調味料などを使用していないことも特徴で、すでに実用新案登録しており、近く市内の障害者授産施設による本格生産を計画しているという。 同校調理科の生徒は、“地元産品を知ることは、郷土愛につながる”として、昨年から大豆の栽培から仙台みそづくりまでを手掛けている。その過程の中で、昨年11月、担当教師から「子どものみそ汁離れを食い止め、仙台みその魅力を伝える方法はないか」との問いかけが、生徒に向けられた。すぐに、約20人の生徒有志が活動をスタート。子どもたちが飲みたくなるみそ汁とは…。試行錯誤を繰り返す中で考え出されたのが「MISO de SMILE」だ。小学校の食育教室などで開いた試食会では、「かわいい」「面白い」「おいしい」と子どもたちからも好評で、「これならいける」と本格的に商品化を目指すことになった。 さらに生徒ら10人は、5月30日に、韓国光州市で開かれた「韓国青少年博覧会」に参加。即席みそ汁「MISO de SMILE」を会場に持ち込み、アジア数カ国の高校生に試食してもらった。 博覧会に参加した生徒は「みそ汁になじみはなくても、笑顔は世界共通。きっと喜んでもらえると思った」「日本食の代表であるみそ汁の和みの味を、世界の高校生に伝えられたと思う」と話していた。 生徒を指導する調理科の教諭は「洋食化や個食化で、若者を中心にみそ汁離れが進んでいる。新商品が、『一汁三菜』のバランスの取れた食生活を取り戻すきっかけになれば」と願う。 「MISO de SMILE」。“ありがとう”“お疲れさま”いろいろな気持ちをこめて味わう笑顔の食卓こそ、みんなの心が和む場であり時間であることを教えてくれる「みそ汁」と言えるだろう。 |
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長崎県 平戸高校 生徒会のみなさん
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戦国時代から江戸時代初期にかけて、オランダをはじめヨーロッパ諸国との貿易港として栄えた長崎県平戸市。国際性豊かなこのまちで育った県立平戸高校の生徒は、世界への視野をしっかりと広げている。そんな同校生徒の心を痛めるニュースが、5月に入ってアジアの2つの国から飛び込んできた。
ミャンマーを襲ったサイクロンと、中国四川省の町や村を崩壊させた大地震だ。新聞やテレビの報道などで、被災地の惨状や被災者の苦境を知った生徒会役員が、「自分たちにもできることしよう」と相談し、校内で募金活動を行うことになった。 まず、5月23日に各クラスに手づくりの募金箱を設置。全校生徒に、ミャンマーと四川省の人々を、みんなの力で支援しようと呼びかけた。生徒の他、教職員も協力し、1万8024円の義援金が集まった。 そして、5月30日、全生徒を代表して生徒会の役員2人が平戸市役所を訪ね、同市福祉事務所の職員に義援金を手渡した。 平戸高校全員の善意を集めた義援金を手にした福祉事務所の職員は、「生徒のみなさん一人一人の暖かな心を大切にして、被災者の方々に贈ります」と感謝の言葉を述べた。 「自律・敬愛・創造」を校訓とする同校の生徒は、自分に係わる全ての人を敬い、尊び、愛し、社会に有為な人間となるよう勉学や部活動に励んでいる。またそのかたわら、自然の浄化活動や福祉施設訪問などのボランティア活動に積極的に取り組んでおり、今回の募金活動もその一環といえる。 なお、平戸市に託した義援金は、日本赤十字社を通じて両国に贈られることになっている。 |
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