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善き事をした小学生・中学生達
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善きことをした小学生・中学生達
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 地震復興支援にアルミ缶回収 被災地に義援金を贈る (京都府 南陵中学校 生徒会のみなさん)
 省エネ活動から生活環境活動へ 高まる意識 優れた成果 (栃木県 矢板中学校 生徒会並びに全生徒のみなさん)
 初めて取り組んだ読み聞かせ活動 幼児ら大喜び (岩手県 薮川中学校 生徒会のみなさん)
 廃食用油、アルミ缶回収など、身近な「エコ活動」を推進 (北海道 鳥取西小学校 環境委員会のみなさん)
 「自然との共生」をテーマに地下道の壁画制作、表彰を受ける 
(愛知県 柏原中学校 美術部部員と有志生徒のみなさん)
 四川大地震で被災の中学校へ義援金 同校から感謝状 (山梨県田富中学校 生徒会のみなさん)
 外国の人にも知ってほしい、と“篤姫”マップを英訳 (鹿児島県 長田中学校 3人の3年生)
 岩手・宮城内陸地震の被災者支援 街頭で募金活動 (宮城県 八乙女中学校 生徒会のみなさん)
 利尻の思い出に、と寄港の旅行客にカードをプレゼント 
(北海道 仙法志(せんほうし)中学校 全生徒のみなさん)
京都府 南陵中学校 生徒会のみなさん
北近畿地域の中心都市福知山市。明智光秀の居城、福知山城の城下町であるこの街の中心街から600mほどの高台に市立南陵中学校がある。
今年、創立62年を迎えた同校の生徒は、思いやり深きボランティア精神に富んだ子どもたちとして、地域の人々から高く評価されている。
同校生徒の多彩なボランティア活動の中で柱となっているのが、生徒会が主催するアルミ缶回収運動だ。その大きな目的は、アルミ缶を販売した収益金を、大災害で被災した地域や人々の復興支援などのために活用すること。これまでにも、能登半島地震やジャワ島地震、大江町水害、9・11テロなどに合わせて行ってきた。ところで、このアルミ缶回収運動の大きな特徴は、生徒会の長年の活動と努力の積み重ねにより、地域にも広く浸透し、多くの市民が協力してくれていることだ。中には、回収時期を問い合わせしてきたり、自主的に学校まで届けてくれる人もいて、その熱心さに、生徒会役員らは「本当にありがたい」と感謝する。
そして、今年度1回目となる回収活動は、中国四川省大地震、岩手・宮城内陸地震の被災地に義援金として贈ることを目的に、6月19日から24日までの4日間(土・日を除く)開催された。
まず生徒会本部が、校内放送を通じて「四川省や岩手・宮城の被災者のためにぜひ協力を」「社会のために役立とう」と、全校生徒に呼びかけた。毎朝生徒が自分のクラスの回収袋に投函したアルミ缶を、13あるクラスの評議員がまとめ役となって個数を調べ、体育委員と共に集積場所の中庭に運んだ。各クラスの回収目標は、“役に立とう”の「892(やくに)」で、全校では1万1596個。毎日の集計結果を職員室前の集計表に書き込み、生徒会本部が昼の放送で伝え、一個でも多く集まるように促した。生徒の中には、日頃から地域の商店などに協力を求め、アルミ缶を貯めている人もいて、4300個近く集めたクラスもあった。加えて、今回も保護者や周辺地域の人々の協力があり、4日間で目標を大きく上回る3万1860個のアルミ缶を回収することができた。
7月3日にリサイクル業者にアルミ缶を引き渡し、約6万円の収益金を得ることができた。活動の中心となった生徒会役員は、「初日は思ったほど集まらなかったが、日ごとに回収ペースが上がってきた」という。生徒一人一人の心にボランティア精神が育まれ、根付いてきたことの証だろう。そして義援金が「中国や岩手、宮城県で困っている人のために少しでも役立てばうれしい。アルミ缶回収に協力してくれた地域の方々にも感謝しています」と話していた。
なお、同校生徒会では、今年第2回目のアルミ缶回収運動を、11月に実施する予定という。
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栃木県 矢板中学校 生徒会並びに全生徒のみなさん
栃木県の中心部からやや北に位置する矢板市。豊かな水田地帯であり、水源の森百選の「高原山水源の森」や森林浴の森百選の「栃木県民の森」など、恵まれた自然環境にある。また、東北本線、東北新幹線、東北自動車道、国道4号が集中する交通の要所の地でもある。
同市は、「市民力」を町おこしに役立ており、県立矢板高校の生徒による「矢高あっぷるカレー」など、徐々に成果を上げ始めている。
そうした中、生徒会を中心にした地道な省エネ活動で、「市民力」を発揮している学校がある。矢板市立矢板中学校だ。
同校では、どの教室も最後に出る生徒が出入口脇のスイッチを押して消灯していく。いまや当たり前になった光景だが、そのきっかけは、財団法人省エネルギーセンターから、2006年度に「省エネ学習推進モデル校」に指定されたことから。
当時の生徒会が、学校だけに任せず「自分たちでできることから始めよう」と、省エネ・節電への取り組みをスタートさせた。
生徒会役員が率先垂範すると共に、教室の電気スイッチの周りに、カラフルな文字やイラストで省エネを訴えるステッカーを貼った。図書委員会は、温暖化や環境問題をテーマにした本をまとめたコーナーを図書室に設置。多くの生徒に関心を持ってもらうようにした。また、放送委員は、給食の時間に「教室を出るときには必ず電気を消しましょう」と節電の他、節水を呼びかける放送を行うなど、身近な活動を徹底して続けてきた。
同校の環境教育に加え、地球温暖化問題や二酸化炭素削減問題などのニュースが、毎日のようにテレビや新聞などで報道されていることもあって、多くの生徒が省エネ活動に関心を持ち、実行するようになった。その成果はめざましく、07年度の電気使用量と電気料金を、04年度に比べ、約2割も削減することに成功。電気代は年間約90万円の節約につながったという。
生徒会も、毎月の電気使用量と電気料金の変化がわかるポスターを職員室前に張るなどの工夫に努めており、このポスターを見た生徒は、「こんなに減っている」と、自分たちの取り組みの成果を肌で感じているようだ。担当の教諭は「始めたころはこんなに減るとは思わなかった」と話し、「生徒会各委員会の地道で確かな活動が、生徒一人一人に浸透し、いまでは消灯はもちろん、待機電力の無駄をなくすために、使っていないコンセントは抜いておくという習慣が身についてきた」と喜ぶ。
そして、この生徒会と全生徒の省エネへの取り組みが評価され、今年6月、経済産業省や環境省などが毎年行う「環境コンテスト」で「資源エネルギー庁長官賞」を受賞した。
生徒会の役員は、とてもうれしい、と言いながらも、悩みもあるという。それは、学校ぐるみで取り組んできた節電活動が、この2年間でほぼ限界に近付いたことだ。しかし、ここで前を向くのが矢板中生だ。
3年目となる今年から、「環境」を「自然環境」だけでなく「自分たちにかかわるすべての生活環境」ととらえ、活動の範囲を広げることにしたのだ。例えば、地域の車いす購入費用としてプルタブの回収活動を始め、07年度は約40キロのプルタブを市社会福祉協議会に寄贈した。他にも、通学時に交通マナーを守るよう呼びかけるポスターを制作するなどの活動を行っている。
こうした矢板中の環境問題に立ち向かう、若さに満ちた「市民力」は、保護者や地域にも広がり始めており、今後いっそうの活躍が期待されている。
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岩手県 薮川中学校 生徒会のみなさん
氷上ワカサギ釣りのメッカである岩洞湖、家族旅行村、明治年間には御料牧場が開かれた牧歌的な地域であり、特産品薮川そばで知られる盛岡市玉山区に、市立薮川中学校がある。豊かに咲く水芭蕉、大空仰ぐ白樺林など美しい自然に恵まれたこの地で成長した同校の生徒は、地区、高齢者とのふれあいを大切にするなど、思いやりのある豊かな心を育んでいる。
今年の8月6日には、生徒会の委員が玉山区の巻堀児童館外山分室で、子どもたちに絵本の読み聞かせ活動を行った。
読み聞かせは今回が初めての試みで、3人の委員が取り組んだ。3人は、事前に「モチモチの木」などの本を選択し、それぞれ役柄を決めて練習を重ねてきた。
当日児童館には地域の幼児や外山小、薮川小児童合わせて9人が集まった。そして、中学生のお兄さん、お姉さんが表情豊かに読み始めると、次第に引き込まれ、夢中になって聞き入っていた。
読み聞かせの後は、児童館の園庭に出て、みんなで「しっぽとりゲーム」を行い、笑顔と歓声の中で交流の時間を楽しんだ。
参加した小学生は、「みんな役になりきった声でよかった。また聞きたい」と満足した様子。読み聞かせボランティアを行った生徒は「初めてだったので緊張したが、練習の成果が出せた思う」「今度は小学校に訪問するなど、活動の幅を拡げていきたい」とさらなる意欲を燃やしていた。
今回の生徒会委員3人の活動は、“薮川を誇り、明るくさわやかに自ら輝く道を歩む生徒”の育成を目標とする同校の教育成果が、着実に根付いていることの証といえるだろう。
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北海道 鳥取西小学校 環境委員会のみなさん
北海道東部の港湾都市釧路市。阿寒湖のマリモや国の特別天然記念物タンチョウの生息地として、また雄大な釧路湿原など、自然環境に恵まれたこの街に、市立鳥取西小学校がある。
同校は、学校周辺の清掃活動やアルミ缶、スチール缶回収(スチール缶リサイクル協会の集団回収支援校)、学校花壇の整備・管理(市や北海道の花壇コンクールで多数受賞)など、エコ活動に熱心な学校として知られている。
その活動の中心となっているのが、児童会の環境委員会で、同委員会では今年の春から、新に家庭から出る使用済み天ぷら油の回収を始めた。これは、廃食用油のバイオディーゼル燃料(BDF)への再利用を推進している「釧路BDF研究会」の活動に、協力しようというもの。
環境委員会の呼び掛けで、多くの児童がペットボトルなどに入れた廃食用油を持参し、釧路BDF研究会が4月に設置した専用回収ボックスに収めている。
研究会による回収は、毎週金曜日で、当初は500ミリリットルのペットボトル20本ぐらいしか集まらなかったそうだ。しかし、環境委員会のメンバーが、朝礼などで「環境を守るために、自分たちができることをしよう」「地球温暖化を防ぐため、ちょっとでも二酸化炭素を減らそう」と、全児童に訴えるなどしたところ、回収に協力する児童が徐々に増えてきた。最近では、保護者も協力するようになり、いまでは50本近く回収できるようになった。
回収日が楽しみという委員会のメンバーは「家族も良くやっていると言ってくれます。エコロジーや環境について色々と話すようになりました」という。また「木の伐採を減らして、逆に緑を増やしてほしい。二酸化炭素も減るはず」「ガソリンの車を使わず、電気の車を使った方が地球に優しいと思う」と真剣な表情で話す。
身近なエコ活動を推進する中で、環境問題に関心を持つようになったという同委員会の児童は、今年6月に開催された釧路市主催の「エコフェア」で、市内の小中学生が環境について語る集いに参加した。そこで、「(環境に優しい取り組みを)ちょっとずつでもいいから始めよう」と主張し、多くの賛同を得たという。同校の高橋優夫校長は「温暖化、二酸化炭素、水質汚染などについて、子どもたちは活動を通して身近な言葉としてとらえるようになった。環境問題への関心の高さ、成長の速さに驚いている」と高く評価し、今後も児童のリーダーとしてがんばって欲しいと、環境委員会のこれからの活躍に期待していた。
なお、釧路BDF研究会が同校など、市内各所に設置した回収ボックスから集めた廃食用油は、市内の業者が精製。この6月からは、釧路支庁釧路保健福祉事務所の公用車が、バイオ燃料として試験走行を始めるなど、実用化に向けて着実に歩み始めている。
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愛知県 柏原中学校 美術部部員と有志生徒のみなさん
平安時代の三跡のひとり小野道風の生誕地と伝えられる愛知県春日井市に、市立柏原中学校がある。同校では開校以来、生徒の通学路でもある国道19号の「瑞穂通3丁目」交差点地下横断歩道の清掃活動を、有志生徒により定期的に実施している。7月3日にも約50人の生徒が清掃に取り組んだが、この地下道には、以前からひとつの大きな問題があった。それは、左右両面の壁が醜い悪戯書きで汚れていることだった。
「何とかしよう」と学校と生徒の間で話し合い、同校の創立30周年の記念事業として、壁画を描くことが決まった。
同月9日には、壁画を描くための壁の下塗りを実施。40名近くの生徒が、横37メートル、縦2・5メートルの壁両側全面を、青のペンキで塗りつぶした。
そしてこの後、夏休みにかけて美術部員が下絵を描いた。絵のテーマは「自然との共生」で、2人の美術部員の案をもとに全部員で制作した。壁の片面は、太陽と青空の下でキリンやリスなどの動物や植物が共存する陸の世界。もう片面は、イルカやマンボウなど、たくさんの魚が泳ぎ回る美しい海の世界を表現している。
夏休みに入った7月25日に、下絵がほぼ出来上がり、同月30日、美術部員と生徒有志約40人が参加し、壁画の下絵に添って色塗りを実施した。色とりどりのペンキを持った生徒は、みな一生懸命に動物や花、魚たちの絵を次々と描き、翌31日に遂に完成した。
薄暗かった地下道が、パッと明るい雰囲気に一変し、生徒らの表情も完成させた喜びと笑顔に満ちていた。
地下道を通る地域の人々や子どもたちからも好評で、8月25日の出校日には、国土交通省中部地方整備局名古屋国道事務所長が同校を訪問。柏原中生徒による長年の清掃活動や今回の壁画制作など、瑞穂通地区の美化・愛護運動への取り組みに対して、感謝状が贈られた。
壁画制作に取り組んだ美術部の生徒は、「テーマは『自然との共生』。みんなの協力で、明るく元気な絵が描けた。地下道を使う人に楽しい気持ちになってもらえればうれしい」と笑顔で話していた。
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山梨県田富中学校 生徒会のみなさん
2008年5月12日に発生した中国・四川大地震では、山梨県中央市の友好都市都江堰(とこうえん)市でも、病院や学校、家屋の倒壊、多数の市民の犠牲など、甚大な被害を受けた。都江堰市の惨状を知った中央市では、5月14日から31日までの間、市民へ義援金の募集を行った。
同市立田富中学校の生徒会も、市に協力し「私たちも、交流のある都江堰中学校の生徒を支援しよう」と募金活動に参加した。
同校は、都江堰中学校と14年前に協定を結び、相互訪問するなど交流を重ねて、互いの理解と友情を深めてきた。そこで今回起きた四川大地震の悲惨な状況をニュースなどで知るや、生徒会が中心となって募金活動を始めることになった。
5月14日から31日まで実施した募金活動では、校内で全生徒や教職員に義援金を募ったほか、最寄りのJR身延線「東花輪」駅前などで街頭募金活動を実施し、乗降客や市民に募金の呼び掛けを行った。市民も「ぜひ協力を」と訴える生徒に「みんな無事だといいねぇ」「頑張ってね」などと声をかけながら、募金に応じていた。その結果、市民や全生徒教職員などからの心暖まる義援金は、59万4452円にもなった。
同校生徒会による義援金は、生徒からの激励の手紙や応援メッセージを寄せ書きした旗と共に、6月24日から26日まで現地を視察訪問した市の職員に託され、都江堰中学校の学校長に手渡された。
そして7月8日、都江堰市を視察訪問した市職員が田富中学校を訪れ、報告会が開かれた。報告会では、市職員が、義援金と手紙、メッセージを寄せ書きした旗を渡す様子や、田富中を昨年訪問した男子生徒との再会の様子がスライドで紹介された。さらに、人口約70万人の都江堰市では、死亡者3089人、行方不明者224人と多くの市民が犠牲になったことや、建物の倒壊が全体の50%を占めたこと、市内15カ所にプレハブの避難所が設置され、約7万2000人が避難所生活を余儀なくされている状況などが紹介され、生徒らは真剣な表情で見入っていた。
都江堰中学校からは、「貴校の惜しみない援助と友情で、我々は困難を克服する自信を強くできます」「震災は我々の故郷を破壊しましたが、我々の心を破壊することはできません」「(義援金と)不屈の勇気で一生懸命復興をめざし、さらにきれいで新しい都江堰中学校を作りあげられることを確信しています」などと記した感謝状が贈られた。
感謝状を受け取った生徒らは、都江堰中学校と都江堰市の一日も早い復興を願っていた。
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鹿児島県 長田中学校 3人の3年生
江戸幕末期の薩摩藩を率いた島津久光の墓所などがある、鹿児島市池之上町の町内会が、この春、「池之上いにしえマップ」を作成した。マップには、今年のNHK大河ドラマの主人公、篤姫の生家今泉嶋津家上屋敷などが紹介されており、鹿児島市を訪れた観光客などから好評を博している。この「池之上いにしえマップ」を見た市立長田中学校(同市小川町)の3人の3年生が、「外国の人にも、篤姫のことや周辺の歴史を知ってもらいたい」と、マップの英訳に挑戦した。
3人が“英語版をつくってみよう”と考えたのは、5月に市内の外語学校でインターンシップを体験したのがきっかけという。3人は、同校の指導を受けると共に、辞書やインターネットで適切な単語や英文を調査・研究し、わずか4日間の取り組みで、英語版「池之上いにしえマップ」を仕上げた。
池之上町内会も、3人の生徒の意欲的挑戦に印刷費を提供するなど強力サポートし、6月12日に英語版マップ15部が完成した。町内会の役員は、素晴らしい出来映え、と3人に感謝し、「観光施設などでコピーして、多くの人に利用してもらえたら。販売も考えたい」と喜んでいた。
マップはB4判。最盛期には1500人余りの修行僧がいた玉龍山福昌寺や、町内の若者の年長者が年少者を教える、薩摩藩伝統の縦割り教育「郷中(ごじゅう)教育」などを紹介している。
翻訳した生徒は、完成したマップを手に「英語版をつくる過程で、自分たちが住む町の歴史や風土を知ることができた」と話し、「外国の人が自分たちのマップを見ながら散策してくれたらうれしい」と期待に声を弾ませていた。
今回の3人の3年生による挑戦は、「豊かな人間性を持ち、自ら学び・考え・判断し・行動できるたくましい生徒の育成」をめざす同校の、優れた指導の成果といえるだろう。
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宮城県 八乙女中学校 生徒会のみなさん
今年の6月14日午前8時43分に発生した「岩手・宮城内陸地震」。マグニチュード7.2、震度6強を記録した宮城県栗原市や岩手県奥州市を中心に多大な被害を受けた。
「被災した人たちを支援しよう」と立ち上がったのが、仙台市立八乙女中学校の生徒だ。テレビのニュースや新聞報道などで、被災地の惨状、避難生活を余儀なくされた被災者の窮状を知り、心を痛めた。そして、生徒会を中心に「自分たちにできることは何か」を考え、募金活動を行うことになった。
募金活動は6月25日からスタート。最終日の27日は生徒会役員をはじめ20人の生徒が、学校の最寄り駅である仙台市営地下鉄「黒松駅」の駅頭に立ち、乗降客や通行する人々に募金の協力を呼びかけた。
宮城県では、1978年に起きた「宮城県沖地震」など、たびたび大きな地震に見舞われており、今回の「岩手・宮城内陸地震」に対する市民の関心も高い。募金箱を手に「被災者を救おう!」「協力をお願いします」と訴える生徒の呼び掛けに、会社員や学生、子ども連れの主婦などが次々と応えていた。
生徒会では、全校生徒にも募り、3日間の街頭募金で集まった11万4232円とを合わせた義援金を、日本赤十字社県支部を通じて被災地に贈ることにしている。生徒会の役員は「多くの市民の温かな気持ちが詰まった大切なお金です。被災地の皆さんのお役に立ててもらえればうれしい」と話していた。
同校では、自主的で心豊かな思いやりのある生徒の育成をめざしており、今回の募金活動は、生徒自らがその教育成果を形にして示したものといえるだろう。
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北海道 仙法志(せんほうし)中学校 全生徒のみなさん
yoki_kou_image01北海道の北端、稚内市から西方約53kmの日本海に浮かぶ利尻島の西南端に位置する利尻町。島の中央にそびえ立つ秀峰利尻富士を望むこの町に、町立仙法志中学校がある。
今年6月11日、同校生徒は、沓形港に寄港した外国船「クリッパーオデッセイ」の旅行客に、毛筆で書いた手作りの「遊書」カードや特産品の海藻押し葉などをプレゼントして、歓迎した。
利尻町には、1989年に「オセアニアグレイス(現クリッパーオデッセイ)」が寄港して以来、クルーズ船が相次いで寄港するようになった。同町では、日本人観光客の客船が寄港するごとにセレモニーやイベントを開催して乗船客を歓迎しており、旅行客からも喜ばれている。
今年度のクルーズ船寄港第一船となったのは、客船の利尻来港のきっかけをつくったクリッパーオデッセイ。利尻町では、外国船籍の乗客に対して初めてとなる歓迎セレモニーを開催することになった。
そして、そのおもてなしを任されたのが、同町立仙法志中学校の全生徒18人のみなさん。昨年9月に来港した日本丸の乗客に、同校生徒が、自分たちでパッケージングし、オリジナルのラベルを貼った利尻昆布の贈り物が大変好評だったことから、再オファーがあったもの。しかし、同校の生徒にとっても、外国船の乗客をお迎えするのは初めてのことであり、寄港の1週間ほど前から“利尻の良き思い出となるものを”と全員で考え、準備を進めてきた。
生徒が作成したのは、和紙はがきに毛筆で思い思いの字を書き、消しゴムに彫った落款印を押した「遊書」カードと、英語で歓迎メッセージなどを書いたはがきの2枚1組。それに「海藻押し葉」のしおりを加えたプレゼントセット。
当日は、沓形港に着岸後、観光バスで島内観光を楽しみ、岸壁に戻ったアメリカ人など85名の乗船客を、同校の1、2年生12人が出迎え、手づくりしたプレゼントセットを手渡した。英語で自己紹介やプレゼントの説明を行った生徒に、乗客からは日本語で感謝の言葉が述べられると、みんな笑顔に。その後一緒に記念撮影をしたりするなど、終始和やかな雰囲気の中で、心と心が通い合う交流の時間が流れた。
歓迎セレモニーに参加した生徒は「とても喜んでくれてうれしかった」と感激した様子で、今後も利尻町を世界の人々へ広くPRする貢献活動に取り組みたいと話す。そして「英語の練習は大変だったけど、いざ本番となったらスムーズに話せた」「外国語をもっと勉強し、外国の人と普通に話してみたくなった」と、さらなる意欲を見せていた。
下写真1下写真2
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四国香川県の西部に位置する三豊市。かつて藤原宮造営に使われた瓦の生産地(宗吉瓦窯跡)であり、また、国の文化財建造物「下高瀬簡易郵便局」や「日本の夕日百選」選定など、歴史や文化、自然に恵まれたこのまちに、下高瀬小学校がある。
同校は、今年の6月25日、経済産業省や環境省などが家庭や学校での省エネルギー活動のアイデアを募集した「省エネコンテスト」の学校部門で、全児童が取り組むユニークな省エネ活動が、環境省が選定する最高賞「環境大臣賞」に選ばれ、表彰された。
同校児童による省エネ活動がスタートしたのは、2年前。中心となったのは当時の5年生だった。活動のタイトルは「スマートライフを広げよう」で、各学期ごとにテーマを決め、活動の充実を図った。
まず1学期のテーマは「地球温暖化を防ごう」。児童は地球温暖化について調査・学習し、その影響を話し合うことで、省エネが必要であることに気付いた。そして、「節水省」「エアコン省」「照明省」「レジ袋省」などの課題別グループごとに、エネルギーの無駄遣い(もったいないおばけ)について考え、課題に沿った実態調査を実施した。
続いて2学期のテーマは「スマートライフを見つけよう」。グループごとに専門家への取材や実験、見学、家庭や地域へのアンケートなどを通して省エネのこつを発見し、まとめた。
そして3学期は「スマートライフのこつを広げよう」をテーマに、省エネ生活を広めるため、校内、家庭や地域、さらには三豊市の市民に提言するための活動を展開した。
こうした5年生の活動は、全校児童に波及し、児童会によるアルミ缶回収活動をはじめ、電気や水の無駄遣いを無くす、落とし物の量を減らす、などの「もったいないおばけ」退治に、積極的に取り組むようになった。
今年3月には、06年から活動の柱として活躍してきた6年生提案の「下小もったいない憲法」を全校児童で採択。省エネ活動をこれまで以上に積極的に取り組むことを誓った。
今回、同校が「環境大臣賞」を受賞した「省エネコンテスト」は、京都議定書の目標達成などに向けた地球温暖化対策の推進を図ろうと、家庭や学校の省エネ活動促進が狙い。1月から3月末までの間に2週間以上取り組んだ活動が対象で、学校と家庭の2部門で計約1万400件の応募があった。学校部門146校の中から「環境大臣賞」を受賞したという知らせを聞いた児童は大喜び。「これからも自分たちの取り組みに頑張っていこう」と張り切っていた。
また、東京での授賞式に出席した合田校長は「2年間の活動を定着させる上でも、受賞はたいへんありがたく、励みになる。今後も省エネ活動を通して、子どもたちの人や物、自然を大切にする心を育てていきたい」と話す。児童を指導した教員は、「生活の中の“もったいないおばけ”を見つけて、自分たちでできる省エネのこつを実験や実態調査などを通して発見した。そしてその省エネのこつを、校内から家庭、地域へと発信していく過程は、子どもたちの主体的な活動になっていった」と、児童の成長に目を細め、今後も楽しみながら活動を続けてほしいと、期待を込めて話していた。
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