弟に対する劣等感が強くなった兄：１１歳 | １２才まできょうだい、祖父母とのかかわり方

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4.きょうだい、祖父母とのかかわり方

『弟に対する劣等感が強くなった兄：１１歳』
　小学５年の兄と４年の弟の兄弟です。兄弟で習字教室に通っており、弟の方が要領が良いからか段の上がり方が早いです。弟は認定試験に受かったらラッキーというタイプ、兄はまじめな性格なので自分がそれを受けるに値すると納得してから認定試験を受けるというタイプです。どちらともいい方法だと思いますし、それを否定しませんが、習い事の先生が「弟くんは兄くんを悠々と超しちゃってるね、兄くんが４年の時はもっと下の級だったもんね」と言ってしまったようです。それがきっかけで弟に対する劣等感をもってしまい、同じ習い事をやめたいから始まり、何もいっていないうちから「弟よりもできないのはわかってる！」と怒ったりします。兄は兄でできる事を認めていますが、劣等感のために弟を落として兄を持ち上げるというのも変な感じがして、どのように兄をフォローしてあげればいいかわかりません。

１２才まで　小学校高学年／きょうだい、祖父母とのかかわり方

「オンリーワンを見つけてあげましょう」
　お兄ちゃんが弟に追い越されてしまうのは、決して珍しい事ではありません。そこで踏ん張り続けたとして、能力が強化される場合もありますが、逆にコンプレックスを増大させ自らを生きにくくしてしまうケースもあります。まったく違う土俵に変えてみるのも一つですが、これを「逃げ」と取られるのが悔しくて身動きが取れなくなった場合でも、親が「君は君のままでいいんだよ」という受け入れを示してあげる事で、子どもはずいぶん楽になれます。しっかり関心を示し、愚痴や本音などもこっそり聞いてあげましょう。

「具体的な対話」
　たとえば、「○○はできないかもしれないけど、△△はできるじゃない。××もできるじゃない」と下手な慰めをする事で、余計に相手を惨めにしてしまう事があります。できるできないではなく、「いい味出してるね。伸びと勢いが良いね」等と、関心を示しながら個性を喜んであげましょう。そして、それをあなたの友人や家族にも表してあげましょう。「自分の事をお母さんは誇りに思ってくれている」と分かると、自然に自信がつきます。
　やめたいと言い出した時は、逃げ道を塞がず「分かった、しばらく様子を見て考えましょうか」と、幅を作ってあげるのもいいでしょう。制限を解かれた時、子どもは誰のためでもなく、自分自身のために答えを出してきます。どの瞬間に才能が伸びるかは分かりませんので、柔軟な姿勢で応援してあげましょう。