グローバル化が進む中、政府は東京オリンピックの開催に向けて、小・中・高の英語教育が活発に行えるよう方針を打ち出し、実行しようとしています。
この記事では、先日発表された「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」の内容を紹介。気になる今後の英語教育の情報を確認してみましょう。
初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため、小学校における英語教育の拡充強化、中・高等学校における英語教育の高度化など、小・中・高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る。
2020年(平成32年)の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、新たな英語教育が本格展開できるように、本計画に基づき体制整備等を含め2014年度から逐次改革を推進する。
※小・中・高を通じて一貫した学習到達目標を設定すること
により、英語によるコミュニケーション能力を確実に養う
※日本人としてのアイデンティティに関する教育の充実
(伝統文化・歴史の重視等)
○小学校中学年:活動型・週1~2コマ程度
○小学校高学年:教科型・週3コマ程度
(「モジュール授業」も活用)
○中学校
○高等学校
2.新たな英語教育の在り方実現のための体制整備
(平成26年度から強力に推進)
○小学校における指導体制強化
○中・高等学校における指導体制強化
※全ての英語科教員について、英検準1級、
TOEFLiBT 80点程度等以上の英語力を確保
○外部人材の活用促進
○指導用教材の開発
▼
小・中・高の各段階を通じて英語教育を充実し、生徒の英語力を向上(高校卒業段階で英検2級~準1級、TOEFL iBT57点程度以上等)
→外部検定試験を活用して生徒の英語力を検証するとともに、大学入試においても4技能を測定可能な英検、
TOEFL等の資格・検定試験等の活用の普及・拡大
○小・中・高等学校を通じて目標・取り扱う内容・評価を改善
▼
○生徒の英語力の検証
※日本文化の発信等やアイデンティティに関する教育の強化
※CEFR(外国語の学習,教授,評価のためのヨーロッパ共通参照枠)では、「共通参照レベル」として、言語能力をA1,A2レベル(基礎段階の言語使用者)、B1,B2(自立した言語使用者)、C1,C2(熟達した言語使用者)の6段階に分け、 「読むこと」、「聞くこと」、「やりとり」、「表現」、「書くこと」の5つの能力カテゴリーに分けて言語活動の内容を表している
■英語教育内容の変化
【小学校中学年】
現行の学習指導要領による英語教育
新たな英語教育
【小学校高学年】
現行の学習指導要領による英語教育
新たな英語教育
【中学校】
現行の学習指導要領による英語教育
新たな英語教育
【高等学校】
現行の学習指導要領による英語教育
新たな英語教育
(参考)小学校5・6年生におけるモジュール授業を用いた時間割の例(イメージ)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
モジュール | ※ | ※ | ※ | ※ | ※ |
1校時 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
2校時 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
3校時 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
4校時 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○外国語(英語) |
給食・昼休み | 給食・昼休み | 給食・昼休み | 給食・昼休み | 給食・昼休み | |
モジュール | ※外国語(英語) | ※ | ※外国語(英語) | ※外国語(英語) | ※ |
5校時 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
6校時 | ○ | ○外国語(英語) | ○ | ○ |
○:各教科等(45分) ※モジュール(15分)
・標準授業時数には含まれないが、児童会活動やクラブ活動について、年間、学期ごと、月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとされている。
・モジュールでは、聞き取りや発音の練習など、45分授業(週2コマ)で学んだ表現等を反復により定着させるための活動が適している。
■主な施策
小学校における指導体制強化
(具体の施策)
(課題)
小学校高学年における英語教育の教科化に伴う指導内容の高度化・指導時間増に対応する必要がある中、現状では不足する高度な英語指導力を備えた専科教員としても指導が可能な人材の確保が急務。 また、小学校中学年からの英語教育(活動型)の開始に伴い、中学年の学級担任も外国語活動の指導を行う必要が生じるため、研修をはじめとした指導体制の大幅な強化が不可欠。
中・高等学校における指導体制強化
(具体の施策)
(課題)
小学校における英語教育の高度化に伴い、中・高等学校における英語教育の目標・内容も高度化するため、中学校において授業を基本的に英語で行うことや、高等学校において発表、討論、交渉等の高度な言語活動を行うことが可能となるよう、教員の指導力・英語力を向上させることが急務(全英語科教員について、必要な英語力(英検準1級、TOEFL iBT 80点程度等以上)を確保)。
外部人材の活用促進
(具体の施策)
(課題)
小学校英語の抜本的拡充をはじめとした、小・中・高等学校における英語教育の充実に対応するため、教員の確保・指導力向上だけでは十分対応できない部分について、JETや民間のALT等、外部人材のさらなる活用が不可欠。
指導用教材等の開発
(具体の施策)
(課題)
小学校英語の抜本的拡充をはじめとした、小・中・高等学校における英語教育の充実に対応するため、教員の確保・指導力向上だけでは十分対応できない部分について、JETや民間のALT等、外部人材のさらなる活用が不可欠。
教員養成課程・採用の改善充実
(具体の施策)
(課題)
当面の指導体制の整備と並行して、高度な英語力と指導法を身につけた教員の養成・採用が必要。
■指導体制の現状と今後(イメージ)
この先、グローバル化が進む中で政府による英語教育の整備も進んでいきます。英語の学校ナビでは子どものうちから英語を学ばせることができるコースも紹介していますので、是非確認してみましょう。
英語の学校ナビでは、英語や外国語を学ぶ皆様を応援しています。
発表時期:平成25年12月
出典:文部科学省「グローバル化に適した英語教育改革実施計画」について
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