【特集】入江聖奈選手からの高校生へのメッセージ | 日本の学校

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アスリートからの熱いメッセージ

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入江 聖奈選手 プロフィール

入江 聖奈選手

ボクシング選手 日本体育大学所属
2021年東京オリンピック 女子フェザー級金メダル

PROFILE

2000年10月9日生まれ。鳥取県米子市出身。小学2年生のときに母がコレクションしていたコミックの『がんばれ元気』(小山ゆう/小学館)を読んでボクシングに興味を持ち、地元、鳥取県米子市のシュガーナックルボクシングジムに入門。
 中学生時代はボクシングを続けるかたわら部活動で陸上部にも所属し、中距離種目で活躍。全国中学生駅伝にも出場したが、県立米子西高校からはボクシングに専念。高校2年次、3年次に出場した全日本女子選手権(ジュニア部門)を連覇。2018年にブダペストで開かれたAIBA世界ユース選手権フェザー級でも銅メダルを獲得。
 2019年に日本体育大学に進学。同年の世界選手権でベスト8、翌年のASBCアジアU22選手権フェザー級優勝。また2020年3月の東京オリンピックアジア・オセアニア予選フェザー級の準々決勝に勝利した時点で日本女子ボクシング選手として初のオリンピック本戦出場を決めた。
 1年延期されたオリンピック東京2020では初戦(7月24日)のソロルサノ(エルサルバドル)戦の勝利が日本のオリンピック女子における記念すべき初勝利。準々決勝の勝利で銅メダル以上を確定させたのも日本女子ボクシング史上初の快挙。さらに8月3日の決勝戦ではペテシオ(フィリピン)を下して金メダルを獲得。もちろん日本女子ボクシング史上初めての金メダリストとなった。
 オリンピック東京2020後は2022年1月のAIBA世界ユース選手権(ウズベキスタン・タシケント)のフェザー級で優勝。この大会の最優秀選手にも選ばれた。また7月の関東大学女子トーナメントでは階級を上げてライトウェルター級で出場。日本体育大学の総合優勝に貢献した。
 またカエルに造詣が深いことで知られ、日体大卒業後は東京農工大学・大学院に進んでカエルの研究をすることが決まっている。

入江 聖奈選手の学生時代は・・・

高校ではボクシングに専念すると決めていた

入江 聖奈選手写真
 母が小山ゆう先生の作品のファンで、『がんばれ元気』も家に揃っていました。それを小学生のときに読んで「ボクシングってかっこいいなぁ」と思ったのがボクシングとの出会いでしたね。実際にボクシングに触れたのは、それから少しあと。父が米子(鳥取県)にあるボクシングジムを見つけてくれて、入門しました。
 最初は基礎練習だけですから、正直言ってあまり楽しくなかったです。でも「とりあえず中学生になるまではやめない」って母と約束していましたから・・・そのうちスパーリングとか実践的なメニューが加わってきてボクシングをやめられなくなりました。
 中学生のときは陸上部とかけもちでした。陸上の練習が厳しくてジムでボクシングができたのは週に1回か2回です。学校の成績も落としたくないので、しんどかったですね。でも自分でいろいろ考えて勉強もボクシングも陸上にも打ちこんだと思います。
 高校ではボクシングに専念することに決めていました。家から通える範囲には女子のボクシング部がある学校はありませんでしたから、部活はやらないで、放課後はジムに通いました。午後4時にジムに着くと1時間ぐらいはアップや個人練習をして、5時からはジムの会長さんとマストレーニング・・・つまり実践的なメニューをこなします。最後の1時間はまた一人でできるメニューやストレッチ。それを毎日ですから、ほかの女子高校生みたいな「青春」はありませんでしたね。でもそのころには「同年代では日本一になる」ということと「国際大会でメダルを獲る」という目標がありましたから、それに向かってがんばれたと思います。
 それに「大学でもボクシングを続けたい」という希望もありましたから、ほかのことを考えている余裕はなかったのかもしれません。

日体大からオリンピックへ。そして手にした日本女子初の金メダル

ベストチョイスだった日体大女子ボクシング部。そして五輪のこと

入江 聖奈選手写真
 大学進学でも、やはりボクシングは切り離せないと思っていました。女性のボクシング部員を受け入れている大学はいくつかありましたが、中でも日体大(日本体育大学)は見学したときに「きれいな学校だな」と感じました。そのうえボクシング場のほかにも最新のトレーニング設備が充実していて、学問的な体育の研究も盛んです。ボクシング部の女性部員が多いことも魅力でした。だから高校時代から「日体大に入学できたらいいな」と進学の第一志望でした。
 念願の日体大に入学してからは、2019年の世界選手権ベスト8、翌年のASBCアジアU22選手権フェザー級優勝。また2020年3月の東京オリンピックアジア・オセアニア予選フェザー級の結果から、日本女子ボクシング選手として初のオリンピック本戦出場が決まりました。コロナ禍の影響で開催が1年延期になりましたが、たくさん準備ができてよかったと私は受け止めています。もちろんプレッシャーもありましたが、大会が始まると意外と自然体で試合に向かっていました。一番緊張したのは、銅メダル以上がかかった準々決勝。判定勝ちで勝ち進み、決勝では最高の金メダルを手にすることができました。
 オリンピック後は、取材を受けたりイベントに参加したりと目の前の世界が少し広がった気がします。でも基本的に私は変わりません。AIBA世界ユース選手権に出場(フェザー級優勝・大会最優秀選手)したり、関東大学女子トーナメントでは日体大のキャプテンを拝命して出場していますし、ボクシング中心の生活は続いています。でも来年からはガラリと変わって、子供の頃から好きだったカエルを専門に勉強や研究ができる東京農工大学の大学院に進みます。
 大学院のための受験勉強はオリンピックが終わってからでした。11月からまず英語の勉強に集中し、その後は専門科目の猛勉強。1日5、6時間は受験勉強をし、ボクシングの練習と両方は大変でしたが無事合格できました。来年からは大学院生です。修士課程で終えるのか、その先の博士課程に進んで研究者の道を続けるのかは、まだぜんぜん考えていません。でもいずれにしても「個体数の減り続けているカエルの現状に歯止めをかけて、カエルの保護活動に携われればいいな」と考えています。そういうことなので、今は次のパリ・オリンピックとかプロ転向はいっさい考えていません。

入江 聖奈選手からのワンポイントアドバイス

一人でできる基本練習と、実践を意識したマスボクシングが大事

入江 聖奈選手写真
高校時代は学校にボクシング部がなかったので、ジムでの練習でした。内容は、
(1)ストレッチ・・・練習の前後には必ずやるようにしていました。目的はよく筋肉を伸ばしておくことで怪我の防止にもなり、また練習後の疲労した筋肉を回復させる効果もあります。
(2)個人練習・・・基本のシャドーボクシング(フォームをチェックする)やサンドバック(実際に叩きながら感覚を身につける)、パンチボール(リズム感を鍛える)など。一人でできる練習が中心です。
(3)マストレーニング・・・実際に相手と向き合う実践練習です。実戦をイメージして行うことが重要です。

 高校時代の希望が叶って日体大に入学してからは、主な練習内容は変わりませんが、内容は濃くなっていきました。
(1)ランニング・・・開始30分から1時間は走ったり、ストレッチなどのウォーミングアップを兼ねたトレーニングです。
(2)基本練習・・・ランニングの後はシャドーボクシングなどの基本練習です。
(3)マスボクシング・・・実際に相手と向き合う実践練習ですが、6から8ラウンドの実践的なマスボクシングをこなして、サンドバックラッシュなどで終了します。

 練習時間は2時間から長くても3時間ぐらいでしょうか。意外と短いと感じるかもしれませんが、高校時代よりも内容は濃く充実していました。それに長時間の練習は、怪我のリスクも高くなりますので、ある程度の年齢から上のアスリートには必ずしも有効ではありません。練習メニューも高校時代とは違って、自分で決めています。ほかの大学のことは詳しく知りませんが、選手の自主性を尊重してくれる環境も日体大ボクシング部を選んでよかった点です。

入江 聖奈選手からみんなへメッセージ

大学で人生は決まらない、大学で何をするかが大切

入江 聖奈選手写真
 東京2020の開催決定は小学校6年生のときでした。もうその頃にはボクシングジムに通っていましたので「日本代表になる」ことが私にとって一番大きな目標になりました。そのためにはジュニア年代ではどうすればいいのか、大学ではどんなことをすればいいのか、ずっと考えて、ボクシングに取り組んできました。
 だからといって、私の進んできた道だけが正解ではないですよね。大学では自分で考えて、自分が好きなように勉強したり、スポーツに打ちこんだりすればいいと思います。さすがに大学からボクシングを始めた人が、直近のオリンピックで日本代表になって、金メダルを獲るのは難しいかもしれません。でも30歳で日本代表になるのなら可能かもしれません。大学というところは好きなことを見つけたり、始めるのにもいい場所です。
 ただ入学した大学や学部で人生が決まってしまうものでもありません。大学生の間に何かが見つけられたらいいですね。大学には高校生までとは違う時間が流れていて、そこで見つけた何かはきっと人生に新しい色を一つでも二つでも増やしてくれます。皆さんも高校生を楽しんで、そして大学を受験するもよし、希望に満ちた進路を歩いてください。

※掲載内容は2022年9月の取材時のものです。

長谷川 穂積さん
長谷川 穂積さん(元プロボクサー)
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内藤 大助選手(プロボクサー)
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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一