【特集】荒井広宙選手からの高校生へのメッセージ | 日本の学校

続きは会員の方のみご利用いただけます
(登録無料、利用無料)

友の会 会員(無料)のメリット

会員限定の進学に役立つ情報を見ることができる!
小学生向け

小学生向け

  • 入試過去問題
  • あなたの住んでいる場所から学校を探せる 公立小学校学区情報
  • 中学校情報
  • 教えて塾長

ほか多数!!

中学生向け

中学生向け

  • 入試過去問題
  • 公立中学校の学区情報
  • 高校情報
  • 高校 合格実績から探す

ほか多数!!

高校生向け

高校生向け

  • 無料 英語映像授業
  • 科目選択
  • 学費比較
  • 大学入学共通テスト問題&解答
  • 入試検索
  • 国公立大学・私立大学 偏差値

ほか多数!!

進学に役立つ情報が
メールで届く!

入試の情報、受験お役立ち情報など、進学に役立つ情報をメールでお届けします。

住所などの入力の手間が省ける!
会員登録情報は、JSコーポレーションが運営する以下のサイトでご利用いただけます。
学校情報「日本の学校」
塾情報「日本の塾」
塾アルバイト情報「日本の塾アルバイト」
塾講師募集「日本の先生」
英語教室情報「英語教室情報」

アスリートからの熱いメッセージ

アスリートからの熱いメッセージ

荒井 広宙選手 プロフィール

荒井 広宙選手

陸上競技選手(競歩) 富士通陸上競技部所属
リオデジャネイロ2016オリンピック男子50km競歩銅メダリスト

PROFILE

1988年5月18日生まれ。長野県出身。中学時代から陸上部に所属し、長野県中野実業高校2年生から競歩を始めた。福井工業大学に進学後も陸上部で競歩を続けていたが、3年次からは競歩指導者として実績のある内田隆幸コーチ(2021年文部科学省スポーツ功労者として顕彰)の指導をうけるため石川県に転居し練習を続けた。卒業後は石川県内のホテル(北陸亀の井ホテル)に所属し競技を続けた。2013年からは自衛隊体育学校に所属。恵まれた練習環境の中で成績を伸ばし、2015年の日本選手権50km競歩では自己ベストをマークし初優勝。同年の世界陸上競技選手権(北京)でも4位入賞を果たした。そしてリオデジャネイロ2016オリンピック50km競歩に出場、日本競歩界で初のオリンピック大会での銅メダルを獲得した。また翌年2017年の日本選手権で2度目の優勝、世界陸上競技選手権(ロンドン)では銀メダルを獲得した。2018年には世界競歩チーム選手権において、個人・団体ともに金メダルに輝いた。その後2019年4月から富士通所属となり、日本競歩界の未来を輝かせる更なる躍進が期待されている。

荒井 広宙選手の学生時代は・・・

競歩で全国で戦える先輩に憧れて、高校2年から始めた

荒井 広宙選手写真
 私は特に子ども時代からスポーツ少年だったわけではなく、中学入学時に何か部活動をと考えて陸上部に入ったんです。はじめは野球部に入りたかったんですが、父親にダメ出しされました。理由は、兄がリトルリーグで野球をしていた経験から、両親が仕事の都合でサポートすることが大変だからという事でした。だから走るのも好きだったので陸上部に入部しました。当初はハードルや短距離などをしていましたが、2年生から長距離を走っていました。でも中学生の頃は友達も陸上部に多くいて楽しかったので、陸上競技の成績は飛び抜けていませんでしたが、特に大きな目標も持っていませんでした。実は高校入学もその延長線みたいな感じで陸上を続けようと思って、陸上部が強いと言われていた長野県中野実業高等学校(電気科)に進学しました。ただ私は電気に関連する物を作るのが好きだったので、実は部活より勉強メインの学校選びでした。
 高校では怪我が多く、長距離の練習について行けない事が多かったです。そんな時、競歩でインターハイに出場した先輩がいて「競歩で全国と戦える先輩が同じ部活にいる」と興味を持ったのが競歩を始めたきっかけでした。その先輩に憧れて高校2年生からは競歩を始めました。当時は今よりもっとマイナーなスポーツというイメージがあり、競歩をしているのは、学校でも私と先輩の二人だけでした。ただ競歩は、中学校の大会では採用されていなくて、みんな高校生から始めるのでスタートラインがほぼ同じなんです。なので努力次第で結果が出せるかなと思ったのも始めるきっかけの一つになりました。しかし高校時代はインターハイにも出られなかったし、あまり成績も残せなかったので高校卒業と共にやめるつもりでした。そんな私の背中を押してくれたのが、当時の陸上部顧問の先生でした。「せっかくここまでやってきたんだから、大学でも続けてみたらどうだ」と声をかけてもらい、北信越エリアでは競歩の強い福井工業大学に進みました。

大学から社会人へ、そしてオリンピックのメダルへ

自衛隊体育学校なら、徹底した管理で練習に集中できる

荒井 広宙選手写真
 大学では陸上部に所属して練習に励んでいましたが、実は2年で陸上部を辞めました。何故かというと、当時、石川県の大学で競歩の指導をされていた内田隆幸コーチの元でどうしても学びたいと思ったからです。なので大学3年生からは石川県に移り住んで練習を見てもらい、大学にも通っていました。この決心と行動が、選手としてのターニングポイントになったと思います。当初は大学時代のスポーツとして思いっきり取り組みたいという気持ちだけでした。でも内田コーチに指導していただくようになり、記録も上がってくると、卒業後も続けたいという夢が少しずつわいてきたんだと思います。そして卒業を前に、内田コーチに競歩を続けられる企業を紹介していただき、社会人としても競技を続けることができました。
 社会人になってからは2011年の世界陸上競技選手権(大阪)に出場(50km競歩10位)、翌年のロンドン2012オリンピックは落選して出場は叶いませんでした。この落選があり「このままではいけない」と思っている時、縁があり2013年に自衛隊体育学校所属となりました。これによってより練習に集中できる環境が整いました。ご存知のように自衛隊体育学校には陸上以外にも様々なスポーツ選手が所属しています。トレーニング環境はもちろん生活面でのサポートも徹底しているので、選手にとっては最高です。私も練習に集中できたことで日本選手権では初優勝ができ2016年、大きな夢だったリオデジャネイロ2016オリンピックに出場を果たし、選手として最高の結果を残すことができました。
 今でもオリンピックは鮮明に覚えていますが、やはり特別な舞台でした。国を挙げたお祭りみたいな盛り上がりで、テンションもマックスになりました。でもスタートラインに立つと、いつもゴールできるのか怖くてたまらなくなります。そんなプレッシャーの中で必死に競技に集中し、日本人として初のメダルを取れた時は、「ようやくお世話になった皆さんに恩返しができる、競歩界に貢献できる」という嬉しさと安堵感でいっぱいでした。

荒井 広宙選手からのワンポイントアドバイス

まずは正しいフォームを身につけることから始めよう

荒井 広宙選手写真
 競歩という競技は、選手の心肺能力や体力が大きく左右する長距離や短距離と違って、歩き方にルールがあるので技術を身につければ戦えるスポーツでもあります。それだけに技術の難しさはありますが、日本人でも可能性や伸びしろが大きい競技だと思います。そんな競歩ですが、練習も他の陸上競技とは少し違っているかもしれません。例えば私の練習内容はこんな感じです・・・
(1)ストロール・・・走りでいうジョギングのようなもので、ゆっくり歩く練習です。私の場合は練習はこれだけという日もありました。ただこのストロールで意識するのはフォームや動きが崩れないように歩くことです。時間は40〜60分程度です。この時、足のスライドを広げながら、腕を振る角度を意識しながら歩くことが大事です。
(2)ポイント練習・・・4kmを5本というようにレースペースに近いスピードで歩く練習です。この練習を毎日ではなく週に3回くらい、集中して歩くようにしていました。実際のレーススピードで歩くことは大事ですが、毎日だと疲れがたまったりして怪我のもとになることもあります。なので体にインターバルを与えながら、効率の良い練習をすることも大切だと思います。

このスロトールとポイント練習を組み合わせることで、きつい練習で疲労した体を休ませて長距離の競歩を戦える強い体を作っているのです。また練習後のストレッチなどは必ず毎日やっていましたし、必要であれば腹筋や背筋、下半身の筋トレもいいと思います。そして私からのアドバイスですが、競歩はルールが厳しい競技なので歩き方の技術が要求され、フォームがすごく大事になってきます。なので最初に正しいフォームを身につけることはすごく大事だと思います。この基礎がしっかりしていれば記録を目指すことができます。大事なことは、練習、食事などの栄養、疲れを残さない休養。この3つをバランスよく組み入れるようにしてください。

荒井 広宙選手からみんなへメッセージ

今しかない時間と、出会いを大切にしてほしい

荒井 広宙選手写真
 私は2019年から今村文男コーチ(富士通・日本陸連強化委員会シニアディレクター競歩担当)の指導を受けるために、富士通に移籍し共に東京2020オリンピックを目指してきました。私の中ではさらに競技のレベルを上げるために絶対に欠かせない最後のピースが指導者でした。ただ、度重なる怪我やコロナ禍という状況もあり東京2020オリンピックへの出場は叶いませんでした。でも競技者としてのゴールはまだ先だと考えています。今は目の前の試合に挑戦することが、私の今やるべきことだと考えています。こんなふうに何となく陸上を始めた私が、オリンピックのメダリストにまでなれたのは、背中を押してくれた指導者や頑張る姿を見せてくれた先輩、そして練習環境を作ってくれた所属先があったからです。やはり出会いは大切だなと痛感しています。
 高校生の皆さんも3年間でいろいろな経験をし、たくさんの出会いがあると思います。きっと今後の人生を切り開いてくれるようなターニングポイントもあるはずです。だから目の前の出来事から逃げないで、チャンスだと考えてみてもいいんじゃないでしょうか。興味を持ったり、心を動かされる何かに出会えるのが高校時代だと思います。大いに楽しんでください。

※掲載内容は2022年4月の取材時のものです。

右代 啓祐選手
右代 啓祐選手(陸上選手(十種競技))
スポーツを通じて、自分を磨いてほしい
福士 加代子さん
福士 加代子さん(元陸上競技選手(長距離・マラソン))
自分の声に耳を傾けながら、自由に柔軟に歩んでいこう
多田 修平選手
多田 修平選手(陸上選手)
夢を叶える「階段」をしっかりと築き、進んでいこう
飯塚 翔太選手
飯塚 翔太選手(陸上選手)
更に大きな目標に向かって、挑戦し続けてほしい
上原 美幸選手
上原 美幸選手(陸上選手(長距離・マラソン))
今だからこそできることにチャレンジしてみてください
ディーン元気選手
ディーン元気選手(陸上選手(やり投げ))
自分には何が大事なのか、妥協せず、模索して見つけたい
新井 涼平選手
新井 涼平選手(陸上選手(やり投げ))
今だからできることを、思いきり楽しんでほしい
藤光 謙司選手
藤光 謙司選手(陸上選手)
積極的に挑戦した経験は、決して無駄にはならない!!
山縣 亮太選手
山縣 亮太選手(陸上選手)
失敗を恐れずに、自分の夢を楽しんでほしい
為末 大選手

2011年10月

為末 大選手(陸上選手)
夢を叶える為の過程も楽しむ
井村 久美子選手
井村 久美子選手(プロ陸上選手 北京オリンピック日本代表(走幅跳))
どうやって壁を乗り越えるか、そのプロセスが力に
金丸 祐三選手
金丸 祐三選手(陸上選手 北京オリンピック日本代表(男子400m))
楽しみながら頑張れる、そんな自然体の努力がいい
高平 慎士選手
高平 慎士選手(陸上選手 北京オリンピック銅メダリスト)
みんなに感謝する気持ちを持ってほしい
朝原 宣治選手
朝原 宣治選手(陸上選手)
挑戦する、経験することが大事
伊東 浩司さん
伊東 浩司さん(元陸上選手)
向上心、チャレンジ精神が自分を強くする
高野 進さん

2006年6月

高野 進さん(元陸上400m選手 日本記録保持者)
自分には選択肢はない、という気持ちでエネルギーを注いできた

友だちや家族にシェアしよう

URLコピー

株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一