【特集】清水希容選手からの高校生へのメッセージ | 日本の学校

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アスリートからの熱いメッセージ

清水 希容選手 プロフィール

清水 希容選手

空手家
ミキハウス所属
2020東京オリンピック空手女子形銀メダリスト

PROFILE

1993年12月7日生まれ。大阪府大阪市出身。兄の影響で小学校3年生から養秀館道場で空手を始める。高校は空手道の強豪校で知られる東大阪大学敬愛高等学校に進み、3年生でインターハイ初優勝、そして2011年の世界ジュニア空手道選手権大会で世界大会初優勝を飾る。関西大学文学部へ進学後も全日本空手道選手権大会は2013年から2019年まで7連覇、世界空手道選手権大会では2014、2016年と大会2連覇するなど国内外の大会で成績を残す。そして2020東京オリンピックで初採用された空手・形の日本代表としてオリンピックに初出場。見事に銀メダルを獲得し、日本古来の空手道の技と美しさを世界中にアピール。国内でも大きな注目を集め、今後も更なる活躍が注目されている。

清水 希容選手の学生時代は・・・

全国制覇するような強豪校で、空手をしたいと思った

清水 希容選手写真
 私が空手道と出会ったのは9歳、小学校3年生の時です。もともと兄が通っていた養秀館本部道場に見学に行ったのがきっかけでした。そこで先輩方が演武しているのを見て「かっこいい」と思い、自分もやりたいと言いました。空手には「形」と「組手」があり、組手は二人で相対しておこなう形式で、形は一人で演武する形式をいいます。空手といえば子供心に男性のスポーツというイメージがありましたが、その道場では形をやっている女性が多く、かっこよくて綺麗に見えたことで一気に興味がわいて「自分もあんな形を打ってみたい!」と思い、道場に通うようになりました。一般的に子どもの頃は形と組手の両方を教わりますが、私の通っていた道場は形に力を入れていたこともあり、私も早くから形の練習に夢中でした。
 小学生の頃は習い事をやっている気分で、先生から教わった形ができてくると楽しくてしょうがなかった。少しずつできてくる、良くなっていくという成功体験が楽しかったんです。また当時は道場に行くと、年下から年上まで色んな年代の女子生徒がいて、学校とは違うふれあいも楽しいと感じていました。中学生までは道場で練習をしていましたが、高校進学と共に練習環境も大きく変わりました。
 私が進学を決めたのは、当時から空手の強豪として知られていた東大阪大学敬愛高等学校でした。道場の先輩も進学していたし、全国制覇するような学校で自分も空手をしたいと思ったからです。でも実際、強豪校と言われるだけあってすごく厳しい高校時代でした。家から通っていましたが、空手部の朝練があるので毎日始発に乗って登校していました。練習はもちろんですが上下関係もすごく厳しく、肉体面、精神面共に鍛えられました。ある意味、社会に出てから学ぶことを私は高校時代に教わって身につけられたし、更に結果を出すようにも鍛えてもらいました。だから今思うのは、東大阪大学敬愛高等学校での経験が現在の自分を作ってくれたということです。

関西大学からミキハウスへ、そしてオリンピックへの挑戦

オリンピックは、何年もかけるだけの価値がある舞台

清水 希容選手写真
 高校時代、私にとって大きなターニングポイントがありました。2年生夏のインターハイです。実は高校生でインターハイに優勝できなければ空手はやめる。これが親との約束でした。ところが2年生の時に出場したインターハイでは3位に終わり、先輩方の優勝の記録をつなげられずにいました。その悔しさとふがいなさから残された1年間はがむしゃらに練習し、3年生でやっとインターハイ優勝を、そして2011年の世界ジュニア空手選手権での国際大会初優勝を果たすことができ、大学生になっても空手を続けることができました。関西大学を選んだのは道場の先輩も進学していたのと、大学と道場の両方の練習に通うことができるからでした。関西大学はアメフトやフィギュアスケートをはじめ多くのスポーツに力を入れている大学ですが、空手は強豪校ではありません。でもそんな環境の中だからこそ、学校ではなく個人の実力で名前を残したいという思いもありました。その後は全日本選手権でも結果を出すことができ、卒業後はミキハウスで社会人として空手道を邁進することになりました。
 社会人としての当初の目標は1年目の世界選手権でした。この世界大会に代表として出場し結果を出せたら、その後は社会人として働くことも考えていました。ところが同じ年に空手が東京オリンピックの正式種目に決まったことで、次の大きな目標を見つけました。以来、目指す先に常にあったのはオリンピックでの優勝でした。世界選手権の2連覇や全日本選手権の7連覇は、オリンピックへの意気込みを益々大きくしてくれました。そして迎えた東京オリンピックは、各種目の選手みんなが色んな思いを胸に挑んだ大会でした。特に今回は1年間延期されたこともあり、もし開催されなければそれまでのプロセスが辛かった思い出だけになっていたかも。でも実際に東京オリンピックの舞台に立ってみて「これは何年もかけるだけの価値のある舞台だ」と思えたし、こだわる人が多い分、色んな人達の思いが詰まったすごい大会だと実感しました。そんな中で手にした銀メダルは正直悔しさが大きかった。でもそれ以上に、私のメダル獲得に対してたくさんの人から「ありがとう」という言葉をいただけたことは、どの色のメダルより価値があるものに感じました。

清水 希容選手からのワンポイントアドバイス

基本となるシンプルな動作こそが、実は一番難しい

清水 希容選手写真
 高校時代で一番大変だったのはやはり1年生の時でした。基本、空手部は毎日朝練習がありましたが、朝練前の雑用も1年生の仕事だったので毎日始発に乗って6時には登校していました。そして7時半頃から朝練が始まり、授業が終わると4時から7時まで練習というスケジュールでした。ちなみにそのメニューは・・・
(1)ランニング・・・朝練習の主なメニューはランニングです。スポーツの基本でもあり、足腰を鍛え体づくり、そしてひたすら走ることで精神面を鍛えることにもなります。またランニングの後には腕立て伏せやジャンプなどベーシックなトレーニングもしました。
(2)ラダー・・・放課後の練習の最初は床に梯子のようなものを置いて両足でジャンプするトレーニングです。これは走力を高め瞬発力を鍛える効果があります。
(3)基本稽古・・・空手に絶対必要な基本要素である突き、蹴り、立ち方などをその場で練習します。基本中の基本ですが、正確な突きや蹴りを身につけることは一番重要です。
(4)移動稽古・・・次は基本稽古を移動しながら行います。移動しながら技を出すことで、相手との距離を一気に詰めて技を出せるようになります。
(5)ミット稽古・・・練習相手にミットをつけてもらい、ミットに向かって実際の蹴りや突きなどを練習します。技のスピードやフォーム、そしてスタミナを鍛える練習です。
(6)打ち込み・・・対人で行う技の稽古です。実際に技の威力や精度を意識し、一つひとつの技を検証しながら練習することが大切です。
(7)形・組手の練習・・・組手と形に分かれて練習します。形の場合、一つひとつの形をまずは正確に覚えることが重要です。何度も繰り返し練習して、美しい形を身につけてください。そして自分の得意な形を極めることも強みになります。

このように練習メニューはたくさんありますが、私が一番大事にしてきたのは、やはり基本稽古です。ベーシックな突きや蹴り、立ち方の練習ですが、シンプルな動作こそ一番難しいし、この動作こそがすべての基本であり土台になると思っています。

清水 希容選手からみんなへメッセージ

社会の中で生きていく、人間力を身につけてほしい

清水 希容選手写真
 大学を卒業してミキハウスに入り社会人となってからは、オリンピックという目標に向かって頑張ってきました。ただ次のオリンピックでは空手は採用されませんが、今後も私自身の空手道というものを極めていきたい、色んなことにチャレンジしていきたいという気持ちは変わりません。そして今回の日本人選手の活躍で、国内外の人達に空手のイメージを正しく伝えて、もっと興味を持ってもらえれば嬉しいです。また将来的には指導者になりたいという思いがあるので、その目標に向けてもっと勉強をして自分自身がさらに成長したいと考えています。
 武道の精神である「礼に始まり礼に終わる」という教えは、人間としての基本であり大事な部分だと思います。これは武道に限ったことではなく、社会の中で生きていく人間としてみなさんに大事にしてもらいたい精神であり、人としての姿勢ではないでしょうか。私はその大事さを空手道から学びました。
 私にとって高校3年間は、目標に向かって無心に努力できた時でした。この経験は社会に出てからの自分自身の力になりました。みなさんも高校時代という貴重な時期に、今しかできない挑戦をしてください。そして将来活かせる人間力を身につけてください。

※プロフィール等は2021年10月時点のものです。

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植草 歩選手
植草 歩選手(空手(組手))
スポーツも勉強も、目の前のことに一生懸命取り組んで
角田 信朗さん

2005年10月

角田 信朗さん(格闘家)
ヒーローへの憧れが、いつしか自分の目標に

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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一