版画家になるには
版画という技法で鑑賞者を引き込む絵を描く
版画家は木版、石版、銅版などに絵を彫り、転写することで作品を描いていきます。日本画、洋画、風景画、抽象画など表現方法や技法は多々あり、それが版画家の思想ともなります。いずれにせよ限界まで自己の感性を研ぎ澄まし、対象の本質を見据え、描くことが要求される厳しい世界であり、それでもなお、旺盛な創作意欲で描き続ける精神力が必要です。
また、芸術作品を生み出すには基礎として観察力、デッサン力が欠かせません。芸術家として要求される観察力やデッサン力、基本的な技術は、専門学校や美術大学で修得するのがよいでしょう。そして、個性的な表現や新しい手法で創作活動の幅を広げていきましょう。最近では、コンピューターによる作画も多いので、パソコンの描画ソフトを使う技術も身につけておきましょう。
版画家になるための特別な資格はありませんが、公募展などに出品し、入選することでその公募美術団体の会員資格を得ることがプロとしての地位を確立する一つの手段となっています。しかし、画業だけで生活できる人は少なく、美術教師などの副業を持ちながら創作活動を続け、公募展などで大きな賞を受賞したり、画商に直接持ち込んで認められることが成功への近道といえるでしょう。