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はんあいこうとうがっこう

汎愛高等学校

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汎愛高等学校出身の有名スポーツ選手

杉本美香さん プロフィール

杉本 美香さん

元柔道選手
ロンドンオリンピック・柔道女子78kg超級 銀メダリスト

PROFILE

1984年8月27日生まれ。兵庫県伊丹市出身。小学5年生の時に友人の母親からの紹介で柔道を始める。高校時代から徐々に頭角を現し、高校1年生で全国高等学校柔道選手権大会2位、高校2年生で優勝を果たす。高校卒業後は筑波大学に進学し、部活と勉学に励みながら、アジア柔道選手権大会優勝など数々の成績を残す。大学卒業後、2010年の世界柔道選手権大会にて78kg超級と無差別級の両階級で優勝し、日本女子初・世界女子3人目となる2階級制覇を成し遂げる。2012年にはロンドンオリンピックに出場し、銀メダルを獲得。現役引退後は、テレビ・イベントへの出演や講演の他、全国の子どもたちに向けて柔道教室を開いている。体を動かすことが好きで、一児の母になった現在も時間を見つけてトレーニングを継続中。

杉本美香さんの学生時代は・・・

自分の力を発揮できる高校に進み、全国大会優勝を経験

杉本美香さん写真
 柔道を始めたのは小学校5年生の時。友人の母親から近所の柔道場の見学に誘われたことがきっかけでした。そこで初めて見たのが、迫力ある投げ技です。その光景に思わず感動してしまい、「どうやったら人を投げられるんだろう、私もやってみたい!」と思い、道場に通いたいと親にお願いしました。当時はまだ柔道をしている女性が少なく、いたとしても家族に経験者のいる人がほとんどでした。そのため、なかなか親の理解が得られず、説得するのに苦労したのを覚えています。
 道場に通い始め、最初に教わったのは“受身”です。数あるスポーツの中でも、受身を取る、つまりは“負ける練習”から始める競技は少ないと思います。柔道は自分の体を守らなければならないスポーツ。当時は受身の練習ばかりで面白くはなかったのですが、先生が受身を練習する大切さをきちんと説明してくれたので、続けることができました。今では受身から練習できてよかったと思っていますし、子どもと同じ目線に立って教えてくれる先生に出会えたこともラッキーでしたね。
 中学校は、中高一貫の強豪校に進学しました。全国大会で優勝するレベルの学校に入ったものの、周りの生徒のレベルが高くて、大きな大会は出ることすらできずにいました。中高一貫校なのでそのまま高校に進学することもできましたが、同じ学校で柔道を続けていくべきか考えた時に「このままで、私は世界を目指せる選手になれるのか?」と自分の中で疑問が湧いたんです。親に相談し、高校に進学するタイミングで、多くの試合に出るチャンスのある学校への転校を決意しました。転校のために必死で協力してくれる親の姿を見たことで、高校ではちゃんと成果を上げないといけないという覚悟が決まりました。その甲斐あって、高校1年生で全国大会2位という結果を残すことができたんです。悔しさはあったので、翌年は絶対に1位になるという意気込みで取り組み、晴れて全国大会優勝を果たしました。優勝した時は、優勝したことに対する喜びよりも、自分が頑張ることで周りのみんなが喜んでくれたことがうれしかったですね。
 高校時代は他にも、1年生の時に出場したインターハイ(団体戦)が印象に残っています。その時はなんと一回戦から優勝候補と当たってしまったんです。無名校だった私たちは尻込みするどころか逆に吹っ切れて、先輩たちと「やってやろうぜ!」と思い切って挑むことができました。結果、優勝候補のチームに勝つことができたんです。成績としてはベスト16でしたが、優勝候補に勝ったことで、先生も先輩も、応援してくれた同級生たちもみんな喜んでくれたので、とても印象に残っています。

世界選手権で2階級制覇を達成

尊敬する先輩からバトンを受け取り、オリンピックに挑む

杉本美香さん写真
 高校卒業後は、尊敬する柔道の先輩方が通っていた筑波大学に進学しました。筑波大学はスポーツができるからといって特別な待遇はなく、どの学生にも勉強の大切さを教えてくれる学校でした。部活においても学びが多かったですね。練習は、顧問の先生がホワイトボードに書いたメニューを自主的に取り組むスタイルで、先生からの指示は一切ありませんでした。先輩たちも自分のことで必死なので、聞きに行かないと教えてくれませんし、うかつに声をかけて邪魔をしてしまうと怒られてしまいます。そのため、先輩の練習を見ながらやり方を盗み、自分が今何をすべきかを逆算して考えるようにしていきました。もちろん最初はそのやり方に戸惑いましたが、自主的に考えながら行動することは社会に出てからも役立ったので、大学時代に学べてよかったと感じています。
 大学卒業後は実業団に所属しました。同世代が新入社員の時に苦労することを同じ時期に経験しておきたかったので、出勤が必要な会社を選びました。私自身、柔道一本で生涯生きていく道は想像していなかったので、名刺交換や電話のかけ方、メールの送り方など、社会人としてのマナーは新入社員のうちに教わっておきたいと考えていました。年齢を重ねると教われないこともあるので、若い時に経験しておいてよかったです。
 柔道では2010年に出場した世界選手権で、日本人女子選手初の2階級制覇を達成しました。ただ、この大会は他にも分岐点となる出来事があり、覚悟を決めた大会でした。何があったかというと、常に目標としていた先輩である塚田真希さんがこの大会で引退されたんです。表彰式の時に塚田さんから「私は引退するから、頼んだよ」と言われ、78kg超級のバトンを受け取りました。これが私にとって、非常に大きい出来事でした。そこから2年後のロンドンオリンピックに向けて、絶対に他の選手には負けないという覚悟が生まれました。
 その後、無事にロンドンオリンピックへの出場権を獲得しました。大会には冷静な状態で臨めて、目の前の相手だけに集中できたおかげで順調に勝ち進み、決勝戦の舞台に立つことができました。ですが決勝戦で、ふと金メダルへの欲が出てしまい、体が硬くなって負けてしまったんです。私は学生時代も社会人になってからも怪我が多かったので、オリンピック出場までに、さまざまな人に助けてもらっていました。だから、金メダルを取ってその人たちにお返ししたいという気持ちが強く、決勝戦で負けてしまった時は皆さんに申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。でも、試合が終わって会場を一周しているとき、最後の最後に普段は見ない応援席を見たら、応援に来てくれていた親が両手で大きく「まる」と示してくれていたんです。それを見た瞬間、「これでよかったんだ」とほっとして、非常に救われたのを覚えています。親は自分のことをすべてわかっているなと思いましたね。優勝と2位とでは、感情などさまざまな面で大きな差が出ます。負けて後悔したことも、私にとっては必要な学び。2位になったのも意味があることだったと今は思っています。失敗と捉えて終わりたくないですからね。

杉本美香さんからのワンポイントアドバイス

自分の体に合わせたメニューを組み、体幹を鍛える

杉本美香さん写真
 柔道を行う上で大事にしていたのは、体の土台を鍛える体幹トレーニングです。体幹トレーニングは競技だけでなく私生活でも役立ちます。高校生のうちからぜひ鍛えてみてください。
(1)腰に負担をかけない腹筋トレーニング…腰を痛めてしまう人は、腹筋が足りていないことが原因です。ただ、腰が痛い時に速いスピードで腹筋をすると、余計に痛めてしまいます。速くやろうとせず、ふーっと息を吐いて腹式呼吸をしながら腹筋をしてみてください。自分の体に合わせたスピードで鍛えることが大切です。
(2)筋肥大トレーニングと自重トレーニングを分ける…筋肉を大きくする「筋肥大トレーニング」の場合、ベンチプレスなどの重りを持って表面の筋肉を鍛えると思います。筋肥大トレーニングを熱心に行う学生さんは多いと思いますが、それとは別にインナーマッスルを鍛えるための「自重トレーニング」もあわせて行うことで、体の筋肉をバランスよく鍛えられます。自重トレーニングは、鍛えたい部位に自分の体重をかけて行うトレーニングです。例えば太ももを鍛えたい時は、片足に体重をかけながら反対の足をあげ、5秒間カウントしながら足を降ろしていきます。この時に、お尻を後ろに出すことで、太ももやお尻を鍛えることができます。鍛えたいところを意識することが大切です。こちらも、自分の体の状態に合わせ、カウント数やスピードを変えながら鍛えてみてください。

 私は一週間ごとにメニューを考えてトレーニングしていました。今日は背中、次の日は足など、一週間でバランスを見ながらメニューを組むことで、体もバランスよく鍛えられます。
 また、筋トレは自分の好きなメニューに偏ってしまいがちですが、その日の体の状態を確認しながら鍛えることも大切です。「今日は足が筋肉痛だからプレスなどの器械は使わず、ゆっくりとした速さで足を鍛える自重トレーニングを行い、でも上半身は元気だから筋肥大トレーニングで上半身を鍛えよう」など、バランスよく組むことを心がけてみてください。 体の仕組みや筋肉の付き方を調べ、「この筋肉を鍛えよう」と思ったらネットで検索するとメニューがたくさん出てきます。自分で調べ、いろいろと試してみるといいと思います。

MESSAGE

杉本美香さんから
みんなへメッセージ

杉本美香さん写真

積極的に挑戦し、夢中になれることを見つけてほしい

 ロンドンオリンピック出場後に引退し、2013年からは全国を回って柔道教室を行っています。アポ取りから自分でやっているので大変なこともありますが、全国の子どもたちに会って柔道を教えられるのはとても楽しいです。コロナ禍に入ってストップしてしまいましたが、あと11県回ると全国制覇できるので(笑)、また再開したいですね。そうした経験や、私自身も結婚や出産を経験し、現役時代とは異なる世界が見えてきたように思います。今は柔道に限らず、子どもから年配の方までたくさんの人と接したいという思いが高まっています。競技人生は、長い人生のほんの一部。柔道だけに関わらず、あらゆる世界に入ってみて、いろいろな人とコミュニケーションを取っていきたいですね。
 高校生の皆さんには、興味を持ったことにどんどんチャレンジしていってほしいと思っています。もし失敗してしまったら道を変えてもいいですし、面白そうなことを見つけるだけでもいい。チャレンジを続ける中で、「これだったらできるかな」という何かを見つけて、夢中になってほしいと思います。チャレンジしている時というのは不思議なもので、出会う人たちも変わってくるんですよ。そうすると、今とはまた違う世界が見えてくるはずです。あとは、失敗してしまった時は、次に活かすために“失敗した意味”を見つけられるといいですね。失敗して終わるのではなく、その先に活かしながら進んでいく経験をしてほしいなと思います。

※掲載内容は2024年3月の取材時のものです。

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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一