善きことをした高校生達 - 日本の学校

善きことをした高校生達

世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。

海と森を守る9人のチャレンジャー 特別賞受賞

愛媛県 今治東中等教育学校 4年生「SFキーパーズ」のみなさん

愛媛県立今治東中等教育学校の4年生9人が、2022年春、地域の海(Sea)と森(Forest)を守ろうと、有志グループ「SFキーパーズ」を結成した。3年生の時、「総合的な学習の時間」で地域資源について学んだことがきっかけという。

同校近くの桜井海岸は延長約8kmにも及ぶ白砂青松の地で、4000本以上の松林が広がり、1996年に「日本の渚・百選」に選ばれている。

「SFキーパーズ」がまず取り組んだのは、松林の保全。松は痩せた土地を好むため定期的な松葉かきが必要で、これまで地元の人々が行ってきたが、毎日大量に落ちる松葉の焼却処分に苦労していることを知る。そこで9人は、廃棄松葉を肥料やバイオ燃料になるペレットに変えることを考えた。そのために必要なペレット加工機購入費用をクラウドファンディング(CF)で募集。チラシ配布やラジオ出演で市民に呼びかけた他、SDGsに取り組む企業にも協力を依頼、目標額以上の支援金が集まった。

愛媛県 今治東中等教育学校 4年生「SFキーパーズ」のみなさん2 愛媛県 今治東中等教育学校 4年生「SFキーパーズ」のみなさん3 愛媛県 今治東中等教育学校 4年生「SFキーパーズ」のみなさん4

9人は、ペレット製造班、CF返礼品のミニ焚き火台製造班、バイオ燃料を簡単な手続で受け取れるアプリ制作班、地域の人に桜井海岸の素晴らしさを感じてもらう桜井歴史ガイド班、松葉から菓子を開発する桜井銘菓創作班をつくり、活動を進める中で、新しい取り組みも始めている。それは、海のゆりかごとして多様な生物を育む役割を果たしている海草「アマモ」の藻場再生。地元NPO法人のアマモ学習や種取り体験などに参加し、理解を深めていくという。

9人は、これまでの環境保全の取り組みを動画にまとめ、「GREEN BLUE EDUCATION FORUMコンクール2022」に応募し、高校生部門で特別賞を受賞。今後は活動の意義を後輩たちに伝えて、持続可能な活動にすることが、私たちの責任、と力を込めた。
(2023年1月掲載)

年末の防犯、交通安全を訴え 7種録音し、パトカーから呼びかけ

広島県 海田高校 放送部のみなさん

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広島県立海田高校では、教育目標のひとつとして、地域や社会に貢献する人間性豊かな人材の育成を掲げている。生徒会による学校周辺の清掃活動や地域のボランティア活動・募金活動、緑化部の地域緑化活動など、生徒たちも多彩な活動を実践している。

放送部では2020年から海田警察署と協力し、パトカーから年末の防犯・交通安全を呼びかける活動を行っている。

2022年度も、新型コロナ禍の中、海田署と協働で、ドライバーや歩行者に交通事故防止、特殊詐欺やひったくりなどに気を付けるよう訴える内容の広報文を制作した。

12月6日、放送室で録音を行い、全部で7種の呼びかけを1、2年生部員7人が読み上げた。

同月12日から27日まで、巡回するパトカーから放送。部員たちは「重要なフレーズはゆっくりと話し、強弱も付けた」といい、海田署も「生徒たちの呼び掛けはとても聞きやすく、町ゆく人も耳を傾けてくれる」と絶賛していた。

部員たちは、「私たちのアナウンスが、交通事故や犯罪が少しでもでも減ることにつながればうれしい」「これからも、いろいろな形で地域に貢献していきたい」と意欲を見せていた。

(2023年1月掲載)

岡山県産デニム使用 バスガイドの新制服考案

岡山県 岡山南高校 服飾デザイン科2年生のみなさん

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2022年に創立120周年を迎えた岡山県立岡山南高等学校。「個性を磨き、笑顔咲く」を合言葉に、生徒たちは日々の学びを生かして新たなことに挑戦を続けている。

2022年度は、下電観光バスの依頼を受け「岡山県産デニムを用いたバスガイドの制服」をテーマに、服飾デザイン科の2年生36人が8班に分かれ5月から取り組んできた。

同科と制服メーカーの菅公学生服が連携する「産学連携実学体験プロジェクト」の一環で、今回は、ジーンズメーカーのジャパンブルーとも連携。生徒たちは同社や下電観光バスを訪問してイメージを膨らませ、制服案のデザイン画と企画書をまとめた。

岡山県 岡山南高校 服飾デザイン科2年生のみなさん2 岡山県 岡山南高校 服飾デザイン科2年生のみなさん3

9月、8つの班による発表会が行われ、審査の結果、3案が選ばれた。

1案は「過去と未来を繋ぐ制服」。ガイドたちの現在の制服への愛を感じ、ボタンとリボンは新制服でも同じ赤色を使うなどして面影を残した。乗客に背中を見られる機会が多いため、ジャケットとベストの背部にデニムを使い「岡山を背負って旅をして欲しい」との思いを込めた。

2案は「Memorial with me~一瞬と共に」。ジャケットとベストに伸縮性のある黒のデニムを採用し、イメージカラーの赤色が映える制服にした。

3案は「~Forever~下電さんとJapan Blueさんを通じて愛される岡山の魅力造り」。ジェンダーレスに対応し、パンツスタイルを採用。性別や世代を超えて末永く愛されるデザインを心がけた。

12月、関係者を招いてお披露目会を開催。試着したバスガイドは「こんな素敵な制服が3つも出来上がり、夢のよう」と喜び、2023年1月から着用されている。

生徒たちは「流行よりも、会社やデニムの良さを伝えることを重視した」と話していた。
(2023年1月掲載)

海洋ごみ問題をもっと知ってほしくて、本、作りました

長崎県 長崎東高校 3年生(プラスチッくじら)のみなさん

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「ともによき世を創る」を指針とする長崎県立長崎東高校。生徒も、未来社会に貢献できるパイオニアとして成長すべく、学びに努めている。

3年生4人でつくる「プラスチッくじら」は、2021年春、「総合的な探究の時間」の一環で海洋ごみについて考えるチームを結成。同年7月、チーム初の校外活動で、脇岬海水浴場で行われた「スポGOMI in NAGASAKI」に参加。43チーム176人が集めたごみは、わずか1時間で約596キロと目を疑うほどの量だったという。

4人は現地調査や専門家、行政の担当者への取材などを進める中で、問題の根深さに気付かされ、より広く海洋ごみ問題を知ってもらおうと啓発動画を制作。2022年4月に熊本市で開かれた「アジア太平洋水サミット」に参加し、動画の上映や展示ブースで活動について発表した。

長崎県 長崎東高校 3年生(プラスチッくじら)のみなさん2 長崎県 長崎東高校 3年生(プラスチッくじら)のみなさん3

さらに同年7月、子供から大人まで「海やごみ問題に関心を持ってほしい」と本の制作を考え、「海と人とを学びでつなぐ」をテーマに海洋教育に取り組む一般社団法人「3710Lab(みなとラボ)」に相談。日本財団の助成により、共同で発行することになった。

完成した本は左右両開きで、左開き側は「解決できなかったわたしたちの問題~海とごみと高校生~」のタイトルで、4人が実際に行った活動やそれに伴い見えてきた現実や思いを、イラストや写真と文章で表現。右開き側は「ペットルと黒いかげ」と題する絵本で、長崎の海の中で、ごみの仲間たちと暮らすペットボトルを主役に、子供たちに海洋ごみのことを知ってもらう内容となっている。

11月、長崎市のブックストアで開かれた発売記念トークショーで4人は、この本で長崎の海の現実を知ってもらい、多くの市民が「身近な問題として、動くきっかけになってくれれば」と願っていた。
(2023年1月掲載)

旧三江線沿線の活性化へ「電動トロッコ」製作 住民乗せて快走

島根県 江津工業高校 建築・電気科3年生のみなさん

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島根県江津市の県立江津工業高校の生徒は、交通安全看板の作製、高齢者に適した椅子についての研究・製作など、地域社会に貢献する活動を進めている。課題研究の一環で、建築・電気科の生徒は「旧JR三江線から地域課題を考える」をテーマに、自作のトロッコを旧三江線の線路で走らせ、地域を盛り上げようと電動トロッコの製作に挑戦した。

取り組んだのは3人の3年生で、2022年4月から約半年間、実際の線路の幅に合わせた図面の作成から車体の組み立てまですべて3人で手がけた。

夏休みに長さ2m、幅1.4mの台車部分を仕上げて乗り心地などを確認。10月には旧川戸駅のホーム横約100mの線路で試験走行を行った。3人はトロッコからの景色の見え方やスピードなどをチェック。その後、運転士を含め4人が乗れるよう床や座席、屋根の取り付け、車体には旧三江線全35駅の駅名と桜の名所・旧川戸駅にちなんで花びらを描き、完成させた。

島根県 江津工業高校 建築・電気科3年生のみなさん2 島根県 江津工業高校 建築・電気科3年生のみなさん3

12月10日、同駅で開催された「KAWADOエキテラス2022」で試乗会を実施。運転士と駅員役の生徒が乗客を出迎えた。トロッコは3人ずつ乗車し、時速4キロでおよそ5分かけて往復した。

ホームには親子連れなどが順番待ちし、試乗した乗客は「トロッコから見える景色がきれいだった」「風が気持ちよかった。桜や紅葉の季節にまた乗りたい」と満足そう。

トロッコは、イベント主催者の川戸地域コミュニティ協議会に譲渡され、同会では「生徒たちの思いを引き継いで、地域が活発になるようなイベントを開きたい」と話し、生徒たちは「旧三江線を知る人には懐かしんでもらい、知らない人には旧三江線と江津市の魅力を知ってもらえれば」と願っていた。
(2023年1月掲載)

棚田再生、神山コムギ継承、里山の景観保全 地域資源を活性

徳島県 城西高校神山校 生徒のみなさん

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「地域で学び、地域と育つ」をコンセプトとする徳島県立城西高等学校神山校。人・自然・地域を思いやる心を持ち、次代のリーダーとして地域社会の発展に貢献する生徒の育成に努めている。

学んだ技術を生かし、地域住民の困ったを手助けする「孫の手プロジェクト」や、同校のある神山町神領で発見された「ジンリョウユリ」(環境省の絶滅危惧Ⅰ類指定)の保護活動で環境大臣表彰を受賞するなど、地元に貢献する生徒たちの活動は高い評価を得ている。

町全体を学習の場とする同校独自の授業「神山創造学」を学ぶ生徒たちも、地域住民から借り受けた耕作放棄地の棚田「まめのくぼ」を中心とした活動を推進している。

徳島県 城西高校神山校 生徒のみなさん2 徳島県 城西高校神山校 生徒のみなさん3 徳島県 城西高校神山校 生徒のみなさん4

2019年、農業科(地域創生類)の食農プロデュース、環境デザイン両コースの2年生が、地域を調査中、多くの棚田が耕作放棄地になっていることを知り、所有者に自分たちで再生したいと訴え、許可を得た。

生徒たちは、里山の景観保全のため、石積み技術を習得し、棚田を再び農地に活用できるよう整備。

70年以上神山町で受け継がれてきた「神山小麦」の栽培に着手。その種を継承する取り組みも進めている。

小麦は11月末から種をまき、翌年の6月ごろに収穫。地域のパン屋などに販売する他、商品開発にも挑戦。昨年はクッキーを考案し、道の駅で販売した。今後も商品開発を進める考えだ。

2021年の夏からソバの栽培も始めた。今年は野ウサギなどの食害を防ぐ電気柵を設置。安心安全な農産物を生産する持続可能な循環型農業の構築にも努めている。

生徒たちは、棚田を再生させ育てた作物を販売して地域に還元する。この取り組みを後輩に継承していくと、力を込めていた。
(2022年12月掲載)

小学生集まれ!作って、学んで、楽しんで 15年目の「小高連携授業」

佐賀県 多久高校 生徒のみなさん

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佐賀県のほぼ中央に位置する多久市に1963年に開校した県立多久高等学校。「文教・安心・交流・協働のまち」の学校らしく、生徒たちは地域との交流や貢献活動に熱心に取り組んでいる。JRC部の生徒が、学問の神、孔子を祀る国の重要文化財「多久聖廟」周辺の美化活動へのボランティア参加などは、その一例。

今年11月には、「小高連携授業」を開講。2008年から実施している取り組みで、学校に招待した小学生に、生徒が先生役となって授業や部活などを体験し、高校の学習環境を知ってもらおうというもの。

今回は、市内の義務教育学校の東原庠舎東部・中央・西渓校3校の児童約150人を招待。総合学科の各系列、各部活動の生徒が、文鎮を作ろう、ミニクリスマスツリーを作ろう、手話で歌おう、野球を楽しもう、弓道を楽しもうなど、20種類の授業を指導した。

佐賀県 多久高校 生徒のみなさん2 佐賀県 多久高校 生徒のみなさん3 佐賀県 多久高校 生徒のみなさん4

生徒たちは、授業が子供たちに理解してもらえるよう工夫した内容のプログラムで進行。医療看護コースの3年生が担当した『人工イクラを作ろう』の授業では、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウム溶液を混ぜて色とりどりの「イクラ」を完成させた。参加した子供たちは、化学反応でイクラが作られていく行程に「すごく面白かった」と目を輝かす。

他の授業に参加した児童も「やさしく教えてくれた」「分かりやすかった」と笑顔で話し、高校での学びに興味を持ったようだった。

生徒たちも、小学生への指導を通して教える面白さや難しさを感じながらも、子供たちと楽しい時間を過ごすことができたと話していた。
(2022年12月掲載)

特殊詐欺ブロック、ストップ・ザ交通事故 動画で注意喚起!

北海道 寿都(すっつ)高校 ボランバサダーのみなさん

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今年、創立120年を迎えた北海道寿都高等学校は、「寿都町花いっぱい運動」への参加など、生徒を主体にした地域貢献・交流活動に力を入れている。

例年5月、寿都警察署に任命される「ボランバサダー」メンバーは、同署が進める地域の防犯や交通安全啓発活動に協力し、安心安全なまちづくりをサポートしてきた。

メンバーは今年9月、同署と「秋の全国地域安全運動」期間中に、特殊詐欺防止と交通安全を呼びかける2部構成の啓発動画を制作した。昨年に続いての活動で、7人の生徒が出演。1部の『特殊詐欺防止』の動画では、代表の生徒会長の「オレオレ詐欺や架空請求詐欺など特殊詐欺が後を絶ちません。次のことを意識して、みんなで特殊詐欺を防ぎましょう」の言葉で始まり、7人の生徒がそれぞれ「家族の絆で詐欺防止!合言葉で家族を確認しよう!」「詐欺電話に出ないために、留守番電話設定を!」などと訴え、「詐欺電話があったら「♯9110」でサギブロック!」と呼びかけた。

北海道 寿都(すっつ)高校 ボランバサダーのみなさん2 北海道 寿都(すっつ)高校 ボランバサダーのみなさん3

交通事故防止の動画では、「これからの時期は日が暮れるのが早まり、交通事故が急増する時期です」と話しかけ、ドライバー、自転車運転手、歩行者それぞれに交通ルールを守り、交通事故を起こさない、遭わないよう、注意しましょうと訴え、「STOP・THE交通事故」と力強く締めくくった。

10月から寿都署ホームページやYouTubeの北海道警察公式チャンネルで配信されたのを機に、生徒たちは署員と高齢者宅や施設を訪問。特殊詐欺防止や交通安全について注意を呼びかける啓発活動を実施。「これからも特殊詐欺や防犯、交通安全について広めていきたい」と話していた。
(2022年12月掲載)

スイーツで世界ジオパーク島原半島の魅力表現 最優秀賞受賞

長崎県 島原翔南高校 翔南ジャーチームのみなさん

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2005年、2つの長崎県立高校が統合し開校した島原翔南高等学校。自ら提案・参加し、企画を実現する力・発信する力を身につけ、故郷を愛し、友人と共に郷土の発展に貢献する生徒の育成を目標としている。生徒も日々の学校生活の中で、地域に役立ちたいとの思いを込めた活動を展開。今年の秋には『島原半島高校生ジオスイーツコンテスト』で、3年生3人のチーム『翔南ジャー』が創作した『平成新山マフィン』が最優秀賞を受賞した。

今回のコンテストは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに登録された島原半島の認知度を高めようと、島原半島観光連盟が初めて開催したもので、同校から2チーム、県立島原商業高校から3チームが出場した。

食材として半島産のニンジン、ショウガ、薩摩芋のいずれかを使うことが条件で、各チームともコンテスト当日、考案したスイーツを会場に持参。審査員へ開発過程やジオスイーツとしての特徴などを説明する他、見た目や技術、味覚など5項目の審査を受けた。

長崎県 島原翔南高校 翔南ジャーチームのみなさん2 長崎県 島原翔南高校 翔南ジャーチームのみなさん3

3人が開発した『平成新山マフィン』は、すりおろしたニンジンを使ったマフィンに、ごまを合わせて甘みを出し、クルミとチョコをトッピングして、切り立った平成新山と山肌を表現した。今後地元菓子店で商品化され、販売される他、ジオサイトをめぐる旅行者に来訪記念として配布されることになっている。

「ふるさとの役に立ちたいと思った」と話す3人は、このジオスイーツをたくさんの人に食べてもらい、島原半島のジオの恵みと魅力を感じてほしいと願っていた。
(2022年12月掲載)

地元食材で「さが究極のお茶漬け」3種考案 唐津市内の旅館で提供

佐賀県 唐津南高校 生活教養科3年生「FINM(ふぃんも)」のみなさん

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佐賀県立唐津南高等学校生活教養科の3年生4人のグループ「FINM」は、2年前、「佐賀のおいしさを伝える」をコンセプトに、県特産品の米と海苔、茶を使ったお茶漬け「さが究極のお茶漬け」を考案。同県主催の「佐賀さいこう!企画甲子園2020」で発表し、企画賞を受賞した。県では実効性が高く優秀な企画として高く評価。佐賀の美味しさをお茶碗1杯で伝える「さが究極のお茶漬け」の実現化へ、動き出すことになった。

まず4人が始めたのは、メニューの改良。県内各所の生産者を訪問し、田植えや稲刈り体験、唐津茶の茶摘みや海苔工場視察などお茶漬けの土台となる米・茶・海苔について学習。自然薯や梅、しらすなどの具材選びを通して、生産者ならではの美味しい食べ方などを教わり、メニュー開発の参考にしたという。

次に取り組んだのは、具材同士のバランスやお茶との相性、食材の切り方や盛り付けの工夫などで、試作と試食を重ねたという。中でもお茶は緑茶・ほうじ茶・玄米茶と種類を変えながら、具材の味とバランスが良く、美味しいと感じる組み合わせを発見し、「自然薯と海苔」、「梅としらす」、「唐津Qサバ」の3種類のお茶漬けを開発。試食会に参加した唐津市旅館協同組合員のプロ視点の具体的な助言を生かしながら、今秋完成させた。

佐賀県 唐津南高校 生活教養科3年生「FINM(ふぃんも)」のみなさん2 佐賀県 唐津南高校 生活教養科3年生「FINM(ふぃんも)」のみなさん3 佐賀県 唐津南高校 生活教養科3年生「FINM(ふぃんも)」のみなさん4

10月14日から12月末まで唐津市内10の旅館で、それぞれ1種のお茶漬けが提供されている。

佐賀を訪れた方に食べてもらいたいと思い、活動を続けてきたという4人は、「さが究極のお茶漬け」をきっかけに、佐賀と唐津の美味しいものや魅力を知ってほしいと話していた。
(2022年12月掲載)

SDGsへの貢献テーマに アレルギー配慮と食品ロス活用のベーグルサンド開発

北海道 札幌国際情報高校 グローバルビジネス科の2人の3年生

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「SDGs未来都市」のひとつ北海道札幌市の高校生が、たまご、小麦などアレルギー主要7品目を使わないグルテンフリーの米粉ベーグルサンドのセットメニューを開発した。

北海道札幌国際情報高等学校グローバルビジネス科の2人の3年生で、授業の一環で食品ロスやアレルギー配慮、SDGsへの貢献をテーマに、新しい商品を作ろうと企画。市内のパン屋喫茶店店主の協力を得てメニュー作りに挑戦した。

7月から3ヶ月かけて完成したメニューは、鶏ハムと野菜を挟んだ米粉ベーグルサンドイッチに、リンゴ、バナナ、ブルーベリー、小松菜、豆乳を使ったスムージーとサラダの3点セット。難しかったのは米ととうもろこし、おからを使ったベーグルの配合だった。2人は店主と一緒に配合を考え、アドバイスを受けながら何度も試作と試食を重ねた。店主によると今までで一番苦労したメニューといい、高校生の諦めない気持ちや行動力に引っ張られて完成することができたと話す。

北海道 札幌国際情報高校 グローバルビジネス科の2人の3年生2 北海道 札幌国際情報高校 グローバルビジネス科の2人の3年生3

また生徒たちは、食品ロスを活用しようと農家に協力を依頼し、市場に出回らない規格外の野菜や米を調達。実際に農家を訪問し、現場で作業しながらロスが出るとは何かを体感した。

「えん」と名付けられ、10月10日の1日限定で販売された。多くの客からベーグルは、とてももちもちしていて鶏ハムと野菜の相性もよく、美味しい。スムージーも甘味料を使っていないため、素材本来の甘みが味わえると好評で、生徒たちも笑顔に。今後も社会に貢献できる活動をしていきたいと話していた。

今回の売り上げの一部は、ラオスとタイへの教材支援の募金に使われる予定だ。
(2022年11月掲載)

樹氷が減っている 元になる木アオモリトドマツの再生復活に挑む

山形県 村山産業高校 農業環境科緑地保全コース3年生のみなさん

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蔵王連峰の特殊な気象条件と樹々が創り出す、世界でも珍しい氷と雪の芸術品。スノーモンスターとも呼ばれる「蔵王の樹氷」が減り始めているという。樹氷の元になる木「アオモリトドマツ」の枯死が進んでいるためだ。

原因は、2013年から2016年にかけて大量発生したトウヒツヅリヒメハマキによる食害と、2016年以降、衰弱した木の幹に入り込み加害するトドマツノキクイムシで、蔵王の広範囲で枯死する木が目立ち始めた。

近い将来、今までのような「蔵王の樹氷」が観られなくなるかもしれない。と危機感を覚え、立ち上がったのが山形県立村山産業高校農業環境科緑地保全コースで学ぶ3年生だ。生徒たちは林業や森林科学などを学習しており、その成果を生かして、アオモリトドマツ再生に向け、増殖、保護のための研究に取り組んでいる。

山形県 村山産業高校 農業環境科緑地保全コース3年生のみなさん2

アオモリトドマツを増やす試みとして、2019年に林野庁山形森林管理署が試験植樹を行ったが、国立公園の特別保護地区では規制が厳しいため自然環境を変えるような対策は難しく、また、虫害対策の薬剤散布も天然林での実施は困難なのだとか。

そこで注目されるのが、同校生徒の研究だ。今年10月、森林管理署署員と蔵王ロープウェイの地蔵山頂駅周辺に赴き、署員の指導でアオモリトドマツの苗木を採取。学校に持ち帰り、茎を培養し、人工的に増やすための研究を進めていく。さらに同署から種の提供を受け、効率的な苗木の生産方法も研究する。

生徒たちは「観光資源の樹氷の景観を残したいという気持ちから、自分たちに何かできることはないかと思った。再生できるようにがんばりたい」と意気込む。
(2022年11月掲載)

山火事被災のモアイ像復活願い 震災支援に恩返しの募金活動

宮城県 志津川高校 生徒会、モアイサークルのみなさん

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今年10月初め、モアイ像で知られる南米チリのイースター島で山火事が発生。多くのモアイ像が炎で熱され、ひびが入るなどの被害が出たという。

10月半ば、傷ついたモアイ像を助けたいと宮城県志津川高等学校の生徒が、募金活動を行った。

同校のある南三陸町は、1960年のチリ地震津波で大きな被害を受けた。1990年、当時の駐日チリ共和国大使が同町を訪れたのを機に交流が始まり、1991年には両国の友好、防災の象徴として、同町の松原公園にモアイ像が設置されるなど、親交を深めてきた。

宮城県 志津川高校 生徒会、モアイサークルのみなさん2 宮城県 志津川高校 生徒会、モアイサークルのみなさん3 宮城県 志津川高校 生徒会、モアイサークルのみなさん4

また同校の生徒は、モアイ像が点在する南三陸町を全国にPRしようと、2010年「南三陸モアイ化計画」を立ち上げ、モアイをキャラクター化したクッキー、ステッカーなどを商品化した。

2011年の東日本大震災後は、缶バッジやストラップを製作するなど、モアイを復興のシンボルとして町おこしや支援活動を進め、2012年にはチリ共和国のピニェラ大統領も来校した。

今回の募金活動はモアイへの恩返しの思いを込め、モアイサークルや生徒会執行部を中心に実施。生徒たちは南三陸さんさん商店街で、モアイ像修復のためにと協力を呼びかけた。寄付した市民には「イースター島のモアイ像復活を願って」の言葉とモアイ像をデザインしたマグネットを贈呈。また、商店街に募金箱を設置したほか、校内でも募金活動を行った。生徒たちは「たくさんの協力をいただいた」と感謝。後日、2名の生徒が同町の町長とチリ共和国大使館を訪問し、同校と町で集めた募金を駐日チリ大使へ手渡した。大使から感謝の言葉を贈られた生徒は、多くの方々からいただいた善意のお金を届けることができたと、感激した様子で話していた。
(2022年11月掲載)

大粒ブドウを栽培、地域の特産品に 「ふるさと納税」返礼品に選出

広島県 吉田高校 アグリビジネス科のみなさん

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広島県立吉田高等学校アグリビジネス科の生徒が育てるブドウが、県内の農業科のある高校では初めて、地元の「ふるさと納税」の返礼品に選ばれた。

同校のブドウ栽培は60年程前からで、現在は、新たな地域特産品を目指して、ピオーネやシャインマスカットなど人気の高い大粒系ブドウを主力に8品種を栽培。生徒たちは、実ったときの房の形を考えながら生育中の粒の間引きや葉の数の調整など、きめ細かな管理を心がけている。品質の良いブドウを作って消費者に喜んでもらいたいという思いからだ。

例年9月初旬から道の駅へ出荷。甘くて美味しい「吉高(よしこう)のブドウ」として、入荷日は行列ができるほどの人気商品へと成長してきた。

広島県 吉田高校 アグリビジネス科のみなさん2 広島県 吉田高校 アグリビジネス科のみなさん3

この評判を聞いた地元の安芸高田市が、町の大きな魅力になると「ふるさと納税」の返礼品に選んだ。

同市に1万3000円以上寄付するとピオーネ、シャインマスカット、クイーンニーナの3品種の中から収穫に合わせて2品種が届けられる。

生徒たちは「良いブドウだな」と言ってもらえるよう、粒にへこみがないかなど徹底チェック。箱詰めする際も、ブドウが大きく見えるように緩衝材を敷き詰めるなどの工夫も。

同校の教諭は「全国のお客様に届けることで緊張感を持って、よりていねいな作業をするようになった」という。

今回は県内のほか東京都や愛知県、兵庫県などにも発送。「梱包がていねい」「実がきれいで、おいしかった」などの感想が寄せられているという。

来年も返礼品として出荷される予定といい、生徒たちは「今までは市内だけだったが、全国の人に食べてもらえてうれしい」と話していた。
(2022年11月掲載)

日本の絵本を楽しんで 翻訳文貼りアジアの子供たちに贈る

長野県 諏訪実業高校 生徒会図書委員会のみなさん

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1920年創立の長野県諏訪実業高等学校。自分を大切にし、周りの人を敬い、思いやる豊かな心を持った生徒の育成に努めて100年、その成果は生徒たちの活動にあらわれている。その一例が、図書委員会が参加している「絵本を届ける運動」だ。

読書の機会に恵まれない世界の子供たちに絵本を届ける「シャンティ国際ボランティア会」の活動に賛同。今年は日本語の絵本にミャンマーで使われるビルマ語とカンボジアで使われるクメール語の翻訳シールをそれぞれに貼りつける作業を行った。

完成品はシャンティ国際ボランティア会を通して現地に送られる。

例年、7月の文化祭で開く古本市の収益や募金を基に、シャンティ国際ボランティア会から絵本の翻訳セットを購入しているが、コロナ禍で昨年と今年は校内祭となったため、寄付を募ることができなかった。

そのため、今年は図書委員会で絵本の翻訳セットを購入。同じ運動に参加している地元企業の労働組合が同校を訪問して、ミャンマーやカンボジアの教育環境や絵本が子供たちの文字を読む教材となっていることなどを紹介した。絵本を読みふける子供たちの映像なども上映し、生徒たちは絵本を送る運動の意義、大切さを再確認していた。

今回提供された絵本は3作品12冊。生徒たちは翻訳シールを1枚ずつ切り取り、本文やタイトル、著者名の日本語の文章の上に丁寧に貼り付けた。

最後に、作業した生徒が裏表紙に自分の名前を現地語で署名。生徒たちは「子供たちのことを思いながら心を込めて貼った。絵本を読んで、笑顔になってくれたらうれしい」と話していた。

(2022年11月掲載)

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