お仕事図鑑250
監修/元全国小学校社会科研究会会長 羽豆成二

美術


工業デザイナーの仕事
 工業(インダストリアル)デザイナーは、工場で生産される工業製品のデザイン・設計を行うのが仕事です。プロダクト(「製品」という意味)デザイナーとも呼ばれています。ひと口に工業製品といっても、身近な日用雑貨から、飛行機まで、さまざまなものがあります。それぞれに専門のデザイナーがいますが、仕事の基本は同じです。
 製品に適した材料を選び、あわせて、コンピュータで立体的なラフスケッチを描(えが)きます。スケッチは3Dで、上下左右、どんな方向からでもながめられるようにしておきます。デザインは、形や色も大事なのですが、それ以上に、使い勝手がよい機能性や、使う人がけがなどをしないような安全性が求められます。ある程度方向性が決まると、できた時の立体的なイメージがわかるように、発泡材(はっぽうざい)やプラスチック、木材などで、なるべく実物大の模型を造ります。この間、市場調査やモニター調査、予算・納期のことなどもふくめて、企画(きかく)・販売(はんばい)担当者や工場の技術者と綿密な打ち合わせをくり返します。工業デザイナーは、こうした、さまざまなチェックを経て、デザインを完成させます。

工業デザイナーにインタビュー
 電子機器メーカーに勤めているのですが、主に、小中学生向けのハイテク教材のデザインをしています。初めから、ハイテク機器の工業デザイナーになりたくて、美術系大学の工業意匠(いしょう)学科に行きました。意匠というのは、デザインの日本的な言い方ですね。
 子ども向けの製品を担当しているので、安全性には、特に気をつけています。持ち運びするものは、なるべく軽量になるよう心がけています。落として足などをけがすると大変ですし、また、へりもとがっていると危ないですから、丸めておきます。予算のこともあります。子どものために、あまり高価にはできません。例えば、形が複雑になればなるほど、成型にお金がかかります。できるだけシンプルにして、なおかつ、子どもが喜びそうなカッコイイ形を追求しています。

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