言語聴覚士・視能訓練士 | お仕事図鑑250 - 日本の学校 | 色んなお仕事を紹介
お仕事図鑑250
監修/元全国小学校社会科研究会会長 羽豆成二

健康・医療


言語聴覚士・視能訓練士の仕事
 病気などによって耳の不自由な人は、聴覚(音をとらえる能力)、音声機能(音を出す)、言語機能(話す)に障がいをもっていることが多く、その障がいを軽くするためのトレーニングを行うのが、言語聴覚士の仕事です。言語訓練や必要な検査、助言、指導を行うリハビリテーションの専門家で、医師や歯科医師の指示に従って仕事をします。
 言語聴覚士は国家資格で、病院や心身障がい児施設(しんしんしょうがいじしせつ)などで働いています。
 視能訓練士とは、医師の指示に従って眼科に関係する一般検査(いっぱんけんさ)をする人のことです。眼科医は、視能訓練士の行った検査を参考にして診断や治療(ちりょう)を行います。斜視(しゃし)や弱視といった人の視力機能回復を目的にしたトレーニングを行います。パソコンなど、目を使って情報を手に入れる機会が増えるにつれ、目の病気になる人も多く、視能訓練士の仕事は増えていくと考えられています。視能訓練士は国家資格で、眼科のある病院や診療所などで働いています。

言語聴覚士にインタビュー
 自宅のそばに、耳の不自由な子どもたちが勉強している特別支援学校があります。耳が聞こえなくて話せないのですね。わたしが通っていた小学校とその特別支援学校の交流会があり、その時、音を出す訓練をしているのだと知りました。この子どもたちの役に立ちたいと、進路を考えた時、迷わず言語聴覚士の道を選んだのです。
 8年間、心身障がい児施設で働いています。話せない子どもの障がいの程度や原因はさまざまで、言語聴覚士は、ひとりひとりの家庭環境(かていかんきょう)なども調べながら、とにかく根気よくトレーニングを続けていくのです。続けているうちに、必ず効果は現れてきます。音にならなくても、その子がわたしの口の形をまねて、口から空気を出すだけでいいのです。出す空気が音なのですから。小さな口で空気を出そうとしている子どもたちを見ると、もっともっとがんばろうと思ってしまいます。

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