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善きことをした高校生達
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奄美大島観光福祉の旅を企画 車いす利用者ら6人がツアーを楽しむ
鹿児島県 奄美高校 商業科・情報処理科3年生のみなさん
>この学校を詳しく知ろう鹿児島から南へ約380キロ、九州と沖縄のほぼ中間に位置する奄美大島(奄美市)に鹿児島県立奄美高校がある。1917(大正6)年の創立以来同校は、大島地区の専門教育の拠点として、大きな役割を果たしている。地域の関心も高く、それに応えるように、生徒の地域社会に貢献する活動も多彩に展開されている。
今秋も生徒が企画したツアー「奄美大島観光福祉の旅」が、10月9日~11日までの3日間にわたって実施された。
校訓のひとつ「友愛奉仕の態度」の精神を生かしたもので、生徒は地元奄美大島において、介護が必要な旅行者を支援する「バリアフリーツーリズム」の可能性を探求すべく、NPO法人「観光福祉フレンドシップ協会」の協力を得て企画を練った。そして今回の「福祉の旅」の成果をもとに、観光客誘致策を旅行会社に提案する計画だ。
ツアーを安全に遂行するため、生徒は事前に観光地を訪ねて障害者用設備の有無やバリアフリーの状況を細かくチェック。行程表には障害者が安心して旅行が楽しめるよう、トイレ休憩の時間と場所を記すなどの配慮も施した。さらに旅行期間中は、商業科と情報処理科の3年生9人が福岡県在住の大学生と一緒に、障害者の介助にあたった。
初めての「奄美大島観光福祉の旅」には、福岡、宮崎両県在住の車いす利用者2人を含む6人が参加。一行は9日午後、空路で奄美大島に来島し、最初の訪問先である奄美海洋展示館を見学した後、バーベキューを楽しんだ。2日目の10日は、住用町マングローブ国定公園内の「黒潮の森マングローブパーク」でカヌー体験を楽しんだ後、瀬戸内町の古仁屋港から発着している半潜水式水中観光船に乗り、抜群に透明な水中を泳ぐ熱帯魚でいっぱいの珊瑚礁の海を満喫した。
車いすでハワイでの旅行経験もあるという参加者は「地元の人と交流しながら自然豊かな奄美を楽しんだ」と話し、奄美高校生徒が企画した「福祉の旅」を満喫した様子で、「今回のツアーが車いすで行ける旅行地が増えるきっかけになってくれれば」と期待を寄せる。
ツアーを企画した生徒は「介助者も一緒に楽しめるような内容を考えた。これからも障害者の立場に立った支援を学んでいきたい」と意欲を見せていた。
奄美大島観光の活性化につながることも期待される今回の生徒の活動は、「自主創造の精神」「不撓不屈の根性」の校訓のもと、生徒の郷土愛を育んできた同校の教育の成果の現れと言えるだろう。
(2010年11月掲載)
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