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樹木医は、木の状態を把握(はあく)し、健康になるように導く、「木のお医者さん」としての役目を果たします。公園の木、街路樹、記念樹、巨木(きょぼく)や古木の保存など、仕事場はさまざまです。これらの樹木の健康状態を診断(しんだん)し、治療法(ちりょうほう)を考え、回復させるために、環境(かんきょう)を整えたり、薬や栄養をあたえたりと適切な処置をほどこします。この仕事につくには、樹木や自然に関する専門的な知識や経験が必要になります。また、これらの知識をもとに、樹木の診断や治療などの実務を7年以上経験する必要があります。そののち、財団法人日本緑化センターの樹木医資格審査(しかくしんさ)に合格して、樹木医の資格を取得します。受験資格には、学歴や年齢(ねんれい)の制限はありません。 7年以上の実務経験が必要なことから、この資格を取る人には、造園業などの専門的な仕事についている人が多いようです。しかし、今後ますます、自然保護や環境の問題が重要視され、緑化の推進計画にも力が入れられることを考えると、仕事のはばの広がりが考えられます。樹木やそれを取り巻く土、水、空気、虫など、自然を愛する人には、魅力(みりょく)ある仕事となることでしょう。
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