お仕事図鑑250
監修/元全国小学校社会科研究会会長 羽豆成二

音楽


指揮者の仕事
 オーケストラの指揮者は、音楽を愛する人にとってあこがれの的です。指揮者は、いきなり演奏会で指揮棒をふっているわけではありません。練習の時から参加し、一から曲をつくり上げていくのです。作曲者の意図を理解し、曲の速さやふんい気を決め、演奏者に弾(ひ)き方や強さなどの指示をあたえるのです。同じ曲が、指揮者によってガラッと変わってしまうこともあります。
 指揮者になるためには、音楽大学や芸術大学の指揮科などで音楽理論やスコア(総譜(そうふ))を読む力を身につけます。すべての楽器にくわしくなければならないし、全部の楽器がかなでた音の中から、まちがった音を聞き分ける能力がなくてはなりません。
 演奏家たちの才能を引き出すコミュニケーション能力や、統率力も必要です。そして、一種のカリスマ性もなくてはならないのです。
 国内はもとより、海外で活躍(かつやく)する日本人指揮者も増えてきています。すぐれた指揮者の弟子(でし)になり、経験を積んで、コンテストなどにトライするのもいいでしょう。

指揮者にインタビュー
 小さいころからずっとピアノをやっていたのですが、ピアノ科のある高校で学んでいるうちに、指揮者のほうに興味が向いてきたので、音楽大学では指揮を専攻(せんこう)しました。スコアを写すのは大変な作業ですが、写しているうちにどんどん発想がわいてきて、今では、欠かせない勉強になっています。スコアを読んでいると、作曲者が表現したかったのはこうだったのではないかと、想像が広がってきます。学生時代、民間のオーケストラで指揮をさせてもらい、初めは若いということで言うことを聞いてもらえなかったりしましたが、ふりかえってみるとずいぶんためになりました。
 何年かパリのコンセルヴァトワールに留学し、そこでコンテストに出て、優勝することができました。それからは、地方のオーケストラをまかされて今日に至っています。

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