バイオ技術者 | お仕事図鑑250 - 日本の学校 | 色んなお仕事を紹介
お仕事図鑑250
監修/元全国小学校社会科研究会会長 羽豆成二

植物


バイオ技術者の仕事
 植物や動物、微生物(びせいぶつ)、それらの体の一部など、生体を使った研究や開発を行う技術者です。以前は、バイオ技術といえば、大学の実験室の中で限られた研究者があつかうものでした。しかし、今は、会社の研究開発や生産の現場で、細胞(さいぼう)を培養(ばいよう)して医薬品を生産したり、遺伝子組みかえで農産物の品種改良を行うといったバイオ技術が使われています。
 バイオ技術者になるには、大学や専門学校で勉強して技術を習得し、バイオ技術を必要とする会社に就職するのが一般的です。バイオ技術者の働く場は、医薬品や食品メーカーのほかに、化学せんいメーカー、農業試験所、他の会社の依頼(いらい)で安全性試験などを行う受託(じゅたく)試験会社など、さまざまです。
 バイオ技術は、進歩し続けているので、バイオ技術は一度身につければよいというわけにはいきません。働きながら、常に勉強を続けていく必要があります。

バイオ技術者にインタビュー
 わたしは、大学の農学部を卒業して、医薬品メーカーに就職しました。今は、新しい薬の安全性を調べる仕事をしています。病気に効く薬でも、毒性が強ければ使えません。まず、動物の細胞(さいぼう)や微生物(びせいぶつ)を使って安全性を確かめてから、動物で実験し、動物実験で安全だとわかってから、人に飲んでもらって、さらに調べます。何十何百という薬を試(ため)していますが、なかなかよい薬は見つかりません。毎日同じような試験管に、同じように試験液を注いだり、細胞の数を数えるのは、大変です。でも、細胞は敏感で、ちょっと操作をまちがえると最初からすべてやり直しになるので、気をぬけません。それに、新しい薬ができて、大勢の人の命を救うことになると思うと、わくわくして、やる気が出てきます。
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