文学部
時代を超え、空間を超え、人間とその文化の本質を追求する
文学部の特長
- カリキュラム
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文学部における教育・研究活動は、「人文学」あるいは「人文科学」という言葉で表されます。人文学は、人間およびそれにかかわる諸分野を多角的かつ総合的に考察・分析していく学問体系です。得られた知見を活用して「文」、すなわち言葉を読み解き、人間の真の姿を理解すること、時代や空間を超えて人間や社会のあるべき姿を創出していくことを目的としています。
本学部は、次の4学科で構成されています。キリスト教学科は、キリスト教とそれにまつわる文化現象を広く学び、人間や世界に対する理解を深めます。文学科は、言語や文学作品、多彩な文化現象を読み解きながら、思索し発信する力を養います。史学科は、多様な時代・地域・文化に関する考察を深め、自らの文化を相対化することを目指します。教育学科は、教育にかかわる諸問題を扱い、教育心理学や教育社会学などの幅広い学問領域を総合的に学習します。
本学部では、多層多元的な現代社会を生き抜く広い視野に立ったものの見方を身につけるため、学科や専修の枠を自由に横断できる独自のカリキュラムを用意しています。もっと見る
- 学べる内容
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■学科ごとの学び
●キリスト教学科
今日、キリスト教徒は世界人口の約3分の1に達するといわれます。ヨーロッパに根付いたキリスト教は、国境を越え、多様な形で現代世界の形成に深くかかわってきました。キリスト教学科では、キリスト教を中心に据えて宗教の歴史的展開を批判的に考察し、宗教思想や関連する文化を多角的に学修。社会と文化を深く洞察し、世界をより良く理解するための基本的教養と国際的感性を身につけます。
●文学科
文学科は、多様な「文」を読み解きながら学ぶ場です。ここでの「文」とは「人文科学」を指し、一人ひとりの人間がそれぞれの時代や文化・言語・地域の中で、いろいろなことを経験し、感じ、考えたことの結晶・痕跡を解き明かす領域です。
学びの対象は詩歌や小説などの「文学」だけではなく、哲学、芸能、音楽、舞台芸術、サブカルチャーといった古今東西の文化に接します。「文」には多様な可能性が秘められていて、筆者自身が意識していなかった意味を新たに読みとることもできます。そのためには、現代に生きる私たちが、その「文」と対話を重ねることが重要です。本学科の5専修では学生各自が読み解き考えたことを発表し、議論するための演習授業を多数展開しています。互いの意見が異なることの面白さを味わいながら、自分の考えを自分の言葉で表現する能力や、他社との話し合いを経て、新たな意味を「文」から発見していく能力を身につけることができます。
英米文学専修:「英語力」の習得は英米文学専修の目的の一つですが、さらに大切なのは「身につけた英語で何をするか」。21世紀の世界がどうあるべきか、そのために何ができるかを探る上で最良の方法は、他者に学ぶこと、先人の智慧や自分とは違う考えに接することです。本専修ではアフリカ、アジアも含む世界の英語圏を対象に、文学作品から最新のニュースまで多くの表現に触れ、新しい自分を創造していきます。
ドイツ文学専修:ドイツ語に親しみながら、ドイツ語圏のあらゆる事項を探求するドイツ文学専修。研究分野は、ウィーンの音楽やドイツの中世都市と建築、ナチスとその負の遺産、環境問題への取り組みなど多岐にわたります。さらに、日本の近代化に影響を与えたドイツ文化と日本文化の関係についても学びます。こうした多様な領域から自分のテーマを見つけて論述する力を養うため、豊富な演習を設けているのも特色です。
フランス文学専修:フランスは中世から現在までダイナミックな歴史をもち、文学だけでなくバレエ・オペラ・音楽・絵画など文化を大きく発展させてきました。またフランス語圏の文学はヨーロッパにとどまらずカナダやアフリカ各国に広がり、フランス文学専修では幅広い授業を展開します。しっかりとした語学力を身につけ、フランス語圏の文化や思想に親しむことで、これまで日本語や英語で理解していたものとは全く異なる世界が見えてくるはずです。
日本文学専修:日本文学専修では、平安時代の物語文学や近現代の小説などの「日本文学」に加え、さまざまな時代の言葉や文法など「日本語学」についても学びます。両者の歴史は密接にかかわっており、総体として学ぶことで各々が生きてくるからです。また、本専修には多くの留学生が在籍しています。互いに学び合うことで日本と世界の視点を知り、双方向から見つめながら日本文学の本質を追究していきます。
文芸・思想専修:「文芸」と「思想」は一見別物に見えますが、文芸の実践には哲学的な思索の営為が不可欠であり、思想は神話や小説などの素材により哲学的思索を深めています。文芸・思想専修はこの2つを連続する1つの学問領域と捉え、古典から現代に至るさまざまな文芸と思想を横断しながら学修。ゼミ形式のディベートや課題をとおして、膨大な作品に触れて感受性を磨き、受信する心と発信する力を身につけます。
●史学科
1年次は「入門演習」で基礎を学び、2年次から世界史学専修、日本史学専修、超域文化学専修のいずれかに進みます。各専修への所属は、2年次に学生が希望する「演習」によって決定し、各学生が自発的に研究計画を立てられるよう、専門教員がきめ細かく指導します。各専修に進んだあとも、所属専修以外の科目を履修することができます。
世界史学専修:古くからさまざまな海外の文化・社会政治制度を受容してきた日本。世界の歴史を研究することは、私たちの過去と現在をより深く理解することにつながります。本専修では、多彩な教員陣が世界の海域と大陸の歴史を講じます。特にギリシア・ローマを中心とした古代地中海世界、西洋中世・ルネサンス史、東欧やイギリスを中心とした西洋近現代史、古代から現代までの海域アジア・ユーラシアや中国に精通した専門家を揃えています。
日本史学専修:地球史の中における日本史は、日本列島上に集積された歴史を読み解き、新事実を発見・究明することで、自らのアイデンティティを確認し、相対化する学問です。本専修では、日本の各時代を網羅する教員を揃え、国際関係、天皇と身分、都市と村など、歴史上の重要な諸テーマについて、時代を超えて考察します。歴史研究の本筋である史料の読解を通じて分析力・構想力を養うとともに、歴史の舞台・現場に直接出向くフィールドワークの機会も設けています。
超域文化学専修:本専修では、歴史学以外の方法も自在に取り入れ、新たな複数の観点から人間社会を理解します。複数の観点とは、「民族や慣習、言語といった文化の基層部分に注目し、相対的な視点で現代社会との関連を解明する」ものです。この基層部分への注目と相対的な視点の獲得こそ、私たちが生きている社会でさらに必要になっていく力です。さまざまな研究分野、研究対象との比較を行いつつ、時代性と汎時代性、地域文化と汎地域など、周囲を見渡せる知恵を身につけます。
●教育学科
教育学科では、多様な教育現象を考えるため、幅広い学問領域を総合的に学びます。哲学・社会学・心理学・歴史学などの理論を基礎として、学校教育・家庭教育・生涯学習・国際教育・比較教育・環境教育・芸術教育など、さまざまな領域における教育現象を探求。現代的な教育問題を考えながら、生きた教育の場に目を向けて理論と実践の両面でアプローチし、総合人間学として人間について深く洞察します。もっと見る
- 主な就職先
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■就職状況
東京都教員、東京都特別区、(株)ニトリ、東京海上日動火災保険(株)、(株)かんぽ生命保険、TIS(株)、(株)ベネッセスタイルケア、埼玉県教員、国家公務員一般職、横浜市役所、(株)みずほフィナンシャルグループ、りそなグループ、キリンホールディングス(株)、凸版印刷(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、(株)リクルート、(株)JTB、神奈川県教員、東京都庁、埼玉県庁 他多数
(2023年3月卒業生実績)もっと見る
文学部の概要
- 定員888名
- 募集共学
- 学費138万1500円 [2024年初年度納入金(入学金含む)]
※2024年4月入学者対象のものです。
文学部の学科・コース・専攻
- キリスト教学科
- 文学科
- (英米文学専修)
- (ドイツ文学専修)
- (フランス文学専修)
- (日本文学専修)
- (文芸・思想専修)
- 史学科
- (世界史学専修/2年次より選択)
- (日本史学専修/2年次より選択)
- (超域文化学専修/2年次より選択)
- 教育学科
学べる学問
- ・国際関係学
- ・日本文学
- ・外国語学
- ・外国文学
- ・言語学
- ・歴史学
- ・地理学
- ・文化人類学
- ・宗教学
- ・文芸学
- ・教育学
- ・哲学