富山県 富山県立中央農業高校 | 除草剤を使わない米ぬか農法開発。環境教育賞優秀賞受賞 | 善きことをした高校生達 - 日本の学校

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除草剤を使わない米ぬか農法開発。環境教育賞優秀賞受賞

富山県 富山県立中央農業高校 農と食と環境を結ぶ環境創造型農法開発チームのみなさん

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北陸地方の中核都市、富山市。国の環境モデル都市に選定されているこのまちに、1958(昭和33)年創立の富山県立中央農業高校がある。

環境に優しい農業を目指す同校では、さまざまな研究・開発がすすめられており、多方面から高い評価を得ている。

今年も、米ぬか農法の研究を進める「農と食と環境を結ぶ環境創造型農法開発チーム」が、第17回「コカ・コーラ環境教育賞」(文科省、環境省後援)次世代支援部門の優秀賞に選ばれた。

米ぬか農法とは、栄養豊富な米ぬかを水田に散布すると、微生物やアオウキクサが急増し、水田が酸欠状態になる。さらに光も遮られるため、雑草が生えにくくなり除草剤を使わない稲作が可能になるというもの。

研究は1998年にスタート。これまでに、 ●除草剤・化学肥料を使用しない米ぬか農法に使用する米ぬかを散布する機械を開発。●散布しやすい錠剤状の米ぬかを開発し、特許を取得。●地球温暖化につながる二酸化炭素の排出量を減らそうと、米ぬかから絞った油を利用して農機用のバイオディーゼル燃料を精製加工。●除草剤を使用せずにすむ水田除草器具を開発。ヴェトナムで実験し、その汎用化を目指している。さらに、●ヘアリーベッチという牧草を使った農法の開発。●地域住民や子どもたちと共同の環境調査。●生産した無農薬米をフランスへ輸出するなどの活動を行っている。

1994年に設立された「コカ・コーラ環境教育賞」は、環境ボランティア活動の助成・支援を通じた環境教育・環境保全活動の促進を目的として、国内の環境教育分野の推進に大きく貢献。小中学生とその指導者を対象として、地域社会に根ざした環境教育・環境保全活動実績を顕彰する「活動表彰部門」と、高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価し、具現化のための支援をする「次世代支援部門」の2部門があり、本年度は、193団体(活動表彰部門133団体、次世代支援部門60団体)の中から15団体(活動表彰部門10団体、次世代支援部門5団体)が選出された。

開発チームの生徒は、受賞を喜びながら「環境にやさしい農業の実現に向けたすばらしい研究なので、後輩にしっかり伝えるとともに、受け継いでいって欲しい」と話していた。

今回の受賞は、明るく豊かな社会の構成者及び農業の担い手として、創造性豊かで心身ともに健康で社会の進展に対応できる近代的な職業人の育成を目指す同校の、教育の成果といえるだろう。

(2010年10月掲載)

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