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善きことをした高校生達
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
自分たちでデザインしたTシャツで、被災地の障害者を支援
兵庫県 洲本実業高校 5人の生徒
>この学校を詳しく知ろう
瀬戸内海最大の島、淡路島の中央部に位置し、国指定文化財の洲本城の城下町、洲本市に県立洲本実業高校がある。同校は島内唯一の実業高校として、「地域に開かれた、地域に役立つ学校づくり」を目標としており、生徒は日頃の専門学習の成果を生かして、地域だけでなく多方面にわたる社会貢献活動を展開している。
「東日本大震災」の被災者への支援活動にも熱心に取り組んでおり、6月4日には、吹奏楽部が、“震災で楽器を失った吹奏楽部に楽器を贈ろう”とチャリティコンサートを開いている。
さらに商業科、国際ビジネス科で学ぶ5人の生徒が、被災地で生活する障害を持つ人たちを支援しようと、自分たちでデザインし、販売した「復興支援Tシャツ」の売上を義援金として贈る活動を行っている。
5人は、課題研究の授業で、NPO法人「淡路自立サポートクラブ」のホームページ作成などに取り組む「淡路自立サポートクラブWebページ作成支援」を選択した生徒だ。この課題研究は2005年からスタートしたもので、5人は7代目となる。
今回の復興支援Tシャツの製作は、失語症の正しい理解と支援を訴える同クラブが、被災地の障害者や失語症の人たちの力になりたいと、生徒に提案し、デザインを依頼した。
5人の生徒がTシャツのデザイン作りに取り組みはじめたのは、6月の初め。どんなTシャツが一番被災地の人たちに元気を与え、力になるのか…試行錯誤を繰り返した。約2週間かけて作り上げたデザインは、左胸のクローバーの葉のように並べた五つのハートは、被災地を思う5人の気持ちを表し、背中には、多くの人が協力して、復興に向けて、飛び立つと言う思いで「one for all all for one」の言葉と羽を描いた。また左袖には「東日本2011.3.11」「阪神淡路1995.11.17」の復興マークが入っている。
6月29日に復興支援Tシャツの完成品が同クラブに届いた。早速袖を通した5人は、自分たちでデザインしただけあって、「かわいい」「よくできた」「復興への思いを表現できた」と、その出来栄えに感激した様子だった。
そして7月9日、身体障害者生活支援センター「フローラすもと」の夏祭りの会場で、Tシャツの販売会を行った。5人は、初めは売れるかどうか心配していたが、Tシャツを机に並べると多数の来場者が集まった。「かわいいデザインやね」「後ろには羽があるんやね」「この色かわいいな」と好評で、予定していた枚数を販売することができた。
5人の生徒は、「Tシャツを買ってくれた方々には、たいへん感謝しています」「購入していただいたたくさんの人の気持ちも一緒に被災地に届けたい」と話す。さらに、今後またTシャツを販売する機会があれば、「1枚でも多く購入してもらえるよう、積極的に呼びかけたい」「被災地の障害を持つ人たちのために、私たちの力が少しでも役立てば」「復興にはまだまだ時間がかかると思う。卒業してからでも協力していきたい」と、真摯な表情で話していた。
なお、「復興支援Tシャツ」は全11色。白地が1枚1800円、カラーが2000円で、「淡路自立サポートクラブ」のホームページ(http://www.assc16820.com)から購入できる。売上の一部を義援金として宮城県内の福祉団体に贈られることになっている。
(2011年8月掲載)
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