佐賀県 厳木(きゅうらぎ)高校 | 開業125年の無人駅活用し、昭和レトロなイベント初開催 地元活性化 | 善きことをした高校生達 - 日本の学校

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開業125年の無人駅活用し、昭和レトロなイベント初開催 地元活性化

佐賀県 厳木(きゅうらぎ)高校 「厳木駅活用プロジェクト」のみなさん

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JR九州・唐津線の無人駅「厳木駅」。1899年6月に開業し、1930年建築の木造駅舎にレンガ造りの給水塔、駅舎を一部改築したギャラリーには地元出身の画家、中島潔の模写絵(花かずら)が設置されている。同駅を活用した地元活性化に取り組んでいるのが、佐賀県立厳木高校の生徒たちだ。

2023年4月に厳木高校の生徒と教育振興会の役員とのちょっとした会話をきっかけに、生徒と同校の教育振興会が協力し「厳木駅活用プロジェクト」が始まった。休日などを利用して学校外の施設を借りて生徒・保護者・学校職員・地域の方が集まり、様々な意見が交わされた。その中で、閉鎖しているギャラリーを冬までに開放し、寒さをしのげるようにすることを目標とした。

2023年7月、全生徒の約9割が利用する同駅に関し、生徒や保護者などへのアンケート調査を実施し、改善点として、暑さ寒さをしのげて、いすやテーブルがあり、電車の待ち時間を安心して過ごせる空間にしてほしいという声があがった。さらに、改装するなら今の駅を残したいかという質問に対し、駅舎のレトロな外観を残しつつ、駅の環境改善を希望する意見が多数を占めた。

アンケートの結果やプロジェクトの進み具合は、随時、JR九州や地域団体、市、その他関係機関に共有をしていった。

そのような中、ギャラリー内の雨漏り修復工事が実施され、トイレの壁面補修が実施されていった。

同年12月には、地域の団体の協力により厳木駅での弁当販売をスタート、県内外の高校生が佐賀の素晴らしさを新たに発見・再認識する機会として、「佐賀の素晴らしさを同世代の若者に伝える」をテーマとして、そのアイデアを高校生が競う佐賀県主催の「第7回企画甲子園」に出場。「昭和にタイムスリップできる駅~厳木駅をレトロで温かみのある駅に~」と題し、厳木駅を活用する様々な案を発表。企画甲子園初となる審査員特別賞「未来賞」を受賞した。2024年1月からは長らく閉鎖されていたギャラリーが開放され、生徒たちの待合室として利用できるようになり、3月には、美術部が16年ぶりに中島潔の模写絵を「夏のバス停」にリニューアルした。

さらに新たな試みとして6月2日を「無人駅の日」と定め、記念イベントを開催。駄菓子釣りや花札、けん玉などの昭和の遊び体験、地元店舗の商品などが当たるビンゴ大会などの他、地元店のお弁当や野菜、パンなどの販売も行われ、いつもは静かな無人駅が大いに賑わった。

生徒たちは、今回のイベントを「企画甲子園」での提案実現の第一歩と考えており、今後も地域と連携し、より良い駅環境づくりを目指していくと話していた。
(2024年7月掲載)

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