北海道 神恵内中学校 | 郷土愛で考えた村活性化策を提言 豊かな発想に村関係者から驚きの声 | 善きことをした小・中学生達 - 日本の学校

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郷土愛で考えた村活性化策を提言 豊かな発想に村関係者から驚きの声

北海道 神恵内中学校 4人の3年生のみなさん

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北海道の積丹半島の西側に位置する神恵内村。アイヌ語の「カムイナイ」(美しき神秘な沢)を村名の由来とする同村に、村立神恵内中学校がある。同校では、生徒の自ら学ぶ意欲や判断力・表現力等の育成をめざしており、生徒も互いに切磋琢磨し、意欲的に学び続ける姿勢と、健康で思いやりの心を日々育んでいる。また、郷土を愛する心も強く、人口約1050人の小さな村を、より発展させようと「神恵内村活性化プロジェクト」にも取り組んでいる。

昨年の12月20日には、3年生の4人全員が個々にまとめた村の活性化策を報告する会が、同校で開催された。4回目となる今回は、商工会や高橋昌幸村長など村関係者ら約20人が出席した。

4人の3年生は、村長らを前に堂々と報告。中学生らしい豊かな発想に加え、他の自治体との比較や成功例、実現の可能性まで細かく検討した内容に、出席者はメモを取りながら真剣に聞き入っていた。

4人は7月から総合的な学習の時間を使い、それぞれテーマを決めて、村の活性化プロジェクトに取り組んできた。

「都市交流事業を利用して」のタイトルで、群馬県川場村と東京都世田谷区との事例を参考にした振興策を発表した生徒は、海のない後志管内の倶知安町と仁木町を手始めに、札幌市の区との交流を提言。「ダイビングや海の幸などの価値をアピールしていけば、受け入れてもらえるのでは」と、訴えた。

また、「お金をかけずに作れる村の新ブランド」を発表した生徒は、木や貝殻を使った置物、ストラップ、ご当地木札、夕焼けスポットを写した絵はがきなどオリジナルの土産を作り、道の駅で販売することを提案。各商品の値段も考えたきめ細かな内容が、出席者をうならせた。

カメラ撮影が趣味という生徒は、神恵内村の美しい風景や絶景スポット、神社の祭典など、自分で撮影した写真入りの名刺を試作して、村長に手渡したほか、竜神岬の伝説作りの提言や、自分のブログを作ったことを報告。村長からの「この名刺の制作費は」という質問には、即座に、パソコンを使えば安価でオリジナル名刺を作れると答えていた。名刺を手にした村長は、あまりの出来栄えの良さに、「早速使いたいと思います」と話していた。

道の駅、海岸、温泉を使い、積丹半島全体をネット化した観光の広域連合を提言した生徒は、その資金として、核燃料サイクル交付金を活用できないかと提案。「今後も自分が村のために何ができるか考えていきたい」と結んだ。

4人の生徒が真剣に考えた村の振興策をじっくりと聞き入っていた高橋村長は、「ありがとうございます」と感謝し、「ぜひこれからも、みなさんの具体的な振興策、活性化策を提案してください」と期待の言葉を贈っていた。

(2011年2月掲載)

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