奈良県 天川中学校 | 被災地の小規模校へ 334個の野球ボールとスパイクを贈る | 善きことをした小・中学生達 - 日本の学校

善きことをした小学生・中学生達

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被災地の小規模校へ 334個の野球ボールとスパイクを贈る

奈良県 天川中学校 全生徒のみなさん

紀伊半島の中部に位置し、「近畿の屋根」と呼ばれる大峰山系の山々に囲まれた奈良県天川村に、村立天川中学校がある。同校は、「ふるさとに学び、ふるさとを誇れる生徒」の育成を教育目標としており、生徒数16人の小規模校の利を生かしながら、ふるさとの文化・伝統・自然から学び育ちあう学校教育を推進している。

生徒も、普段の学校生活に加え、総合的な学習の時間や体験的活動、地元の人々との交流等を通して、ふるさとを愛する心、命と向き合い、人を思いやる心や感動する心を育んでいる。

それだけに、3月11日の「東日本大震災」で、自分たちの街や村を壊され、流された同世代の子どもたちを想い、心を痛めた。そこで3年生6人(地震当時2年生)が、「自分たちのできることをしよう」と、募金活動を実施。3日間で義援金7万8千円を集めた。生徒は、ここで立ち止まらず、「息の長い取り組みにしたい」と、同じ小規模校の宮城県石巻市立荻浜中学校を選び、多彩な支援活動を展開することにした。

荻浜中学校は、三陸のリアス式海岸に面し、生徒数19人。震災があった3月11日は、翌日に卒業式を控え、その準備が終わろうとしたときに地震が起きた。海岸からじわじわと押し寄せた波は、あっという間に校庭、プール、技術室を巻き込み、体育館のステージの上まで達したが、全生徒、教職員は雪の降り積もる中、山の上に避難。校舎も無事で、被災者の避難所として利用された。

そんな環境の中でも勉強や部活にがんばる萩浜中学校に、4月下旬、天川中学校の生徒会顧問の教諭が同校を訪問、「がんばれ」などと書いた横断幕を届けた。

6月3日、天川中に萩浜中から「野球部の公式試合が今月下旬にあるので、中古のボールをお願いしたい」との要請があった。萩浜中では男子生徒が野球部に、女子生徒がソフトボール部に所属。野球部は市立大川中学校との合同チームで試合に出場するという。

天川中の生徒はすぐに行動。手作りのポスターを貼ってボールの支援を呼びかけると、村内だけでなく広陵町や香芝市の中学校などからも新品や中古のボール、334個が集まった。募集活動の中心となった生徒会の役員は「こんなに集まるとは思わなかった」と喜ぶ。そして、334個のボールに加えてスパイクと生徒のメッセージを添えて、萩浜中に発送した。

その後も、ソフトボールやタオルを贈った他、PTA会長からもノートやペン、ペンケースなどの学用品もプレゼントしている。

萩浜中学校からは、7月、数々の支援へのお礼として、中学校総合体育大会の風景を撮影した手作りのアルバムが贈られた。

アルバムを受け取った生徒は「これからもできることで支援を続けたい。一度萩浜中学校を訪問し、交流したい」と話していた。

(2011年8月掲載)

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