和食調理科
和食・すし業界で即戦力となる基本技術の修得
和食調理科の特長
- 学科・コースについて
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伝統的な江戸前すしの握りや「銀座小十」監修の会席料理の調理など和食・すしの専門技法を修得するほか、カレーやラーメン、和風洋食など日常に食す多様な日本食についても学びます。また、道具や器、和菓子やお茶など和食の文化背景についても学習し、さまざまな視点から柔軟な発想ができる料理人を目指します。
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- カリキュラム
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■主なカリキュラム
【1年次】
1年次は和食の基礎を学びます。料理人として大切な味覚力を養い、和包丁の使い方や出汁(だし)の基本、「煮る」「揚げる」「蒸す」「焼く」の調理方法を修得。食材をよく知るための学外研修も体験します。また、和食の多様性や和食文化にも触れ、2年次以降に試される料理発想の引き出しを増やします。
●和食基礎実習
・和包丁基礎
基本の切り方(桂むき、千切り、六方むき)/魚のさばき(三枚おろし、穴子裂き)/刺身(平造り、へぎ造り、八重造り)/飾り切り(蛇腹胡瓜、梅人参、菊花蕪)
・味覚研究
基本五味/調味料研究/味の再現/水の種類
・食材研究
市場見学/田植え/野菜収穫
●和食調理実習
・出汁引き(二番出汁、潮汁)
・一汁三菜調理(煮る、揚げる、焼く、蒸す)
筑前煮/魚の竜田揚げ/茶碗蒸し/魚味噌幽庵焼き/土鍋ご飯/味噌汁、和え物、漬物など
●すし調理実習
・舎利炊き、舎利切り、合わせ酢づくり
・すし基礎実習
細巻/太巻き/押しずし/棒ずし/ちらしずし/稲荷ずし/握りすし
・仕込み基礎
鯵の背開き/玉子焼き/穴子の捌きと煮方/剣笹
●和食の多様性
・弁当
献立作成/集団調理/価格設定/販売
・“国民食”とソウルフード(和食と日本食)
蕎麦、うどん/ラーメン/カレー/粉もの/様々な和風洋食
【2年次】
高級会席から大衆的な料理まで、和食を幅広く学び、日本料理の本質を理解します。四季折々の食材を最上のかたちで供するための技の研究も、海外発祥の料理を新しい日本食として独自に進化させた原動力も、その根幹にあるのは“おもてなし”の心。実践的な実習を通して、常にお客様の感動を目指す妥協のない料理人を目指します。
●和食専門実習
先付けから始まり、椀物、お造り、焼き物、煮物、ご飯、甘味と供される会席料理を、「銀座小十」監修のもとで学習。旬の食材に合わせた調理、お品書の作成、器の選定、盛り付けなど、和食の素晴らしさのすべてがここに凝縮されています。
正月会席/如月会席/雛祭り会席/水無月会席/七夕会席/重陽の節句会席/長月会席/師走会席
●すし専門実習
和食の中でもっとも知名度の高い料理が「すし」。その調理法はシンプルと思われがちですが、シャリづくりやネタの仕込みの奥深さは“究極の和食”と言っても過言ではありません。ここでは江戸前握りを中心に、ちらしや稲荷などの郷土すしについても学びます。
江戸前握りすし/ネタ仕込み応用(青魚酢じめ、白身魚昆布じめ、赤身魚熟成、穴子煮上げ等)/郷土すし研究(稲荷ずし、ちらしずし等)
●和食と生活、和食文化
和食は多様に、私たちの日常や生活文化の中に根付いています。駅そばにある蕎麦店や定食屋は日々の生活に欠かせない存在であり、古い時代からつながる発酵食文化は今も日本の食卓を彩ります。ここでは生活と文化をテーマにして、和食の新たな可能性を追求します。
和食と生活(新しい定食のかたち、テイクアウト料理)/和食文化(お茶と和菓子、郷土料理、発酵学と発酵食品、日本酒研究)もっと見る
- 独自の教育体制
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■特別授業
●学園祭
毎年10月に開催される本校の一大イベント。学園祭の日は池尻校舎全体が「和食割烹」「すし店」「甘味処」のお店になります。旬の食材を取り揃え、学生たちが丹精込めた料理をふるまい、これまでの成果を披露。提供する料理でお客さまが笑顔になる瞬間に立ち合うことができる、まさに料理人の醍醐味を実感できるイベントです。
●研修旅行
夏休みを利用して実施される希望者制の研修旅行。毎回、日本各地を訪れ、その地域の旬の食材や郷土料理を堪能し、工芸品や生産現場を実際に見学、体感します。能登半島の研修では、江戸時代から続く伝統的な塩づくり「揚げ浜式製塩」の体験や、「石川県輪島漆芸美術館」を見学し、新しい日本の魅力を発見しました。
●お弁当販売会
学生たちが調理したお弁当を、学校法人水野学園の姉妹校で販売する「お弁当販売会」。何度も試作を重ねて完成したお弁当は、メニューの考案から食材の発注、調理、販売まで学生たちが担当しています。用意したお弁当はいつも予約で完売!大人気の企画です。
●懐石料理体験
毎年実施される「銀座小十」での懐石料理体験は、まさに本校の教育理念を具現化したものです。カウンターに立つ店主の奥田氏は本校の教育顧問。「なぜこの季節にこの食材、この器を使うのか?」。学生たちは丁寧な解説に耳を傾けながら、銀座の名店の料理を味わいます。
●課外体験
クラスメイトや講師との親睦を深める課外授業。静岡での茶摘み体験、千葉県富津海岸での地引き網体験、BBQ、海苔づくりなど地元食を楽しみます。調理場では知ることができない生産者の思いはもちろん、生き物が食べ物に変わる瞬間を目の当たりにする、食のありがたみを実感する貴重な機会です。
●季節の行事食
歳時記にまつわる食の歴史を学びます。たとえば、伝統的な調理技法を修得できる「おせち料理」には、料理一つひとつにさまざまな意味が込められています。この由来と意味を後世に伝えていくことも料理人としての重要な役割です。また、重箱の盛り付け方法も講師がレクチャーします。
●豊洲市場見学
和食・すしの料理人として食材の調達、鮮度の見極めは重要な仕事です。2018年に東京の台所としてオープンした豊洲市場の見学をとおして、活け締め方法や同食材の産地による食べ比べなどで味の違いを体感し、流通の現場で料理人としての目利きの力を養います。もっと見る
- 就職指導
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■年間を通して丁寧な就職サポートを実施
専任スタッフが、学生一人ひとりの就職活動をきめ細やかにサポートします。年間を通して、個別指導や就職対策イベントを実施していきますので、早い時期から就職意識を持って準備に取り組むことが可能です。もっと見る

和食調理科の概要

- 定員60名
- 修業年数 2年
- 昼夜昼
- 募集共学
- 学費160万円
※2026年4月入学者対象のものです。
目指せる職業
- ・調理師
資格
- ・調理師
就職について
すし・和食店・専門店・料亭への就職/海外専門店就職/店舗経営/開業独立/海外留学など