熊本県 球磨工業高等学校 | 熊本地震被災の天満宮本殿を改修 見事な仕上がりに地元も感謝 | 善きことをした高校生達 - 日本の学校

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熊本地震被災の天満宮本殿を改修 見事な仕上がりに地元も感謝

熊本県 球磨工業高等学校 伝統建築専攻科のみなさん

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熊本県阿蘇郡南小国町の白川天満宮本殿は、昨年の熊本地震で倒壊寸前となり、天満宮を管理する地元自治会が、県立球磨工業高等学校に改修を依頼した。

菅原道真公を祀る白川天満宮は、創建は不明だが1822年ごろ現在の白川地区に移され、1954年に再建された。ケヤキやスギを使用した本殿は、奥行きと幅が3m、高さ4・5m。長年の風雨で老朽化し、地震で屋根を支える柱が傾き、倒壊の恐れが強まった。

修復作業は伝統建築専攻科の生徒が、和釘の製作は機械科の生徒が担当。2016年度末に本殿を解体し、部材の損傷具合や寸法等を一つ一つ確認しながら「原寸引き付け」を描いた。その原寸を基に破風や軒付などの型板を作り、材料に墨付けして削る作業や、柱の腐った部分を切り落として、同じ樹種の新材を継ぎ足すなどの難しい作業にも、授業で身につけた知識と技術を駆使して進めていった。そして、スタートから約5ヶ月目の8月に修復が完了。本殿を分解して南小国白川地区に運び、公民館に寝泊まりしながら、5日間かけて組み立て、完成させた。

熊本県 球磨工業高等学校 伝統建築専攻科のみなさん2 熊本県 球磨工業高等学校 伝統建築専攻科のみなさん3 熊本県 球磨工業高等学校 伝統建築専攻科のみなさん4

「こんなに大きなものは手がけたことがなく、難しかった。」という生徒たち。今回の修復では新しい木材を6割使ったが、旧来の雰囲気を変えないよう配慮したという。

白木造りのりりしい姿に戻った本殿に地元の人々は、「大切に使い続けたい。」と感謝し、「子どもたちも境内で遊んでくれるかもしれない。」と喜んでいた。
(2017年9月掲載)

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