一級小型自動車整備士の資格を取るには

　一級小型自動車整備士とは、総重量8トン以下の自動車の整備を行う専門技術者です。一級というのは、高度な整備に対する知識と技術を持ち、部下を指示しながら、中心となって整備を行える上級技術者を指します。小型自動車とは、総重量8トン以下・最大積載量2トン未満・乗車定員11名以下の普通自動車と四輪・三輪の小型自動車、四輪・三輪の軽自動車、小型特殊自動車です。誰もが乗る乗用車の整備のスペシャリストだと考えるとわかりやすいでしょう。

　一級小型自動車整備士になるには、国家試験に合格しなければなりません。受験資格は、二級整備士（二級シャシ整備士を除く）の資格取得後、3年以上の実務経験が必要です。また、国土交通大臣が指定した自動車整備士養成施設(専門学校、高等学校、職業能力開発校など)の所定の課程を修了すると、実務経験なしで受験資格が与えられます。試験は、学科試験と実技試験が行われます。学科試験では、構造・機能・取扱い法、点検・修理・調整・完成検査の方法、整備用機械に関する初等知識、整備用の試験機・計量器・工具の構造・機能・取扱い法、材料・燃料油脂の性質・用法、図面に関する一般知識、保安基準その他の自動車整備に関する法規が筆記と口述で行われます。実技試験では、基本工作、点検・分解・組立て・調整・完成検査、修理、整備用の試験機・計量器・工具の取扱いが行われます。