奈良 くるみ選手
プロテニスプレーヤー 安藤証券株式会社所属
奈良 くるみ選手
プロテニスプレーヤー 安藤証券株式会社所属PROFILE
1991年12月30日生まれ。兵庫県川西市出身。3歳からテニスを始め、江坂テニスセンターで元プロ選手の指導の下、本格的にテニスを学ぶ。11歳で全国小学生テニス選手権優勝、大阪産業大学附属中学校1年生で全国中学校テニス選手権大会・女子シングルス部門で優勝するなど、ジュニア時代から天才少女として注目される。大阪産業大学附属高校1年生で全日本ジュニア選手権18歳以下シングルスで優勝、同年のウィンブルドン選手権女子ジュニアダブルスで日本人ペアとして2組目の準優勝。またシングルスでも同2007年世界スーパージュニアテニス選手権で優勝を果たした。2009年にプロへ転向、同年の全日本選手権シングルスで優勝、翌2010年には全仏オープンを予選から勝ち上がり、グランドスラム初出場を果たす。その後2013年には全米オープンで初の3回戦進出、HPオープンで初のツアー大会ベスト4など着実に実力を伸ばし、2014年のリオ・オープンでツアー初優勝を飾った。その後も2015年はセレナ・ウイリアムズ、2016年はビーナス・ウイリアムズ、2017年はスベトラーナ・クズネツォワと世界のトッププレーヤーを破る大躍進を続けている。奈良 くるみ選手の学生時代は・・・
スーパージュニアの優勝が、大きなターニングポイントに
学生時代は学校と、江坂テニスセンターに通い続けた毎日でした。テニスの練習や遠征もあり、限られた時間だったので修学旅行や体育祭など学校行事にはほとんど参加できませんでしたが、最後に先生が私のためにクラスだけの球技大会を開いてくださったことや、みんなで伊勢神宮に遠足にいったことを今も覚えています。中学・高校とお世話になった大阪産業大学附属では、進級に関しても先生が私のことをすごく気にかけてくださり、中学からの友達と一緒に学生生活を送れるようにと考えてくださいました。授業に出席できないことも多かったのですが、仲の良いクラスメイトに囲まれて、充実した学生生活を過ごすことができました。
高校生でプロに、そしてグランドスラムのコートへ・・・
ジュニア時代には無かった挫折感も、プロの厳しさだった
グランドスラムは、予選から本戦に勝ち上がるのがすごく難しい大会なんです。それだけ大きな大会で、プロとして本戦で戦うことがジュニアからの目標でしたから。だから2010年の全仏オープンで初めて本戦に出場できたときは、すごく嬉しかったです。私に限らずプロの選手は、グランドスラムに照準を合わせて戦っていると言っても過言ではないと思います。みんな、そこにピークを持ってくることもモチベーションなんです。また私は、相手が強い選手だと引いてしまうところもあったのですが、国内外の大会やグランドスラムでの経験を重ねていくことで、相手を意識することよりも自分の持てる力を発揮することを意識できるようになりました。そんな中で経験した2015年のセレナ・ウイリアムズ戦、2016年のビーナス・ウイリアムズ戦、そして今年(2017年)の全米オープンでのスベトラーナ・クズネツォワ戦で勝てたことは、プロとしての自信にもつながっています。
奈良 くるみ選手からのワンポイントアドバイス
積み重ねていく練習こそが、強さにつながる
(1)とにかく球数を打って覚える・・・特に中学・高校時代は頭で考えるよりも体で覚えるために、誰よりもたくさん打っていました。そして、打ち込むことでプレーへの自信にもつながりました。
(2)素振り・・・子供の頃から毎日、欠かさずにしていた練習です。ボールを打たなくても、フォームを作る上では大切な練習だと思います。
(3)体力づくり・・・コートの中を激しく動き回るスポーツですから、長距離を走れるくらいの体力を必要とします。そのためには日頃からのランニングや、フットワークを鍛えるダッシュ、コートでの切り返しのドリルなど、持続力と俊敏さを鍛えるようにしていました。
(4)サーブ・レシーブ・・・サーブは唯一自分から始められるショットです。なので正確なサーブを打てることが大切です。その上で、色んなバリエーションを打てるようにすることも強みになります。またレシーブにおいてもミス無く返すことが一番重要です。その上でフォアかバックか、相手にどのように返すかが勝負を左右します。レシーブ(リターン)後の試合のシチュエーションを考えながら、互いに駆け引きするところがテニスの面白さでもあります。レシーブも色んなバリエーションを身につけてください。
私は、伊達公子さんのストイックさと勝負に対する執着の強さに惹かれます。でも一番すごいのは、強くあり続けるための努力です。それこそがプロなのだと尊敬しています。
※プロフィール等は2017年12月時点のものです。
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