【特集】元木由記雄選手からの高校生へのメッセージ | 日本の学校

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元木 由記雄選手 プロフィール

元木 由記雄選手

ラグビー選手(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)

PROFILE

1971年8月27日生まれ。大阪府東大阪市出身。中学時代からラグビーを始め、大阪工業大学高校から明治大学へ。91年、大学2年の時に日本代表北米遠征で初の代表入りし、対北米戦で代表デビュー、初キャップを得る。卒業後は神戸製鋼コベルコスティーラーズへ。以来、鉄壁の守備力を持つCTB(センターバック)として不動の12番を担いチームで、そして日本代表として活躍。ワールドカップは91年の第2回大会以来、4連続の出場を果たす。作シーズンまでの公式戦出場回数133、代表キャップ数79で歴代最多記録を更新中。

元木 由記雄選手がラグビーと出会ったのは・・・

当時の監督が僕を最初に見いだしてくれた

元木 由記雄選手写真
僕が子どもの頃は、東大阪の辺りはのどかな田舎って感じでね、近くの川でカエルやザリガニを捕って遊んでたんです。わんぱくというか、自然児というか、いつも友だちと外で走り回っている子どもだったね。当時から体は結構大きかったから、周りからは豪快なイメージで見られていたけど、性格は以外と繊細だったと思いますよ(笑)。そんな僕がラグビーを始めたのは中学入学の時からですね。近所に花園ラグビー場もあって、東大阪という土地柄かどの中学にもラグビー部はありましたね。でも僕は、ラグビーには実は興味がなかったんです。だから野球部かサッカー部にで入るつもりでいたんですよね。ところが、体も大きかったし先輩に目をつけられ「ラグビー部に入れよ!」と誘われて断り切れなくて入部しちゃいました。最初の頃は楽しくなかったです、練習以外にキツイこともたくさんあったし。面白さが出てきたのはやはり試合に出られるようになった頃かな。当時のポジションはフォワードだったんですよ。ところが中学2年の時、当時の監督から「日本代表になりたければセンター(バックス)に行ったらどうだ」と勧められて。自分ではピンとこなかったんですが、その後の僕を最初に見いだしてくれたんでしょうか。それに、当時の僕たちにとって監督は元ラガーマンで憧れの人でしたから、監督の言葉は嬉しかったし、ラグビーへの意気込みのようなモノも俄然、出てきた気がしますね。

元木 由記雄選手の学生時代

練習に明け暮れる毎日、夢に向かってがむしゃらだった

元木 由記雄選手写真
高校はラグビーで有名な大阪工業大学高校へ進み、いよいよラグビー一色の学生時代が始まりましたね。中学時代と違って練習もかなりきつくなりました。授業が終わって4時ぐらいから練習が始まり8時ぐらいまでやるんです。そして、その後は自主トレというか、僕の場合は練習帰りに近くの河川敷で穴を掘っては埋めるというトレーニングをしていましたね。それも自分の身長ぐらいの深さの穴を。高校時代の監督の話によると、「ニュージーランドのプレーヤーが筋肉強化のためにやっているらしい。やってみたらどうだ」ということで、毎日掘ってました。当時、河川敷は穴だらけだったでしょうね(笑)、もちろん埋めてましたよ。でも、僕が始めたこのトレーニングが後輩にも受け継がれていたようですね。その他にも、父親にウエイトトレーニングのマシーンを買ってもらって毎日家でトレーニングしていました。練習で毎日くたくたの高校時代だったけど、強くなりたいという気持ちがすごくあったから、がむしゃらになれました。だから家に帰るのはいつも10時ぐらいで、遊ぶ時間はありませんでした。何よりラグビーが楽しかったんでしょうね。だから高校時代ってラグビーしていた思い出しかないかもしれません。

元木 由記雄選手からのワンポイントアドバイス

楽しんでプレーすること、そのためには基本プレーを磨こう!

元木 由記雄選手写真
元木 由記雄選手写真
僕がみんなにアドバイスしたいのは、楽しんでプレーすること。そして、新しいプレーにどんどんチャレンジして欲しいですね。そのためには、基本プレーの練習を大事にしてください。例えばタックルして倒す、あたるといったプレーはラグビーの基本です。もちろんウエイトトレーニングで筋肉をつけることも大事ですが、何より人とあたるコンタクトの練習が大事だと思います。 ちなみに僕が高校時代にやっていた練習メニューはというと・・・

(1)ランパス
4人一組で100mをダッシュで走りながらランニングパスの練習を20本。ラグビーは走るスポーツでもあります。ダッシュのできる強い下半身と瞬発力、正確なパスを身につけましょう。

(2)アタック&ディフェンス
試合方式で実際に攻撃と守備のプレーを身につけましょう。ゲームの流れや動きを実際に確認することができます。

(3)フォワードorバックス
それぞれのポジションに分かれて攻撃と守備の動きや役割を考えながら技術を磨こう。

大きく分けて以上の3種類の練習を各1時間ぐらいやっていました。その他にもウエイトトレーニングや穴掘り練習など、みんなそれぞれ工夫したりしながら練習に取り組んでいましたね。みんなラグビーを楽しみたい、だから強くなりたい、試合に勝ちたいという気持ちが強かったんでしょう。練習でできないことは、試合でもできません。練習はきついけど、そのきつさをクリアしたとき自分が成長できる楽しさを見つけて欲しいと思います。

元木 由記雄選手からみんなへメッセージ

一生懸命にやれば、きっと夢に近づけると信じている!

元木 由記雄選手写真
 僕にとってラグビーの魅力は、チームみんなで考え、協力しあってひとつの目標に向かって頑張れることかな。ラグビーは一人のヒーローが活躍するゲームじゃなく、それぞれのポジションが生かされてこそ結果が出せるんです。だからいつも仲間を見ているし、助けたり助けられたりする。それって人生と似ていると思うんです。僕も人生の節目ごとにいろんな出会いがあり、たくさんの人に導かれてきたと思います。そのひとつひとつが無ければ、今の僕はなかったと思いますしね。だから僕は、いつも目の前のことに一生懸命でありたい。練習でも試合でも、もちろん勉強でも遊びでも。チームだって一人ひとりがキツイ練習を乗り越えて一生懸命にやってきたから優勝もできたと思う。みんなも、目に前のことから逃げないで、乗り越える勇気と一生懸命になれるヤル気を持って欲しい。頑張ったことには必ず結果がある。きっと夢に近づけると信じています。

※この記事は2006年9月に取材したものです。プロフィール等は取材時点のものですので、ご了承ください。

山中 亮平選手
山中 亮平選手(ラグビー選手)
チャレンジの先に、見つかる夢が必ずある
田中 史朗選手

2018年2月

伏見工業高等学校 出身 京都産業大学 出身
田中 史朗選手(ラグビー選手)
楽をするより、しんどいこと頑張った後にこそ喜びがある
大畑 大介選手
大畑 大介選手(ラグビー選手 2000-2004年日本代表)
一生懸命になれることのかっこよさを知ってもらいたい。

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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一