僕はごく普通の少年時代を過ごしてきたと思います。ただ特にスポーツをやっていたとか、興味があった訳でもなかったんですよ(笑)。初めてスポーツをしようかなと思ったのは中学生になってからですね。何か部活動に入ろうと思ったんです。でもサッカーや野球といった団体競技は結構みんな小さい時からチームに入っていたりするんですよ。だからグループもできていたりするので、個人競技にしようと考えて柔道部に入りました。最初は面白さなんてわからなかったし、練習もきつかったけど、これまで何かに真剣になったことがあまりなかったので、柔道を一生懸命やろうと決めていました。でも、この時の選択が後のレスリングにつながっていったんだと思います。柔道が楽しくなったのは試合に勝てるようになってからです。 そして中学3年生の時に、韮崎工業高校のレスリング部顧問の先生にスカウトされたんです。実は中学時代から体育の先生にレスリングを勧められていたこともあり、柔道からレスリングに転向することに違和感はなかったですね。それに格闘技というスポーツが好きでもありましたから。そして高校入学後にレスリングを始めました。今にして思うと、僕の可能性を見いだしてくれた先生がたくさんいてくれたことに感謝しています。 レスリングの面白さはやはり体が直接ぶつかるスポーツということですね。距離もすごく近いので力や技術だけではなく、戦略を考え相手とのかけひきをする面白さもあります。その分、怪我が多いスポーツだとも言えます。でも僕にはすごく体にあっていたという気がします。子供の頃から兄弟とよくじゃれ合っては取っ組み合いをしていたからですかね(笑)。
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