PROFILE
1985年6月6日生まれ。福岡県出身。ポジションはFW。小学校2年の時からサッカーを始め、高校サッカーの名門・国見高校へ進学。エースとして活躍し2003年にはワールドユース・UAE大会の日本代表に選抜、続いて同年12月から行われた全国高校サッカー選手権では史上初となる2年連続得点王を獲得し優勝。そしてアテネオリンピックアジア最終予選の日本代表に高校生で唯一選出された。高校卒業後は進学を希望し筑波大学へ入学。8月にはサッカーとしては最年少でアテネオリンピックに出場。翌年には大学を休学しオランダリーグのヘラクレス・アルメロに加入。帰国後の2006年9月にFC東京に入団。2010年にはアジアカップ最終予選・イエメン戦に出場。A代表として国際Aマッチ初出場でハットトリックを達成した。平山 相太選手の学生時代は・・・
サッカーと進学、どちらも諦めたくなかった
入学してびっくりしたのは、練習の厳しさでした。ただただ走っていました。サッカーでは走ることが基本であり重要なことなのですが、タイムを縮めるためにヘッドスライディングしたりするんです(笑)。当時は寮生活でしたが、学校と寮の往復だけの毎日で授業以外は朝から放課後まで練習三昧でした。学校の休みにはたいがい試合で遠征に行ったりしていたので、本当の意味の休みはなかったですね。でも、サッカーが好きだったし試合に出られること、そしてゴールを決められることがうれしかったから充実していました。そのうえワールドユースやアテネオリンピックの日本代表に選出されたことで、もっと上を目指したいという意欲にもなったし、その時にしかできない経験もたくさんさせてもらえたと思っています。
もうひとつ自分にとって当時やりたいことが進学でした。サッカーは大好きだし高校卒業時には進学かJリーグかすごく考えました。でも大学で勉強するという選択肢も諦めたくなかったから筑波大学へ進みました。
オランダでのプロデビュー、そしてJリーグのピッチ・・・
サッカーにも国それぞれのスタイルがある
オランダのヘラクレス・アルメロに加入し、初めてヨーロッパのサッカーチームの一員としてプレーをしてみると、日本では気づかなかったことも見えてくるようになりました。たとえばサッカーにも国それぞれのスタイルがあるということです。ヨーロッパは小さい時から自国のサッカーを学びながら練習していくという制度や組織が充実していました。これがヨーロッパサッカーの強さにつながっていると思います。それにサッカーにかける情熱はものすごいです。だから選手一人ひとりも高い目標を持ってプレーしている。それがモチベーションになっていると思います。ヨーロッパはサッカー大国で選手人口も多いし、層が厚い。そんな中でプレーできたことは大変でしたが学ぶべきことがたくさんありました。
帰国後はFC東京に加入しましたが、日本のサッカーの組織力の強さを感じました。たとえばJリーグはボールを持った選手を他の選手がカバーリングしたりサポートをするプレーが多いです。オランダでは一人の選手に任されるシーンが多いので、プレースタイルの違いを感じました。日本は組織力としての強さがあるんですよ。やはりこれも国のカラーだと思います。それぞれのポジションをチームで考え、適材適所で選手たちが確実に役割を果たす。その中でもチームごとの色があります。たとえばFC東京では、サイドアタックの強化を大きな課題にしています。そのうえでJ1昇格が目標です。そして僕自身としてはワールドカップを目指したいです。
平山 相太選手からのワンポイントアドバイス
自分の特徴を見つけ、伸ばすことが大事
ボールを蹴る、触れることがサッカーですが、その基本練習は走ることです。僕の練習でも、まずひたすら走ることからでした。たとえば高校時代の僕の練習メニューは…
(1) 走る・・・1kmを3分30秒で10本、または6、8、10、12kmをタイムトライアルして、とにかく足腰を鍛えピッチで走り続けられる持続力、体力をつけることが大事です。
(2)朝練習・・・体育館でドリブルとパスの練習。フットサルなどもやっていましたが、とにかくボールにさわることを大事にしていました。
(3)午後・・・グラウンドで1対1または2対1でシュートやロングキックの練習。ボールを蹴る時は、足にボールがあたる所、位置などを考えながら蹴るようにするとシュートの感覚やコントロール、強さがよくわかると思います。
(4)ミニゲーム・・・練習の最後はいつも2チームに分かれてミニゲームを試合感覚で行います。チームプレーのコンビネーションを体で覚えることが大事です。
(5)筋力トレーニング・・・背筋、腹筋、スクワットなどは体づくりだけでなく、怪我予防にもつながります。他にもベンチプレスなどはよくやっていましたね。
他にも僕の場合、ヘディング練習はよくやりました。個々の特徴をいかしたプレーができることも、大きな強みになると思います。
※プロフィール等は2011年1月時点のものです。
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